首ざぶとん

首ざぶとん

638円 (税込)

3pt

華道教室に通うまりかの先生・嵯峨御流正教授である龍彦の趣味は、なんと怪談蒐集。最初は引き気味のまりかだったが、龍彦の優しげな雰囲気に惹かれ、怪談蒐集の手伝いをすることとなる。ある日まりかは、「おざぶ…おざぶ…」という声が聞こえる穴の噂を聞く。早速龍彦に報告しその穴を調べに行くが、そこで2人は、奇妙で恐るべき怪異に巻き込まれてしまう―。新たな怪談の旗手が描く、日常に潜む怪異の世界。連作短編集!

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首ざぶとん のユーザーレビュー

華道教室に通うまりかと、その先生である龍彦という2人の人間を中心に起きる奇怪な出来事をまとめた短編集です。
怪談蒐集が趣味の竜彦に惹かれ、なんとなく怪談を集めるようになったまりか。
知人などから話を集めるうちに、まりかの周囲では奇怪な出来事が起こるようになります。

竜彦とまりかという決まった2人を主人公に添えてはいますが、この2人が異能で怪異を解決したり……というような話ではありません。
入ってはいけない場所や、口に出してはいけない言葉、知らないと簡単に犯してしまうタブーが日常には潜んでいて、知らずに踏み込んでしまうと痛い目を見る、本作にはそんな理不尽な怪異ばかり登場します。
人間の力ではどうにもできないことが世の中には確かに存在し、それらから逃れる一番の方法は近寄らないこと、首を突っ込まないことだなぁ、と改めて考えさせられました。正しく、「触らぬ神に祟りなし」を体現する作品です。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    怪異が確実に“ある“よう書かれたフィクション、だけれど、その正体や謎、由来や因果も現実と同じように解明されることがない。物語にはオチがつくけれど、それも解決というよりは偶然生き残れた、というような感触。これがフィクションで書けるというのも凄いことのような気もする。怖かったしとても面白かった。

    「体

    0
    2025年01月17日

    Posted by ブクログ

    ホラーと言ってもグロテスクさや生理的嫌悪のない
    じわじわじんわりとした恐怖……という、とても好みの作風でした。
    個人的には主要登場人物の1人、龍彦先生の理知的さが良い味付けになってストレスなく存分に入り込めるホラーになっていたと思います。

    0
    2024年11月10日

    Posted by ブクログ

    べたやけど好奇心がゆえに巻き込まれて行く2人とその周辺がおもしろい。怖いけどおもしろいのは大好き。2冊目おめでとうございます。

    0
    2011年08月01日

    Posted by ブクログ

    都市伝説と怪談が混ざったようなシリーズものホラー短編集。

    説明のあっさりした中にも効果的な恐怖演出があって
    ホラー好きなわたしにとっては心地良かったです。
    一番すきな話は都市伝説色が強い「ひじり」かなー。

    0
    2011年05月29日

    Posted by ブクログ

    華道教室に通っているまりかは、ひょんなことがきっかけで、怪談集集が趣味の華道師範の手伝いをすることに。そんなとき知った「おざぶあな」の謎を解くため、現地に赴いた二人は、そこで身も凍る体験をすることになり…。日常に潜む怪異を描く、連作短編集。まりかと冷静沈着な華道師範のでこぼこコンビが良いです。怪談も

    0
    2011年01月12日

    Posted by ブクログ

    じんわりとした恐怖を感じさせられる怪異短編集。事象そのものが怖いものから、何かよく分からない怖さを感じさせられるものまでさまざまなテイストです。
    お気に入り、そして一番怖かったのは「トモダチ」。起こる怪奇現象そのものよりも。「友達」に関する認識をざっくりと突きつけられたような気がして、そのほうが恐ろ

    0
    2010年12月31日

    Posted by ブクログ

    久々に一日読書をする時間があったので、一気に読んだ本。華道師範とその(華道の)お弟子さんのゴースト・ハントもの。連作短編集です。特に特殊能力があってどうこうという話ではなく、知恵と勇気で妖怪に挑む話でもありません。だからこそ怖い。怪異の描写は本当に怖かった。それぞれのお話の投げっ放しな終わり方がまた

    0
    2010年12月24日

    Posted by ブクログ

    龍彦先生が浮世離れしているせいか、もしかしたら先生が怪異なのかもと、いつ好青年から豹変して主人公のまりかを絶望させるか、途中までドキドキしながら読んでしまった。

    1話目の首ざぶとんは、人の心の闇を見せられしょんぼり。信じてたのに…。
    2話目のトモダチは、確かに男の言う通りなところもあるけど、逆に友

    0
    2025年08月22日

    Posted by ブクログ

    恐ろしい怪しげなことが起こるが特に理由や原因には言及されない、いわゆる怪談。
    ネタ、プロット、演出などツボは理解していると思われるが、小説の出来としては三流。意味が分からないということはないが、文章力、語彙とも乏しく、唐突な口語で緊張感が途切れる。ホラーで一番大事な雰囲気作りができていない。
    あとお

    0
    2025年07月24日

    Posted by ブクログ

    表紙&タイトル買い。出だしはゆるりと、じわじわと来る怖さ。怪談蒐集が趣味の華道師範の龍彦とその生徒で女子高生のまりか。京都の町で二人が出会う「怪異」の数々。謎は謎のままという、モヤモヤ感も計算のうちなのかな?シリーズ化したら面白そう。

    0
    2011年09月20日

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