Posted by ブクログ
2021年10月08日
要約
なぜ本を読むのが遅いのか?それは、その人が熟読の呪縛にかかり、読書に対する真面目さを捨てきれないからである。じっくり読み込み、内容を全て理解する必要はない。多くの内容は忘れてしまう可能性が高いのだ。忘れていないもの(知識や考え方)の中に、自分にとって大切な部分が凝縮されていて、それが頭の中に残...続きを読むれば良い。
本を早く読むのには、フローリーディングが適している。
初めに、「はじめに」「目次」「終わりに」(これは僕の主観)をよく読み、全体の流れ(筆者の問題提起とその解決策)を理解すること。
次に、自分にとって重要だと思う章や項目を推測して絞り込み、各々の項目の初めと終わりの5行を読む。その中で、特に重点的に読む必要があると感じる箇所は、じっくり読むこと。自分がこの本を何のために読むのか、それを踏まえると、自分が重要に感じる箇所は人によって違ってくる。
読む際は、読むスピードに緩急をつけること。さらっと読むところはサラッと読み、重要だと思う箇所はじっくり読むこと。
気になった箇所
p31
「忘れてはいけないものの中に、自分にとって大切な部分が凝縮されている。」
p34-35
「「本を早く読める人」と「遅くしか読めない人」がいるのではない。「熟読の呪縛から自由な人と「それにまだとらわれている人」がいるだけ。大切なのは、知識や発見のかけらが頭の中に残ること。」
「一冊を深く読むのではなく、たくさんの本から小さなかけらを集めて、大きなかたまりをつくっていく。」
p42
「遅読家というのは、読書に対する真面目さを捨てきれない人のことです。」
p80-81
「その本のどこに心を動かされたのか、どんな文章が気になったのか。それらをどんどん書き写すこと。」
思ったこと
筆者は自分にとって読まなくていい箇所を読むことは時間の無駄だと主張している。やらなくていい事をそぎ落とし、やることを選択し集中する事は大切だし、それが妥当であるが、最初は自分にとって大切なものの基準がわからないため、自分に無駄だと思われることが理解しづらい。無駄だと思われる事をやったのなら、それを糧にして、選択の基準を研ぎ澄ませ、段階的に無駄を減らせば良い。
本にマーカーするのは不要であり、本の内容を書き写すことが大切だと筆者は言う。大方その通りだが、いつでもノートを持ち歩くことは人によってはハードルが高い。自分は本の中で気になった文章及び本の要約に必要だと思われる箇所にマーカーをする。最後に全体の章と項目、及びマーカーから本の要約をしている。
本棚の本は入れ替えるべきだと筆者は話す。自分は、同じ本を読むタイミングが違うと、得られるものが違うと感じている。そのため、同じ本は少なくともタイミングを変えて3回以上は読むようにしている。