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エレベーターが止まった。閉じこめられてしまった矢代純は、乗り合わせた三人の男女、十文字誠、水藤深矢、早瀬綾佳と共に、狭い箱の中で異形のものに襲われる。その不可思議な体験以来、純たちの体に変化が起こり始めた。傷つかない体、突然回復した視力、幽霊が見える目、そして、いくら食べても満たされない飢え。戸惑う純たちの前に、モノ祓い師であるという七倉和巳が現れる。そして彼は告げる。エレベーターの中で遭遇したのは、人間を喰って生きる“モノ”であり、彼ら四人の体は今、その“モノ”と融合してしまっているのだと―。第12回電撃小説大賞“金賞”受賞。
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Posted by ブクログ
デビュー作なのに、ここまで書ける人もいるんだなぁ、と思わず感心。
非常に面白かったです。
ある日突然、人間以外の存在と同化してしまった四人の若者。
たまたま予備校のエレベーターで乗り合わせただけの彼らが、この世でたった四人だけの同胞になる。
衝撃的な運命に翻弄されるわりには、比較的淡々と物語は進んでいきますが、それが逆に彼らの精神状態を表しているようで、圧迫感があります。
自分はまだギリギリの所で『人間』に留まっているつもりだった。
でも実際には、もう引き返せない場所まで来ているのに、目を背けているだけだった。
変に泣き喚いたり、錯乱したりするより、リアルに感じました。
凄いな〜。デビュー作ってのは大抵、『まあ、新人さんだから、多少はね。今後に期待だな』と言う作品が多いんですが、この作品は、そうゆう妥協点を感じずに読めました。次回作に期待大!です。
Posted by ブクログ
電撃小説大賞受賞作、金賞受賞のこの作品。私的には大賞より好きな作風でしたね。いや、シリアス好きってこともあるんですが、ラストが好き嫌いの多少分かれ目だと思うんですよ。そこが上手く気に入って、文章力が高く、すぐにひきつけられました。ベタで途中から展開が読めましたが、それでも面白い。特に人がモノに変わるまでの描写にリアリティがあり、思わずぞっとしました。missingに匹敵する暗くらい良質なホラー(?)だと思います。これはこれですごく素敵な話だし、十分綺麗に終わっていると思うから、無理に引き伸ばしたりはしないで次の作品に向けて頑張って欲しいです。期待しています。
Posted by ブクログ
エレベーターで偶然乗り合わせた4人に起こった事。
それを悲劇ととるか、日常ととるか、幸福ととるか…。
どこに属するか、よく分からないのは紅一点の彼女だけ、です。
誰の主張が一番納得できるか、と言われれば
十文字だ、と言いきれます。
その立場になって、初めて拾ったり捨てたりするかも知れませんが
大事で生きたくて仕方がないですから。
きれい事で生きていければいいですが
それと自分と、と言われれば、迷わず自分をとります。
全員、自分の思う通りに全員を守り通そうとするのが
色々無茶をするなぁ…と。
完璧ではないにしろ、守り通せたのは
よかったのか悪かったのか…微妙です。
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