Posted by ブクログ
2013年10月30日
表紙買いの初読み作家さん。ドキドキの激萌えでした。ガン見。
出会いは最悪だったのに、いつの間にかディープな身体の関係に至ってしまった、ゲイの八百屋!!とノンケの売れない作家の話。
八百屋に野菜を売りつけられても自炊ができない不健康な一人暮らしを送っている太郎は、銭湯で偶然その八百屋の治樹と再会して、...続きを読む酒が入ったのと妙な成り行きから身体を重ねてしまい、どんどんSMにハマっていきます。
すごくエロいのですが、それだけじゃないんですよね。読ませます。
太郎は清く正しくありたいと思っていて、男同士はそうじゃないと思い込んでいる31歳。人付き合いが苦手でヘタクソなのがものすごく伝わってきます。
そんな太郎ですが、Hになると魂が解放されるのか、異常にエロい!!
それに気がついた治樹は、やさしく彼の持つ淫乱さを暴いていきます。
さりげなく太郎にあらゆるSMを試しちゃう治樹。それを嫌がらずに自然に受け入れてしまう太郎は天性のド淫乱なんだけど、ふだんは見せないかわいらしさがダダ漏れで、きゅーんとさせられます。
真っ赤になって恥ずかしがる顔に萌えまくり。
太郎は、いろいろとめんどくさい男なんです。でも、それをおおらかな気持ちで受け止めて、何にもできない太郎のために食事を作ってあげたりお世話をまめまめしくする治樹は、とてもいい攻。
Hの時には容赦ないSだけど、それでも太郎に対する優しさや気遣いが透け見えていて、良い人なんだとはっきりわかるんですよね。太郎の気持ちがちゃんとわかる人。…希少な人材。
でも、太郎は本当の自分がわかっていなくて、自分基準の感性で自分中心に生きてきたような男なんです。だから、治樹の気持ちに疎すぎて、彼を傷付けてしまうんじゃないかと、今後の展開が少々心配になるんですよね。
身体だけじゃなく、もっと大切なことにも早く目覚めて欲しいです…
幸せになれる予感はいっぱいあるんですが、何しろ作為無くいろんな人を傷付けているし。器用じゃないから仕事と恋愛は両立できないらしいし。
あの銭湯の男の子、救済してあげたいww
ストーリー展開が巧みです。エロの中に切なさ、もどかしさが山のように詰め込まれていて、甘いけど痛みも感じるストーリーです。
本編後の「どうなるの?どうなるの??」的な切迫感は、「bonus track」で一掃でした!“理性の箍”!!!金ちゃんもいいキャラ。