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Posted by ブクログ
現役の医師にして多数のベストセラーの著書を持つ鎌田實氏が、「イスラム国」について綴った作品。
鎌田医師は、2004年にNPO・日本イラク医療支援ネットワークを立ち上げ、イラク戦争後の現地医療支援を行うために、頻繁にイラク・ヨルダンを訪れてきた。そして、自ら現地の人々と接してきた経験を踏まえて、「イスラム国」の問題にどのように対処するべきかを熱く語っている。
よって、本書ではイスラム国が台頭した歴史的背景やイスラム国の組織の実態などについてそれほど多く語られていないが、そうした具体的な情報を超えた、「イスラム国」及び「イスラム国的なモノ」についての問題と対処方法が述べられているように思う。
以下は本書の各節のタイトルの一部である。
~「自己責任」という言葉は自分に向けるべき言葉だ
~イスラム諸国で嫌な思いをしたことなど一度もない
~「イスラム国」の憎悪に憎悪でたたかいたくない
~貧しさが世界を不安定にしていく
~格差を最低限に抑えるための「知恵」が必要
~イスラム教徒への反感はさらに多くのテロリストを生む
~世界は今、寛容さを問われている
~イスラム世界が「イスラム国」をコントロールすべき
~「超国家」という国家観
~「イスラム国」は終わらない
~日本は「非軍事」にこだわったほうがよい
~疲弊しきった心に医療が小さい灯りをともす
~現場に入って初めてわかる「ほんとうに大切なもの」
~いい支援はあたたかい連鎖を起こす
鎌田医師は、現在の「イスラム国」の過激な行動を一時的に止めるために武力が使われることを否定してはいないが、お互いを認め合う寛容さを持つことこそが解決策の王道であると繰り返し説いおり、それは、「イスラム国的なモノ」をなくすため、即ち、人種・文化・宗教・歴史・言語等の異なる人々が一つの世界で平和に共存していくために必要な、普遍的なものであろう。
(2015年4月了)
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