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米ソ冷戦下の1958年、宇宙開発の総推進機関として設立されたNASA(米国航空宇宙局)。配下の強力な研究センターを競わせ、宇宙への“最前線組織”として、アポロ、スペースシャトル、国際宇宙ステーション、惑星探査などの計画を進めた。だが予算削減、事故、国際情勢の変化により、その目的は変更を余儀なくされていく。本書は、巨大技術組織が、時代の流れに翻弄されながらも宇宙開発に挑んできた軌跡を描く。
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Posted by ブクログ
宇宙博の予習用として購入。NASAの成り立ちから現在までのを組織としての変遷と、大きな計画(アポロ計画、スペースシャトル、国際宇宙ステーション、その他の無人宇宙探査)を切り口としてまとめた物。軍事とは一線を画すも、軍事の研究成果をバックボーンとして推進されてきた宇宙開発は、巨額の資金が動くことからも...続きを読む、当然政治の影響を受け、そしてまた、巨額の資金と大きな雇用を生み出すことから、政治へ影響を与えつつここまできたんだなあと。(SDIの基礎研究成果が、FAST,BETTER,CHEEPな一連の(小型)無人探査機計画のバックボーンとなっていたことは知らなかった。そして、冷戦終結の影響を大きく受け、目的を見失っている感もあるNASAだが、NASAの存在(とこれまでの実績)が米国のナショナルブランドに与えている巨大な影響力を考えれば、米国政府もこれを軽視し続ける事は無く、再びNASAは人類の科学を次のステージに導いていくのでは無いかと思える。(とはいえ、当然NASA単独では無く、日欧との共同ミッションになるのでは無いかと思うが) ジミー・ドーリットルが初代長官に推されていたとか知らなかった。
組織としてのNASAの成り立ちと、 業績、問題について解説する一冊。 1960年代に起こった宇宙開発競争のような 花形事業だけでなく、無人探査や宇宙望遠鏡などの 比較的地味な事業についても しっかりと順を追って歴史を紹介しており勉強になった。 全体的に読みやすく写真も多いためイメージしやすい。
アポロ計画、スペースシャトル計画などの巨大プロジェクトを実現させてきたNASAの生い立ちを政治との関わりに視点を置いて辿るノンフィクションです。「宇宙の起源とは」などの知的好奇心の探究と「難病の克服・貧困の絶滅」などの身近な福祉の問題を天秤にかけた時、前者を世論が支持する時代背景であればこそ、莫大な...続きを読む予算を宇宙開発に向けることを世論が支持し、それを受けてNASAも月着陸という壮大なアポロ計画を達成することが できました。一方、後者を世論が支持する現代では「有人火星探査」という目標を掲げても、人々の琴線には触れにくいのかも知れません。有人火星探査となれば、往復で3年~4年必要ですから、その途中でアメリカ大統領が代わるかもしれないし、政権の方針も変わるかもしれません。飛び立った宇宙飛行士を最後までフォローするにはかなり安定した政権でないと実現できないような気がします。 NASAの生い立ちをアポロ計画、スペースシャトル計画、国際宇宙ステーション計画、無人惑星探査計画の4つの柱に分類しつつ辿る本書は、純粋に科学だけではなく、世論や政治との関わりの中で変化を強いられたNASAの実情を非常に分かりやすく解説しています。
NASAの歴史をまとめた本。NASAを取り巻く社会情勢や政治事情にも触れられており、組織の性質を知ることができる。また、近年の動きや今後の展望も述べられており、なんとなくわかった気になれる。 佐藤氏の『NASAを築いた人と技術』より俯瞰的で、一発目に読むならこの本のほうがいい気がする。人物に関して...続きを読むの記述は薄め。
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NASA 宇宙開発の60年
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佐藤靖
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