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アメリカから、変革の波が広がる。
アメリカ人の意識が、大きく変わり始めた。
抜群においしくなったコーヒー、「買うな」とうたう企業広告、地元生産を貫くブランド、再燃するレコード熱……
サブプライム金融危機を受け、新たなる「ヒップスター」たちが衣食住の各所で変革の波となり、大企業主導の社会の中で独立した場所を広げている。
私たちは無力ではない。
ニューヨークに住みアメリカ文化を追い続けてきたライターが、現地で進化する「生き方の革命」をレポートする。
「これからのアイデア」をコンパクトに提供するブックシリーズ第11弾。画期的なブックデザインはグルーヴィジョンズ。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ネットがこの世に登場して20年が経った。その時から大企業、大量生産の時代は終わり、草の根活動の時代になると言われていたが、なかなか実現しなかった。しかし、金融危機や大企業の海外移転等で、いわゆる従来型の仕事はなくなり、大企業が海外で低コストで製造した商品を大量に売りさばくということもできなくなってきた。そして、今従来なら時代遅れと言われていた物が再び脚光を浴びている。ネットも登場した時は、何だかんだ言いながらも大企業が牛耳っていたが、SNSやスマホの普及で、今度こそ草の根活動の時代となった。従来なら告知手段がなく、売り様のなかった商品も今なら宣伝コストもかけずに、自分のこだわり商品を、それを理解してくれる人だけに売ることができる。現状に、何か行き詰まり感を感じている時に、身近な所から、新しい事をやってみようと、勇気を与えてくれる本である。
Posted by ブクログ
hip hipster 珈琲を飲むにも、買い物するにも、スターバックスやウォルマートのような大手チェーン店や量販店は避け、地元の個人経営の店を好み、健康志向で、添加物や保存料が入った食料を嫌う。服装も、大量生産された商品でなく、古着や個人経営のブランドの商品を好む。ネルシャツ、ヴィンテージ風味の鼈甲縁のメガネ、タトゥー、コンバースまたはバンズのスニーカー。ヘアスタイルは床屋カットが優勢。電話はiPhone、コンピュータは必ずMac、テクノロジーの恩恵は享受しながら、アウトドア、ガーデニングが好き。政治や社会への関心が強く、圧倒的にリベラル寄り。自己表現の一環として音楽やアートを嗜み、価値観は主流に与する事なく自分のものを持っているが、パンクやヒッピーと言ったかつてのカウンターカルチャーの旗手とは違い、主流と共存しながら自分の商売や表現を通じて自己の価値観を主張している。文化の嗜好に於いて先鋭的なセンス、主流に対する対抗的、アウトサイダー的要素を持つ。それが「ヒップ」な人。
Posted by ブクログ
ブルックリンに行くと、今まで経験したことのない、新しい息吹のようなものを感じる。本著は、その漠とした雰囲気を「ヒップな生活革命」として明らかにしてくれた。
著者は、長くアメリカに滞在し、現在、ブルックリンの住む。その実体験、インタビュー等を通じた現場の生の情報から、変わりゆくアメリカ人の意識、そしてそこから生まれる新しい生活スタイルを「ヒップな生活革命」と名付けた。
ここで、著者は「新しいアメリカ人」を定義している。
一言で表現するのは難しいのだが、社会の歯車になることを嫌い、生活の充実感を重視し、人との繋がり、コミュニティを大切する。衣食住については、オリジナリティを大切にし、大量生産商品を嫌い、環境を意識する。
食の分野で具体的なところは、コーヒー、クラフトビール、ニューアメリカンレストラン。
興味深いところは、リーマンショック金融危機がアメリカ人の意識を変えるきっかけになった、としているところ。
行政の後押しもあるのだが、地域に根差した起業家意識が経済活動を押し上げている。アメリカらしいダイナミックな動きになっている。
日本でも東北震災以降、「ヒップな生活革命」的な動きが出ていて、身近に共通点を感じることもあり、そのドットが繋がれば面白い動きになるのだろう。
以下引用~
ニューヨークのような大都会で農業をする。少し前だったら想像もできなかったことが、いま現実になっています。意外にも、都会の農業には多数の利点があることが分かったのです。生産者側からすると、ビル風など田舎での農業にはない難しさはあるけれど、他方で害虫が劇的に少ないために、有機農業を行うには都会は適しています。市からすると、こうした屋上の農園には、その存在自体によって空気を浄化したり温暖化を軽減したりする効果を期待できますが、地元のレストランやスーパーに野菜を卸すためサプライチェーンが短くなり、市内の輸送トラックが減るなど環境コスト低下も見込めます。かなりの数の雇用創出が予想できることも、歓迎すべき点のひとつです。
株式会社が株主の利益を最優先に考えるのに対して、彼らが提唱した新しい企業形態は、企業の社会的責任を評価して、当該企業が「Bコーポレーション」として基準を満たしているかどうかの認定を行います。
ブルックリンを代表する企業として名前が挙がることの多いオンラインのクラフトマーケット「Etsy」では、従業員に自転車を貸し出す、食料は地域のスモールビジネスから調達する、生ごみを地元の庭園に寄付するといった努力をしていますが、こういったことが評価の対象になります。
今、ポートランドやブルックリンのような場所を歩いていて、いわゆるブランドものを持っている人をまったくみかけないなと思うことがあります。一目見て何かわかるものを身に着けるより、自分独特のスタイルで装う方が「ヒップ」なのです。
ファッションから工芸品まで、日本のものづくりのセンスや独特の感覚は、アメリカの、そして世界の最前線で活躍する作り手にも今も影響を及ぼしています。さらに今ブルックリンやポートランドで起きていることは、すでに日本の文化のそこここでも起きています。その地域の旬の食べ物を食べること、自分の周りで作られたものを支援すること、自分の手の届く範囲から何かを変えようとすること、そんな価値観で海外のコミュニティとつながり何か始めた人もいるでしょうし、日本の伝統の根底に流れる哲学から何かを吸収した人もいるでしょう。
こうしたことは日本人でも忘れがちなことですが、アメリカが危機にさらされて自らの歴史を振り返ったように、いまこそ日本人も自分の文化の核にある考え方をあらためて見つめ直してみることが必要なのかもしれません。
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