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千年にわたり永遠の雪原をただ歩き続ける巨人。人間の世界のすべては、巨人の背にあった。彼はどこに向かっているのか、少年は答えを求めるが……。傑作ファンタジー、著者全面加筆のうえ完全版として復刊!
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Posted by ブクログ
厚い雲と雪に覆われた世界を歩む巨人の背に作られた都市。空で出会った謎の少女。世界の終焉がやってくる。 特異な設定が死と再生の物語を彩り、物語を構成する要素がギュギュッと詰まって大満足な面白さ。ラストの美しさも至極で、単巻ものの魅力を堪能できます。
情景描写はとても綺麗だった。 富裕層とそれ以外の層の隔離、終末党にミール信仰、巨人というワードのせいか進撃の巨人を連想してしまった。 こんなに素敵な設定があるのだから、この世界観でもっと読みたかった。 なぜ巨人が歩いていたのかや、レーナの正体について扱ってほしかった。 最後は、ご都合主義がすぎるので...続きを読むはないか。 オーリャはカメラアイでも持っているのか。 教授の言う巨人の目、外からの目というのは、私たちにも必要なものだと思う。
雪原を歩く巨人の中に住んでいる人々。 老いた巨人は、一体どこへ、何をするため歩くのか。 童話が少々難しくなった、という感じでした。 下っ端、権力者、その子供、反対勢力。 想像できるような話の流れでしたが 色々謎が残ってしまったような。 とりあえず、読んでいて時間の単位が 歩数と時間の二種類あるのは...続きを読む分かりました。 彼女は一体何だったのか。 彼はどうして彼女を奪ったのか。 知りたいけれど、知らなくても話としては 何の問題もありません。
クラシックのように美しく素朴なファンタジーだなあ。 ずっと静かに流れている破滅の予感と、瞬く間にすべてを眩く照らし出す太陽の光。
千年にわたり永遠の雪原をただ歩き続ける異形の巨人ミール。人間の世界のすべては、巨人の背の上に作り上げられた都市だった。どこへ向かうのか、知る者はいない。ミールの研究を続ける“変人教授”ディエーニンの助手オーリャは、ミールの外ーーすなわち人の住めぬ雪原でひとりの少女を拾う。「外」からやってきた彼女との...続きを読む出会いは、終末へと向かう世界に何をもたらすのか。そして巨人の歩みの果てに待つ光景とは……。ファンタジー史に残る傑作、著者全面加筆のうえ復刊!(裏表紙より) 「かつては太陽が…」とあるから、遠い未来のお話なのかな?こういう世界観の話、すごく好きです。どこに向かっているのかわからないが、千年間歩き続けている巨人と、その背中の上に作られた街に住む人たちの物語です。結局空の上で出会った少女も、巨人も、雪が降り続いている理由も、世界の全容は全くの謎だらけですが、いろいろわからないほうが想像が掻き立てられていいと思います。
ミールと呼ばれる巨人の上に住む人々の物語。 外市街に住む主人公のオーリャは初めての調査行から帰ってくると、とある才能から新たな調査行の担当に選ばれた。その調査行での出会いをきっかけにミールでの生活が大きく変化していく…というお話。 この薄さで世界観や設定が、非常にしっかりしていて良い意味で驚いた。...続きを読む ページ数が少ないが故の終盤の怒涛の畳み掛けがあるものの、前半のモノクロな世界が色鮮やかに変化していく最後の展開は情景が目に浮かぶようでよかった。 ワンダと巨像というゲームをやったことがある方は、情景描写がしやすいのではないだろうか。 設定こそ異なるが、広大な世界というより、矮小な自分たちの世界と初めて見る圧倒的スケールの巨人といった世界観はどちらもファンタジー好きにはたまらない情景である。 これはこれで完結しているので文句があるわけではないが、後日談や前日談、本編のもっと詳細な描写など膨らませる余地は多分にあると思う。 明かされていない設定などがかなりあるだろうから、続編に期待したい。 個人的には登場人物の名前が大変覚えにくかった。日本人が命名したわりにはかなり読みにくい名前だと思う。
雪の降る寒い日に読み終わりました。とても好きな世界です。 雪原を歩く巨人の背中に作られた都市に住む人々の話…登場人物たちも真摯で好きです。 ここが世界の果てか、と思います。千年の歩みを止めて崩壊した巨人と、住んでいた人々のこれからが気になりますが、ここで終わるのが良いのかもしれません。 寒い日にぴっ...続きを読むたりな本でした。
世界観と初盤から中盤にかけての物語は良いが、いかんせん終盤が唐突。覚悟もなしもなしに、主人公がやっと英知に小指の先が触れるか触れないかというところでミールが止まるので、急展開に感じる。レーナの存在が唐突。いや、唐突なのはいいんだけど、触れ合う時間もほとんどないままにミール停止と次の展開に進んでしまう...続きを読む。結局レーナは何者だったのか。ミールとは何だったのか。謎が何も解明されず世界は破壊され再生された。もっと市井の人々、ミールで生活する人々の生活をしっかり描いてくれたら面白いものになったろうに。これがライトノベルの限界か。
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