無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
本書のテーマは大きく3つに分かれている。
ひとつは、アメリカがTPPによって目指している知的財産戦略がどういったもので、日本にどういう影響を与えうるかという解説。TPPは自由な貿易を唱っている一方で、知財については強力な権利設定がされていて、かならずしも流通を促すものではないことが指摘されている。
ふたつめは、そもそもの知財ルールの在り方について。国内で個別にルールを決めるべきか、条約によって国際的なルールを作るべきか、というのは難しい問題だけれど、自分の行動がどの国の法律によって規制されるか不透明な現状は、規制する側の態度によって大きく変動してしまう可能性ので好ましくないとは思う。
3つめは著作物によるビジネスについて。現状のコンテンツ提供企業とユーザーとの対立構造について、社会学的な指摘がされている。今後、どういう流れになるのかわからないけれど、流通しにくくすることによって収益を得るモデルを成立させるには、強力なプラットフォームとセットでなければ難しいと思われる。
Posted by ブクログ
題名のとおり「ネットの自由」vs.著作権の問題についてわかりやすく解説している本だ。
副題が「TPPは、終わりの始まりなのか」とあるが、TPPの米国知財条項を検証することにより、アメリカが世界に押し付けようとする内容が明らかにされてゆく。
第4章では、情報と知財のルールを作るのは誰なのかと今後、我々普通の市民がしっかりと考えて行かないととんでもない世の中になってしまうとしている。
なかなか重要な法案を世に送り出せない官僚、国会の状況、そんな中、ポリシーロンダリングにより、国際条約に依存してしまう危険性を訴えている。
アメリカの覇権と戦う姿勢を示すEU。
あまりにも脳天気な日本社会、情けない限りです。
Posted by ブクログ
一気に読んだ。
「著作権の世紀」もよかったけれど、こちらの本はもっとよかった。TPPであまり注目されていないが、知財の取り扱いルールをどうするかが重要なポイントだと、本書を読んで理解することができました。日本はコンテンツ大国といっていますが、まわりを見れば、ディズニーからダースベイダーからハリウッドのキャラクターをそれこそ大量消費しています。日本は「コンテンツ大国」と言っていますが、米国からのそれらに比べれば圧倒されています。そこに、米国流の知財の取り扱いを押し付けられたらどうなるか、訴訟社会の荒波をもろにかぶる形で日本のコンテンツ業界はどうなるのか、ユーザは、不安な気持ちがもたげてきます。
TPPの脅威をはじめ、この本には、2012年度初めのSOPA,PIPA事件や、いま旬のネタである違法ダウンロード刑事罰化ももりこまれ、今の「ネットとコンテンツ」の情勢について知るには、これ一冊読むとだいたい理解できると思います。
福井先生の読みやすい文体、章立てもとても気に入っています。おすすめ!
Posted by ブクログ
キーワードだけはよく聞く「TPP交渉」。前政権から政権交代しても、外交交渉の重要事項としてクローズアップされています。ところが要素が余りにも多岐にわたっているため、ワシもそうですが「で、結局TPPって何?」という疑問符は多くの人が持っているところかと思います。
で、本書。そのTPPの中では要素のひとつに過ぎませんが、とても大きな意味を持つひとつである「著作権の(加盟国)標準化」について、ひとつひとつを丁寧に、日本の実情と世界の実例を踏まえて解説されていて、ワシ自身、かなりの部分でTPPの著作権分野への理解が深まりました。
表題にもありますが、TPPで提示される著作権は、過渡期でもあるネット社会と「どのようなバランスを取るか」が計られています。そしてそこはどうしても、従来の産業を重視した構造にならざるを得ません。
でも、ネットって実際「ただのインフラ」なんですよね。それ故に、従来の発想から離れた、このインフラを踏まえた制度設計が大切。果たしてTPPはそれを実現できるのか……というと、この本を読んだ上でのワシの理解は、それは難しいんだろうな、ということ。
何にせよ、そこまで(ある程度ですが)きちんと考えられ、意見を持てるようになる、という意味でも、本書は良質の教科書です。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
ビジネス・実用