ヤングの理論(社会的連接モデル(social connection model)に即して先進国市民の責任を論じれば、次のようになるだろう。
すなわち、先進国市民の消費・投資行動は、途上国の人権状況の悪化の充分条件を構成するわけではないが、途上国の弱者が自力で貧困や飢餓から抜け出せないような「構造的条件(structural condition)」をもたらし、支えてしまっているという意味で不正なのである。
参照:M. Young 'Global Challenge: War, Self-Determination, and Responsibility for Justice (Cambridge: Polity Press, 2007)