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Posted by ブクログ
上下巻で600ページを超える海外小説を読んだのは初めてだった。
少女誘拐事件の真相を追うミステリであり、パッチの生涯を描く伝記であり、パッチとセイントの友情物語であり、冒険譚であり、家族愛の物語でもある。まさに「全部盛り」。
個性的で危うく、それでも不思議と人を惹きつけるパッチも魅力的だが、私はセイントの一途さと知性、頼もしさに惹かれた。しかし上巻では、報われないセイントの気持ちを思って何度もやりきれなくなった。
しかし、結末はあたたかかった。パッチとセイントにとって大切だった言葉やキーワードが一つひとつ綺麗に回収されていく。最後にパッチ、セイント、シャーロットの三人が再会するシーンは胸が熱くなる。そして何より、セイントのこれまでが報われるラストシーン!思わず涙がこぼれた。
振り返ってみると、パッチが犯した殺人は、いずれもセイントを守るためだったことも心に残る。やはりパッチにとっても、セイントはかけがえのない存在だったのだ。
ミステリとして真相を追いかけていたはずが、いつの間にかパッチとセイントの人生そのものを追いかけていた。忘れがたい一冊。
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小説・文芸
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