ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
中国の一人あたりGDPと上海をはじめとする大都市圏の繁栄ぶりとのギャップからわかるとおり、もはや国レベルの平均化された指標は意味を持たない。大都市圏ごとの新しい経済単位を使う必要があるのだ。本書は、注目を集めるアジア大都市圏の構造を「消費」の視点で分析、格差拡大や社会不安など懸念材料を現実に即して考察し、アジア経済の新しい見方とアジアの未来市場としての日本の立ち位置を示す。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
中国やインドをはじめとするアジア経済圏の発達がどのような状況なのか。また、それに伴う社会課題について深く理解できました。
これからのアジア経済の可能性や問題点についてわかりやすく書いており、とても考えさせられる良書だと思います。
タイと中国を例にあげ、アジア経済の過去・現在をわかりやすく分析している。 また将来の課題および著者の解決法も提示。 アジアを理解したい人は、今すぐ読む価値あり。
国や行政区分などにとらわれずに、アジアの輝かしい発展と、その裏で拡大し続ける貧富の格差についてを主とした分析がなされている。 アジアと大きな括りのタイトルがつけられているが、アジアの中でも経済の中心となる都市・メガリージョン(都市を中心として広域的に結びついた経済圏)とその周辺、というとらえ方で論じ...続きを読むられている。
日本でも大都市圏とそれ以外の地方都市では、人々のライフスタイルが全く異なるため、マーケティング手法も異なると感じていたが、この本はその問題をアジアの新興国や成長国でみた場合、メガ都市を中心とするメガリージョンと、それ以外の地方(農村)がどれほど生活水準が異なり、国単位で捉えることが難しいか(無意味)...続きを読むであるかを記した本。 NIES=20世紀以降に大きく成長した国/都市のこと。アジアでは、韓国・台湾・上海・シンガポールがこれにあたる。タイもバンコクに限ってはここに分類することが可能なレベル。 後進国のベースは、農村都市にある。その国が成長をする恒例の流れは、農村社会から都市社会への以降にある。都市社会の課題は大都市とそれ以外(地方都市)との各社社会である。 また、大都市が成長すると共に生じる人口比率の変化も格差を生む要因。日本でも人口減の流れや過疎化する地方都市がある一方で、東京の人口は増え続けている。 グローバル化が進む中で、国の成長は国単位ではなく、地域単位での競争力を強化させるべき。道州制の導入も、メガリージョン視点の延長線上にある。中国は、上海をグローバルシティ、世界の金融の中心にしようと目論み、例えば世界一の地下鉄網といったインフラ整備や、グローバル人材の誘致を進めている。 大都市の人口ボーナスと地方の人口オーナスの視点も重要。大都市圏の成長→人口流出、成長。反対に地方の若年層人材流出→生産力の低下が格差のベースにある。 日本の高齢化と生産人口ピラミッドの変化は、アジアの新興国でも必ずおこること。日本は「後退先進国」として何をアジアにも足らせられるのか、また、アジアを市場として捉えた際に、その国でのマーケティングは、メガ都市と地方を分断して捉えることを教えてくれる。 また、メガ都市と地方の農村の格差が南北問題に発展しうること、タイの近年の政治不安がこの格差から生じていること、政治の不安定な場所で経済成長は難しいことを覚えておきたい。 最後に、日本が「課題先進国」として、今後NIES含めアジアの新興国が必ず抱える(既に抱えている)課題に対する解を持てたら、それが日本ができる貢献であり、成長のチャンス。他国は日本ほど裕福になる前に頭打ちと課題が発生するという予想にアジア安定への不安させ感じた。 また、今後のアジアで起こることを、大都市圏が出来上がる流れとともに解説する良書。
アジアマーケットを消費市場としてどう捉えていくかを統計・経済学的に分析している本。 綺麗にまとまっており非常に勉強になるのだが、具体的な参入アプローチではなく、あくまでデモグラ情報レベルの分析のため、表紙買をしてしまうと少し残念な気分になるかも。
ITS関係の大先輩に教えていただいた本。一気に読んでしまった。 社会学系の本のとっつきにくさはなく、非常に明確にロジックが進んでいくのが見えたのはうれしい。特に項目8が圧巻! 下記は留意しておきたい項目。 1 対象とする国:新興国 (Emerging Economies) 中国、ASEA...続きを読むN5(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム)、インド 2 所得による層別(年間の可処分所得) 富裕層:35001ドル以上 中間所得層:5001ドル以上 低所得層:5000ドル以下 3 富裕層の台頭 ・日本 9200万人 ・2015にはアジアが抜く 4 商品の2極化 ・日本と変わらない製品やサービス(富裕層) ・BOPビジネス(低所得層) 5 都市化率 50%(2008年) 6 国際分業体制(フラグメンテーション)による発展のメカニズム 6 メガリージョン ・東京圏、大阪・名古屋圏、九州北部、広域札幌圏 ・ソウル・プサン ・香港・深セン(珠江デルタ経済圏)、上海(長江デルタ経済圏)、広域北京圏(渤海湾経済圏) ・台北 ・デリー・ラホール ・シンガポール ・バンコク 7 メガリーションからグローバルシティへ (グローバルシティとは) ・多国籍企業と多国籍銀行の中枢機能が集中 8 「私が読み解く」筆者の言いたい事 1)メガリージョンと農村部の格差の拡大 メガリージョンの中でも所得格差大 2)農村部の少子高齢化(所得が低いまま) ⇒格差是正するためには: 3)農村部とリージョンを結ぶインフラ整備(人、モノの流れを活発化)、いわばシームレスな発展を目指して ⇒実際には、ファイナンスが難しい 4)中所得国のワナ(産業構造の転換を怠れば、成長は鈍化していき、先進国に追い付かない) マレーシア、タイの対応 5)中所得国の課題 (国内における南北格差) 物言うマジョリティへの配慮 Ex)タイ都市部の低所得者への配慮がなかった(農村部はあった) 負担金の外国企業へ課せる可能性 6)インフラ整備+都市クラスタ開発 7)アジアの未来市場としての日本 ・高齢化など世界的な課題を先取りしている。 ・課題解決する高度な技術を開発できる(省エネ、リサイクル、) ・本技術を用いることで、メガリージョンでの市場開拓につながる。
タイトルで職場の平積みから購入。 大泉さんは、三井銀行総研の主任研究員。 著者の前半部分は、新興国のメガ都市とメガリージョンが発生して、着実に発展している話。 都市を有機的にみるという考え方は、日本でも戦前から、高度成長期まで、都市が極端に拡大していた時代に盛んだったが、そのよう...続きを読むな時期にアジアもあるということ。 後半の地域格差問題など格差問題は深刻。 ①中国、ASEAN、インドのジニ係数は0.4を超え、筆者の中国の計算なども勘案すると、すべてジニ係数は上昇傾向にある。(p122) アジアの新興国はすべて地域間格差を拡大しているというのは、政情不安の可能性もあるということ。 ②タイ、マレーシアでは、原油価格の高騰による物価上昇が契機で、2008年に大規模な反政府運動が起こった。(p179) 都市の低所得者と地方の低所得層の問題が格差の両方の問題になり、タイでは特に、政情不安の原因となっている。 ③アジア新興国では、競争力強化などの成長戦略と、社会保障安定策の負担がだれが担い、どのように配分するかについて、地方・農村住民と都市住民、企業との間で合意が形成されなければならない。(p190) 怒れる大衆に対する政策を一歩間違うと、タイのような大騒乱となる。 中国など騒乱の情報はないが、きっと、様々なレベルでの暴動がおきているのだと思う。
発展するアジアの課題、それに対する日本の役割や課題(課題先進国としての日本)。 アジアのメガ都市、メガリージョンは発展が進む中で、農村との格差は広がっている。それは社会不安にも繋がりかねず、中進国の罠に陥らないためにも、適切な政策・投資・人的資本の育成などが求められる。
前作の『老いていくアジア』には感銘を受けたがこの本も抜群もよい。 アジア諸国のほとんどが富む前に老いるというのはわかる。 これからの消費の根本が国別GDPではなくメガ・リージョン単位だという意見には激しく同意する。関西広域連合にも頑張って欲しいものだ。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
消費するアジア 新興国市場の可能性と不安
新刊情報をお知らせします。
大泉啓一郎
フォロー機能について
「中公新書」の最新刊一覧へ
「ビジネス・経済」無料一覧へ
「ビジネス・経済」ランキングの一覧へ
ASEANの連結と亀裂──国際政治経済のなかの不確実な針路
老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき
新貿易立国論
「大泉啓一郎」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲消費するアジア 新興国市場の可能性と不安 ページトップヘ