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Posted by ブクログ
夏の川。古い舟。秘密の場所。
そして、宝探し。
もうね、こういう物語に弱いんですよ…
『ハヤ号セイ川をいく』フィリパ・ピアス
フィリパ・ピアスさんは、今回が初読みです。
『トムは真夜中の庭で』の作家さん。
ずっと名前は知っていたけれど、
なかなか読む機会がなくて。
今回ようやく手に取ってみたのですが、
イギリスの田園や川辺の情景が本当に美しい…!
草の匂い。水のきらめき。
古い家々。静かな川の流れ。ゆったりとした時間。
読んでいると、
湿った風や夏の光まで感じられるみたい。
いつの間にか心はイギリスに飛んでいました。
✧
少年たちがひと夏のあいだに挑む宝探し。
デイヴィッドとアダムは、古いカヌー<ハヤ号>に乗って、
アダムの家に伝わる謎めいた詩を手がかりに
セイ川を進みながら、隠された宝を探します。
こういう子どもたちだけの夏の冒険って、
どうしてこんなに胸が締め付けられるのかな。
大人になってから読むと、
「もう戻れない時間」だからこそ、
ノスタルジーを感じてしまうのかもしれない。
✧
『スタンド・バイ・ミー』みたいな、
少年たちのひと夏の冒険や友情が好きな人には
きっと刺さると思います。
ただしこちらは、もう少し穏やか。
英国らしく、行間からふわりと川と緑の匂いがする。
宝を探す物語なのだけれど、
読み終えて一番心に残っているのは、宝物よりも、
あの夏とあの川の思い出。そして一緒に冒険した友だち。
そういうもののほうが、
ずっと後々まで心に残るのかもしれません。
この静かで美しい空気感、かなり好きでした。
夏が恋しくなる、ほんのり切なくて優しい物語です。
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