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紛争、圧政、貧困の地で生まれる無数の悲劇。そこで民衆の心を絶望、怒り、憎しみから解放してきたのは、笑いだった。援助物資や深遠な哲学よりも、一つのジョークの方が民衆の力になることがある。決して誇張ではなく、笑いには世界を救い、戦争にも独裁にも負けない強靭な精神を養う力がある。本書には、イラク、パレスチナ、北朝鮮を始めとする、逆境下の民衆が生み出した秀逸なジョークを多数収録した。もちろん日本人のストレス解消にも役立つ。
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Posted by ブクログ
うひひ。こっちはニヤリレベルだけど、笑いがWWに広がっているから、背景とかが気になって勉強になるかも。
ニュースを見ていて「今この国でこんな事が起きている」という部分は分かっても、「何故そういう事が起こったのか」というのは調べてみないと分からないのと同じで、この本に書かれているジョークそのものは理解出来ても、何故そのジョークが生まれたかというのは、やはりその国の情勢を知らないと分からないですね。 ...続きを読む同じようなジョークが登場人物の名を変えて、色んな国にあるのが面白い。以前米原万里氏の著作で登場したジョークも幾つかありました。 人間の考える事やる事というのは、国や言葉や宗教が違っても、余り大差ないのですね。その事が面白くもありますが、少し哀しいような気もします。
世界の日本人ジョーク集 ・ 世界反米ジョーク集 と読んでおもしろかったので,読みました。この本ももちろんおもしろかったです。 おもしろいだけではなく,紛争地について勉強にもなります。 紛争地でもこのようなジョークで笑っているのですね。 声を出して笑ったもののなかからいくつかピックアップしま...続きを読むす。 もっとほかにも笑えるのがたくさんありますよ。 -------------------------------------------------------------------------------- イラク [誘拐事件] ある時、サダム・フセイン大統領が何者かによって誘拐された。 数日後、犯人グループから大統領宮殿に脅迫電話がかかった。 「いますぐに百万ドル用意しろ。さもなければ大統領を生かして帰すぞ」 -------------------------------------------------------------------------------- シリア (鶏の運命) ホムシーは鶏をニ羽飼っていたが、ある時そのうちのー羽が病気になってしまった。 彼はー羽を捌いてスープにし、病気の鶏に飲ませた。 -------------------------------------------------------------------------------- ロシア (罪状) 酔っぱらいが酒場でこう叫んだ。 「スターリンの大馬鹿野郎め!」 すぐさまやってきたKGBの手によって酔っぱらいは取り押さえられた。 酔っぱらい「ちくしょう!何だよ俺が何をしたって言うんだ!」 KGB「機密漏洩罪」 -------------------------------------------------------------------------------- ハンガリー (ハンガリー人とロシア人の会話) ハンガリー人「今度、我が国に海軍省ができるんだ」 ロシア人「何だって? でもハンガリーには海がないじゃないか」 ハンガリー人「でも君の国に文化省があるんだぜ」 -------------------------------------------------------------------------------- クロアチア (埋葬) ある時、ザグレプ郊外にミロシェヴィッチの死体が転がっていた。それをニ人のクロアチア人が見つけた。 「大変だ。埋葬しなくては」 「いや、待て。俺たちが殺したと思われたら、ややこしいことになるぜ」 二人は結局、死体をそのまま放っておいた。 次にニ人のムスリムが死体を見つけた。 「大変だ。埋葬しなくては」 「いや、待て。俺たちが殺したと思われたら、ややこしいことになるぜ」 二人は結局、死体をそのまま放っておいた。 次にニ人のユダヤ人が死体を見つけた。 「大変だ。埋葬しなくては」 「そうだな。とりあえず、街の人たちに知らせよう」 ユダヤ人の通報によりたくさんの人が集まってきた。ユダヤ人は言った。 「それでは私たちが責任を持って埋葬しますから」 するとー人の街の人が言った。 「冗談じゃない。それだけはやめてくれ。君たちには絶対に任せられない」 ユダヤ人は不思議に思って聞いた。 「どうしてですか? 馬鹿にしないでください。しっかり埋葬しますよ」 男は首を横に振りながら言った。 「困るんだよ。だって君たちユダヤ人がかつて埋葬した人物は、後に復活したじゃないか!」
読んでいて「ふっ。」と笑いたくなるようなジョーク満載。笑えるだけじゃなくてその国の地域事情もわかる(ここポイント)し、読んでみる価値絶対あります。
紛争地域のジョークを主にまとめた本。中には意味のわからないものとか、別にそこの地域じゃなくてもいいような(どこでも使えるような)ジョークとかもある。ストーリー系のジョークは、星新一の世界を思い出すようなものが多い。結構世界の紛争地帯の勉強とかにもなるし、逆にその知識がないとわかりにくい箇所とかもある...続きを読むけど、それでも笑いは人間に必要です。
ジョークを楽しむというだけでなく、その背景にある情勢なども解説されており、分かり易くそして色々なことを考えさせられる本。
『世界の紛争地ジョーク集』(早坂隆、2004年、中公新書ラクレ) 本書は、紛争下にある各国を訪れた筆者の早坂氏が現地の人から集めたジョークを収集したものです。中近東から東欧、アジアまで、様々な国の簡単な現状紹介と、ジョークが載っています。本書を読めば、紛争下にある国の現状と、それを諷刺する人々の...続きを読む心までをも知ることができると思います。 ジョークとは国民性を表すだけではなく、その国の現状や文化をも表すものです。例えば、サダム・フセイン下のイラクではこんなジョークがあったそうです。 サダム・フセイン大統領が何者かによって誘拐された。数日後、犯人グループから身代金の要求があった。 「1000万ドル用意しろ。さもなくば大統領を生かして帰すぞ」 このジョークは、サダム・フセインをジョージ・W・ブッシュに変えたりと、様々なバージョンがあります。フセイン統治下の国民がいかに大統領の圧政に苦しんでいたかを表しているジョークではないでしょうか。 (2009年5月5日)
深い読みと、クスッと笑えて終わる軽さ。どっちも当てはまるもの。若干ダークなジョークにはまる。紛争があったとしても、人はしたたかで強く生き抜いていくんだなぁって実感できた本。
世界各地の紛争地について、それを皮肉っぽくとらえたジョークが集められている。当事者同士の争いが如何にこっけいなものかと思わされるが、ただ、この笑い話のように単純に片付けられる問題でもないのだが。
2004年3月初版,2年半で5版に〜中近東・東欧・旧ソ連・アジア・国を持たない人々のジョーク〜一番笑ったのはアルバニアの軍隊がネタ「問:2004年アルバニア軍のコンピュータ系統が一斉にダウン。原因は? 答:2000年問題」。悲惨だったのは旧ユーゴの紛争みたいだ。それを考えると,北朝鮮による拉致問題な...続きを読むんかは小さく感じてしまう。ルーマニアではロマ(ジプシー)への差別が強い,というのも思い出した。身内や知り合いが皆,殺された人々には笑顔がなく,そういう人々こそ笑いが必要なのだと著者は考える。日本人ジョーク集や反米ジョーク集に先行する本。
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世界の紛争地ジョーク集
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早坂隆
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