日本人が移民だったころ
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日本人が移民だったころ

2,090円 (税込)

10pt

音楽家であり文筆家の著者が、
植民地パラオに渡った移民たちの「戦後」をたどる、
聞き書きルポルタージュの決定版!

日本はかつて国策として移民を推奨する「移民送り出し国」だった。
そして戦後、日本に戻ってきた移民たちのなかには、故郷に居場所がなく、荒地の開拓を強いられたり、再び南米などに再移住を余儀なくされる者も多かった。
札幌、沖縄、パラグアイ。移民たちが戦後にたどり着いた場所を著者が自らの足で訪ね、それぞれの家族の激動の旅路を追う。

【本文より】
“現在ニュースで語られる「移民」は、一番にアジアやアフリカ、中東などから日本へやってくる人々がイメージされ、日本社会への移民受け入れの是非をめぐる意見や、いかに共生が可能か、といった議論が交わされている。時に無知や差別意識に満ちた意見もみられるが、こうした日本人の「移民」イメージをのぞいてみると、移民はどこまでも「他者」であり、まるで日本人は移民になることなどないような錯覚にとらわれる。しかし、明治から戦後のある時期まで、日本は確かに国策として移民を推奨する「移民送り出し国」であった。”

【目次】
まえがき
父のいない戦後 札幌・平尾富士子さん
台風と格闘した開拓 種子島・中川博司さん
遊水地に拓いた未来 我孫子・玉根康徳さん
PTSDを呼び起こされる戦後 那覇・上原和彦さん
死亡も補償も認められない 一六歳の兄の戦死 那覇・阿良光雄さん
靖国に祀られた母 札幌・野村武さん
パラグアイからアルゼンチンへ 埼玉・鈴木光さん
除草剤入らなかったらつぶれてた パラグアイ・フラム 溝際孝市さん
二つの大和村を生きた夫 パラグアイ・エンカルナシオン 中村博子さん
移民の子が大使になった パラグアイ・フラム イサオ・タオカさん
あとがき

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日本人が移民だったころ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    戦前のずっと前から、日本を後にし外国へ渡った人々がいた。今、この時と地続きの歴史が、人の心を通して迫って来る。それは特別なものではなく、自分と同じ人が、隣にいたかもしれない人が、感じた、経験したものであった。寺尾氏の柔らかな筆致と確かな考察が、いつまでも読んでいたい心地にさせる。

    0
    2025年09月17日

    Posted by ブクログ

    【歴史は繰り返す
    また日本から出る移民
    日本に入る移民が増えるこの時代に
    過去の移動した民である10家族の直の声
    -人生のストーリー-を聞ける素晴らしい本】


    読んで感じた印象は全体的に、

    移動する民、移動する人々は
    フットワークが軽い、移動し続ける、
    動かない後悔より、動く後悔を選ぶ人たちだと

    0
    2024年08月30日

    Posted by ブクログ

    著者の寺尾紗穂さんを
    音楽家として知り
    同時にルポルタージュ作家でもあると知り
    以前から作品を読みたいと思っていました。

    日本が貧しかった頃
    多くの日本人がブラジルに移住したという話しは
    子供のころ、テレビ等で見て知ってはいました。

    その移住地がブラジルだけではなく、
    パラオ、アルゼンチン、パラ

    0
    2024年08月17日

    Posted by ブクログ

    戦後の日本にも海外への移民がいた事は知っていたが、こんな話があった事は知らなかった。海外も大変だが、開拓先が遊水池とは酷過ぎでは。もっと多くの人に知られるべき歴史だと思う。「映像の世紀」で取り上げて欲しい。

    0
    2026年03月07日

    Posted by ブクログ

    衰退しつつあるこの国が、さらには戦争ができる国になりたいと言う。攻めるだけが戦争ではなく、狭い国土全部がミサイルの標的になることを思うと、海外に逃げる選択肢もあり得るな、と思いました。

    0
    2026年03月06日

    Posted by ブクログ

    読んでいる途中で
    上野英信さんの著書からの
    お言葉がさりげなく引用される。
    虐げられて、
    排除されて、
    辛酸を舐め尽くした
    「移民」の方たち言葉が
    ちゃんと聞き取られて
    読んでいる者に
    届けられる

    寺尾紗穂さんの
    紡ぎ出される音楽が
    重低音のように
    読んでいる間に
    流れている

    0
    2025年05月19日

    Posted by ブクログ

    「日本人が移民だったころ」というタイトルから素晴らしい。そして今はまた「日本人が移民になる」ということがまた出てくるのではないかと思われる時代だ。少子化は進むのに「日本で生活が苦しいから出て行く」というようなことにはならないでほしい(可能性を求め出て行く気持ちそのものは素晴らしいと思う)。
    その逆の

    0
    2024年06月30日

    Posted by ブクログ

    戦前、経済的に厳しい生活を脱するべくパラオに渡った人たち。終戦と共に帰国を余儀なくされた引揚者には宮城の北原尾、種子島の原尾といった開拓地に入った人たちがいた。さらにはパラグアイやアルゼンチンに移民として渡った人たちもいた。
    著者が聴き取った個々の人生は戦前戦後を跨いだダイナミックな物語だ。もちろん

    0
    2024年04月15日

    Posted by ブクログ

    食糧もろくに確保できないまま大量に人間を移動させ戦わせる。それが戦争のリアルであり、愚かしさなのだと未来の人々と省みられるように、過去の歴史は開かれていなければならない。

    作者の↑の言葉に頷く。数字では測れない戦争の話。

    0
    2023年10月16日

    Posted by ブクログ

    たくさんの資料を引用しながら、戦争や移住を経験したひとびとの声をまとめあげたルポタージュ。市井のひとびとがどんな思いで移住し、その地でどんな暮らしをしていたのか、寺尾さんの熱い思いをまじえながら静かに淡々と綴られていた。わたしはこれらのことを、それがたとえ事実の一端だとしても知れてよかったと思う。

    0
    2023年09月02日

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