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文化人類学とは、社会・文化・経済・宗教をはじめ諸分野にわたって、またそれぞれに異なる世界の民族を比較検証する広範な研究対象を視野に収めた学問である。その方法論として、フィールド・ワークによる具体的でしかも忍耐強い実証的な調査が重視される。本書は、この多岐にわたる学問を系統的に要約整理した入門の書として、一九七九年刊行以来、多くの読者を得て版を重ねてきたものを増補改訂し、学界の新しい情報を提供する。
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Posted by ブクログ
学問の位置づけ、歴史、扱う分野を説明したうえで、生業、言語、婚姻・家族、宗教・儀礼などについて取り上げる。一般向けであることを意識していることが伝わってくるほど、わかりやすく丁寧に説明されている。学生時代に読んでおきたかった。
・日本語は、南方系の言葉があったところへ、あとから大陸系の言葉が入り、混合してできあがった。南方系の言葉としてはオーストロネシア語、ドラヴィダ語(タミール語)が、大陸系の言葉として朝鮮語、ツングース語が候補としてあげられている。
・無文字社会では結婚適齢期の年齢差が男女で開いていて、適齢期の男性の人数が少ないことが多妻制の要因のひとつ。
・妻が夫の住居に移って住む夫方居住婚の社会が68%を占める。
・日本で夫方居住婚が始まったのは、鎌倉時代の武士のあいだにおいてであり、庶民の間で一般化したのは江戸時代の中期と推測される。
・母系制社会では、父親の財産は姉妹の息子(甥)に継承される。
・平行イトコとの婚姻は厳禁されているが、交叉イトコとの婚姻は優先されている場合が多い。父系制社会では母型交叉イトコ婚が多く、母系制社会では父型交叉イトコ婚が多い。
・東北地方に広く分布していたイタコと呼ばれる巫女は、視力を失った女性たちを救うための制度。
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