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Posted by ブクログ
オースマ・ゼハナト・カーン『黒い滝 下』ハヤカワ文庫。
面白そうなタイトルに惹かれたのだが、完全にハズしてしまった。
移民、難民と様々な人種があふれるアメリカのコロラド州の田舎町の特殊なコミュニティで起きた悲劇の正体を明らかにしようと奔走する、自らもマイノリティの女性刑事。
日本も何時の間にか多民族の国になってしまった。コンビニの店員が外国人であるのは当たり前になり、温泉宿でも外国人が接客をし、インド・ネパールのカレー店が何店も開店し、中国人や台湾人の安い中華料理店が開店しては、潰れる。大企業もアジアを中心に積極的に優秀な人材を採用し、工場は労働力を確保するために外国人労働者を採用せざるを得ない状況である。さらには日本の不動産を中国人が買い漁り、田舎の土地は中国人により太陽光発電に変えられ、日本企業が何時の間にか中国や台湾の企業に買収されてしまうというおかしな時代になってしまった。
イスラム教徒の少女ラザン・エルカデルが殺害された事件を捜査するイナヤ・ラフマーン刑事はラザンの友人2人も失踪していたことを知る。
失踪した少女たちの親は同じ食肉工場で働いており、そこは町を牛耳る白人至上主義者たちと癒着していた。ラザン殺害事件と2人の少女失踪事件がつながっていると感じたイナヤ刑事は命令違反も辞せずに捜査を続ける。バイカー軍団の襲撃を躱し、食肉工場の最奥でイナヤ刑事は余りにも冷酷な真実を目にする。
本体価格1,640円
★★★
Posted by ブクログ
2026年の19、20冊目は、オースマ・ゼハナト・カーンの「黒い滝」です。これは、結構凄い本だと思います。ラスト1行にやられてしまいました。聖母に見立てられたラザンが、ある意味、自分の命と引き換えに、その奇跡を起こしたと考えてしまいました。帰って来たルクマーンもラザンの意思をきっと継ぐはずです。ラスト1行から多くの事が想像出来ます。本当に凄い1行だと思います。
舞台は、コロラド州ブラックウォーターフォールズ。
風光明媚な田舎町です。そんな田舎町において、難民の少女ラザンの遺体がモスクの扉に磔にされた状態で見つかります。更には、黒人の少女2人も行方不明で有る事が判明します。
トランプ以降に顕著になったアメリカの人種差別、ヘイトクライム問題、白人至上主義の問題が、コロラドの田舎町であっても蔓延っている事実をこれでもかと見せつけられます。
主人公イナヤ、盟友カタリナ、アリーシャと主要な3人の女性が、それぞれ出自の違うマイノリティで有る事が
この本の特徴を良く現していると思います。
☆4.8
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