人新世の「資本論」増補新版(集英社シリーズ・コモン)

人新世の「資本論」増補新版(集英社シリーズ・コモン)

ビジネス・実用
1,980円 (税込)

9pt

4.0

【国内50万部超&
19言語に翻訳された世界的ベストセラーに
新たに「補考」を書き下ろした完全版!】

人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。
気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。
それを阻止するには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。
ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす!
続編『人新世の「黙示録」』へのブリッジである、補考「オーバーシュートと進歩の終わり」を収録した完全版!

【各界が絶賛!】
■スラヴォイ・ジジェク氏(哲学者)
生き延びたい人には、必須の書だ。
■坂本龍一氏(音楽家)
気候危機をとめ、生活を豊かにし、余暇を増やし、格差もなくなる、そんな社会が可能だとしたら?
■水野和夫氏(経済学者)
資本主義を終わらせれば、豊かな社会がやってくる。だが、資本主義を止めなければ、歴史が終わる。常識を破る、衝撃の名著だ。
■ヤマザキマリ氏(漫画家・文筆家)
経済力が振るう無慈悲な暴力に泣き寝入りをせず、未来を逞しく生きる知恵と力を養いたいのであれば、本書は間違いなく力強い支えとなる。

【おもな内容】
はじめに――SDGsは「大衆のアヘン」である!
第1章:気候変動と帝国的生活様式
第2章:気候ケインズ主義の限界
第3章:資本主義システムでの脱成長を撃つ
第4章:「人新世」のマルクス
第5章:加速主義という現実逃避
第6章:欠乏の資本主義、潤沢なコミュニズム
第7章:脱成長コミュニズムが世界を救う
第8章:気候正義という「梃子」
おわりに――歴史を終わらせないために
補考――オーバーシュートと進歩の終わり

【著者略歴】
斎藤幸平 (さいとう・こうへい)
1987年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。Karl Marx’s Ecosocialism:Capital,Nature,and the Unfinished Critique of Political Economyによって権威ある「ドイッチャー記念賞」を日本人初、歴代最年少で受賞。『人新世の「資本論」』(集英社新書)で「新書大賞2021」を受賞。

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人新世の「資本論」増補新版(集英社シリーズ・コモン) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    資本主義は囲い込みによる「希少化」、負荷の「外部化」を駆動力として拡大している。故に、外部化の先を失った現代において、その限界を迎えているという指摘がおもしろい。
    例えば、インドが人口増にも関わらず経済が思うように伸びないのは、外部化の先がないことを一つの要因としているのではないかと感じた。

    読みながら、
    「核融合が実現して、半無限で潤沢なエネルギーがコモン化した場合は、社会は野蛮に陥らずソフトランディングできるのではないか」
    と考えていたが、
    「資本主義を社会OSとする限り、必ず資本家による囲い込みが発生する。そのため、核融合もコモン化に至ることは困難」
    という反論を受けそうだなぁと考えるなど。
    先日、NHKスペシャルで核融合開発の国際プロジェクトの特集を観たが、そこでも各国の足並みを揃えることが難しい実態が見られていたし、人間社会というものは難しいなと。

    おもしろい本だった、次巻も読むのが楽しみだ。

    0
    2026年07月25日

    Posted by ブクログ

    恋愛病院を観る会で、箕輪さんの後輩として登場したことで斎藤さんに興味を持ち読んでみたところ、自分が知りたい分野の集大成!のような本でした。
    気候変動の今と未来、先進国とグローバルサウスの関係性や、マルクス主義の新しい解釈など知的好奇心を非常に刺激される内容でした。
    一度読み終わりましたが手元に置いてまたちょくちょく読んでいきたいと思います。
    次は黙示録に挑戦します!

    0
    2026年06月09日

    Posted by ブクログ

    大変面白かったです。資本主義を修正するのでなく、根本から資本主義を変えて地球を環境破壊から守ろうという壮大な話です。
    マルクスの資本論をここまで分かりやすく咀嚼して、現代に甦らせられる日本人の方は他にいないんではないでしょうか。
    ただし、環境保護軽視への世界的な揺り戻しもあり、資本主義を抜本的に変えるのは生半可な事ではなく、本書で道半ばだった思想が、近著「人新世の黙示録」において続きが語られるそうです。
    現代人必読の書ですね。

    0
    2026年05月19日

    Posted by ブクログ

    著作者:斎藤幸平
    発行者:集英社
    気候変動という人類最大の危機を前に、私たちがこれまでの「豊かさ」や「経済成長」の幻想から脱却し、社会システムをどう根本から変えていくべきか論じる一冊です。

    0
    2026年08月31日

    Posted by ブクログ

    エミリーと坊ちゃんさんの本棚から

    「利用可能な化石燃料が減少していることだけが、私たちの直面している限界ではない。実際、それは最重要問題ですらない。石油がなくなる前に、地球がなくなってしまうのだから」(環境活動家ビル・マッキベン)

    わいの第二の故郷パリが今えらいことになってますね
    連日の40度超えで日射病の死亡者数もどえらいことになってます
    パリはもともと冷涼な気候であったのと、建物の外観の問題から室外機が置けないということでクーラーを設置している家庭がほとんどないんですってね
    で、みんなあのきったないセーヌ川に飛び込むというね
    まぁ命を守るためですからね
    あと室外機がないタイプのクーラーもバカ売れしてるみたいですな

    あ、それからなぜか日本の報道機関はパリばっかり報道するんだが、当然ヨーロッパ全体がそうなんです
    もちろん日本も
    つまり世界全体ってことですな

    ヤバいね
    マジ地球ヤバい

    で、そんなヤバい気候危機の原因て資本主義なんじゃねーの?資本主義がある限り気候危機はなくならねんじゃねーの?ってところから、資本主義をぶっ潰して、それに代わる新しいシステムを晩期マルクスの思想を再定義することで考え出すというのが本書です

    う〜ん

    う〜ん

    う〜ん

    無理じゃね?

    いや、資本主義をぶっ潰すっていうのはね
    資本主義を牛耳る世界の1%の超富裕層との闘いなんよ

    斎藤幸平さん曰く「1%VS99%」の闘い

    なんか勝てそうな気がぜんぜんしないんよな〜

    でもでもこの本を読むとちょっと光も見えなくもないんよ
    地球が滅ぶ前になんとかしないと!

    0
    2026年07月29日

    Posted by ブクログ

    3.5%になれるだろうか。
    そうして人新世ならぬ資本新世を帰ることができるだろうか。
    ここでいう行動に移せるかはあまり自信はないが心に留め置く。

    0
    2026年08月04日

    Posted by ブクログ

    学者レベルとしての高い知見からの新時代への警鐘と展望。今の世界は危機的な状況にあり、それを打破する方向性が脱成長という路線だということらしい。書かれていることは恐らく正しいことばかりだと思う。温暖化も高速で進行していることも実感する。ただどう考えてもこの世の中が脱成長に舵を切るとは思わない。その点も巻末の補章にて触れられている。このモヤモヤを後作の黙示録で切り込んでいくようなので機会があれば読んでみようかなと思う。ただ提唱する方向性と現実社会との乖離があまりに大きすぎてきっとその溝は埋まらないだろうという諦めがあるのも率直な感想。

    0
    2026年07月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「資本主義の限界」を、環境問題の観点から整理し直した本。

    便利になっているはずなのに、なぜ人は豊かさを実感しにくいのか。なぜ経済成長を続けるほど環境破壊が進んでしまうのか――そうした問いを、「人新世」という概念を通して説明していた。

    大量生産・大量消費によって生活は便利になった一方で、人間は常に競争や効率化に追われ、環境負荷も限界に近づいている。その構造自体に、現代資本主義の問題がある。

    一方で、後半の「脱成長コミュニズム」については、正直まだ理想論にも感じた。国家規模・グローバル規模で本当に実現可能なのか、自分の中ではまだイメージし切れていない。

    ただ、

    * 消費や競争だけが豊かさなのか
    * 本当に必要なものは何か
    * 成長を前提としない社会は成立し得るのか

    を疑問提起していることに意味がある。

    また、資本主義だけでは格差や環境問題に対応できないからこそ、社会福祉のような仕組みが必要になっている。

    とはいえ、現実には資本を持つ側がより有利になりやすい構造があるのも事実。r > g のように、資本収益率が経済成長率を上回る限り、資本を持つ人ほどさらに有利になる。

    今後、我々はどのような社会構造を目指すべきなのか。その問いを考える上で、非常に重要な一冊。

    0
    2026年05月24日

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