いつか深い穴に落ちるまで

いつか深い穴に落ちるまで

748円 (税込)

3pt

だって、近道じゃありませんか。戦後まもない日本で、ブラジルまで直通の穴を掘る前代未聞の新事業が発案された。極秘事業の「広報係」となった鈴木一夫は、計画の前史を調べ、現在まで続く工事の進捗を記録していく。地球の裏の広報係との交流や、事業存続の危機を経て、ついに「穴」が開通したとの報告を受けるが……。奇想天外な発想力で多くの本読みたちを唸らせた、唯一無二のサラリーマン小説。第55回文藝賞受賞作。

この小説は、突拍子もないのに生真面目で、奇妙なのに誠実で、愛おしいけれど残酷な、私にとって忘れ難い物語でした。 村田沙耶香氏
作り込まれたリアリティーと荒唐無稽なファンタジーの狭間を行き来する異空間的小説。 ニシダ氏(ラランド)

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いつか深い穴に落ちるまで のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これはSFなのか、はたまた壮大なコントなのか…

    いや、すごいわ。
    文章だけみれば、非常に真面目で熱いものがあり一見熱血サラリーマン小説を読んでいるのかと錯覚してしまいます。
    しかし根底にあるバカバカしさが常に脳裏を過ぎり、ワタシは一体何を読まされているのだろうと…。
    筆者のデビュー作とあるが、文章

    0
    2025年11月05日

    Posted by ブクログ

    奇想天外のお仕事小説。おバカ計画「日本ーブラジル間をつなぐ穴」のプロジェクトに挑む大人たち。「そんなん無理って小学生でもわかるやん!」なのだけれど、もし実現したらという世界線を極めて冷静に真摯に描き切ったのがこの作品。

    裏金とも言える予算をつけてもらい、極秘プロジェクトとして進められる計画。その広

    0
    2025年04月27日

    Posted by ブクログ

    良いSFの条件は一つだけフィクションがありそれ以外はリアルなものである、と聞いたことがある。
    まさにそれだ。

    読み物してはスラスラ読めるし面白い。
    でも読後感はモヤモヤしてしまった。
    この結末から何を感じればいい?と思った

    ネタバレ解説をいくつか読んで納得。
    自分も読解力が欲しいなと思った今日こ

    0
    2025年06月29日

    Posted by ブクログ

    近道だからという理由で掘ることが決定したブラジルと日本を繋ぐ穴。
    穴掘り計画の広報係となった主人公鈴木。

    ハチャメチャだけど凄く面白かった。
    穴を掘るだけの話でこうも膨らむものかと。
    最後の最後まで楽しかった。

    0
    2025年03月18日

    Posted by ブクログ

    「ブラジルまで直通する穴を掘る事業に携わる人」という発想自体は突飛で、でもそれが粛々と、ときどきふわふわしながら描かれていて引き込まれた。
    「おしごと小説」なのかもしれないけれど、
    「おしごと」がもつロマンと恐ろしさが、
    誇張されずに語られていた。

    0
    2025年01月11日

    Posted by ブクログ

    日本からブラジルまでの穴を掘るプロジェクトの広報になった男の話
    
    -------------------
    戦後から現在まで続く「秘密プロジェクト」があった。
    発案者は、運輸省の若手官僚・山本清晴。
    敗戦から数年たったある時、新橋の闇市でカストリを飲みながら彼は思いつく。「底のない穴を空けよう、そし

    0
    2025年10月30日

    Posted by ブクログ

    独特な読後感。
    歯車であることは心地良くて、変えが効くとしても、今この瞬間に自分の存在が誰かのためになってるなら、その人にとって自分というのは唯一無二になるのかなと。

    0
    2025年06月07日

    Posted by ブクログ

    バカすぎる笑

    このネタで168ページ書くのすごいな
    結果的に、飛び込んでも飛び込まなくても平社員だったという落とし穴

    リニアモーターカー事業に携わる人はこんな乗り物危険すぎて乗れんわ、とか思ってるのだろうか
    闇が深い

    0
    2025年01月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これは、単にトンデモ計画に振り回される人々の話として読むか、SFとして世界観を受け入れるかでかなり印象が変わる本だと思った。
    SFであると感じた理由として、作中に登場した登場人物は皆(基礎研究者ですら)、この計画は「原理的に無理」とは言わず、「やってみないとわからない」と考えているというところにある

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本とブラジルを結ぶ穴を掘り進める事業の広報担当となった男が綴る35年間の記録のお話。

    奇想天外な事業の歴史と共に戦後の日本史、世界史が描かれるような内容で、正直事業の内容はほぼ出オチなので、このネタだけでこのボリュームの作品を作り上げたのがすごい。

    そんなバカな!という壮大な物語で、最後のオチ

    0
    2025年02月22日

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