大観音の傾き

大観音の傾き

2,090円 (税込)

10pt

4.3

「ひとり立ち続ける大観音の寂しさと慈しみ。声にならない声が、今、語られる」――芥川賞作家・松永K三蔵。ユーモアと愛情にあふれる、著者初の新聞連載小説。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    高さ百メートルにも及ぶ巨大な観音像が、仙台とおぼしき東北の街の丘に立っている。
    かつて震災が一帯を襲ったとき、大観音は遠くの海のほうに顔を向けたまま、そこに立ち尽くしていることしかできなかった。
    大観音が傾いている、と訴える人々が現れる。主人公の青年は、市役所の若手職員として訴えに向き合うことになる

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    東北の大きな街の丘の上にそびえ立つ、巨大な全身純白の大観音。その大観音が傾いていると言って大観音の足元を懸命に押して傾きを直そうとしている老人達。市役所に勤める新人の修司は市民の声を聞くために大観音を訪れ、様々な人達と触れ合っていく……最初は奇想天外な発想の市民たちの苦情に振り回される新人職員のお仕

    0
    2025年04月23日

    Posted by ブクログ

    ユーモアと愛情に溢れる風変わりなお仕事小説。
    主人公の高村修司は、東北の大きな街の市役所に新入職員として採用される。彼のいる出張所の近くには、異様に大きな観音像が立っている。あの大震災をきっかけに、住民のなかに「大観音が傾いた」という者たちが現れ、その足元を押す者、爆破することを進める者が出てくる。

    0
    2025年04月08日

    Posted by ブクログ

    災いの降りかかった地に立って非当事者がおぼえる負い目と当事者だからこそ抱え続ける負い目。深さの違いは言うまでもないけれど、それでも僅かに重なったその部分が両者を癒していく頼りになるんじゃないだろうか。新入職員(非当事者)が仙台の人達(当事者)と触れ合い、大観音(当事者)は牛久大仏(非当事者)と会話す

    0
    2025年02月03日

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