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帝都を守護する最後の陰陽師・比良坂拝音と怪異を見る目を持つ千曳泉。訳あって夫婦となった二人の仲は、百怪祭を経て深まるばかりだった。 そんなある日、拝音の元婚約者・沙庭巫美子の式神が二人の前に現れ、幽世に消えて亡くなったとされていた巫美子が生きており、現世に連れ戻せるかもしれないと告げる。 巫美子の代わりに結婚した泉は、彼女を助けたい気持ちと拝音への恋心の間で揺れ動き、次第に二人はすれ違ってしまう。しかし、これにはある怪異が関係していて――。
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Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。前作で結局どうなったか分からなかった拝音の元婚約者のことが解決し良かった。思っていた以上にさっぱりした人物ですっきり。そして訳あって夫婦となった二人の仲も微笑ましい。そこまで信頼出来るって凄いなと感心してしまった。
そういえば主役二人は夫婦だったねと読みながら思い知らされた。 そして夫婦なのに、正式に「告白し合った」夫婦ではなかったねと某シーンを見ながら改めて思い知らされた。 まさか見ているこちらも赤面してしまうような発言やらシーンやらがこの二人から登場するとは思いもせず。 途中から「出歯亀してすまんよお二人さ...続きを読むん」と真剣に思った。 どうやら他にも覗いていた人はいたみたいだが…… 曲利さんの嫌がらせのような依頼を受けつつ(実際に自由になるために厄介なことを持ってきてはいる、そしてそういう意味で信用されているから関係ないのにお仕置きも喰らうという……)話の大きな流れとしては、幽世に行ってしまった巫美子さんを現世に連れ戻すための方法を探るお話。 拝音にしてみれば巫美子は元婚約者、しかも陰陽師として凄腕となれば、戻って来られると泉としては立場が弱くなると思うのは当然。 何なら自分を犠牲にしてでも彼女を取り戻した方がいいのでは、なんて考えに至るほど。 彼女、自己評価が低いので…… ただここで、新たな出会いが彼女の成長に繋がった。 この出会いがね、ある意味ジョーカーだったような気がする。 泉の友人であり、拝音にしてみれば……とにかく、おいしいキャラだった。 そして性格がなかなか強烈。 峰守先生の描く女性キャラって、時々ぶっ飛んでる人来るからなあ。 そこがまた素敵ではある。 振り回される男性陣は大変だと思うけれども。 特にポチ的な新キャラ君はあれでいいのか……凄く強かったけど、締まらなかったねえ……そこもまた愛い。 これまでの事件や経験で得た知識が最後にしっかり伏線になるのもよかったし、また後書きでも言及があったが「大正時代」を舞台にしながらも、わたしたちの歴史上の「大正時代」とは違うことを作中で描いた手法に驚かされた。 そこを物語として盛り込んでくるの、本当に凄いなと。 何が伏線になるのか油断ならないお話だった。 ともあれ、主役カップル、末長くお幸せに! 君たちのバカップルぶりだけでお腹いっぱいですとも。
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