ほんまに「おいしい」って何やろ?

ほんまに「おいしい」って何やろ?

1,980円 (税込)

9pt

4.5

著者の村田氏は、京都の老舗料亭「菊乃井」の跡取りとして生まれ、「ほんまにおいしいものって何や?」ということを追及して70余年。
世界中の美食を食べ歩き、味覚そのものを研究するアカデミーを作り、「日本料理店」として本店・支店で合わせて7つものミシュランの★(星)をとった「料理界のカリスマ」である。
アラン・デュカスをはじめフランス料理のカリスマ・シェフたちとの交流も深く、アカデミーの仲間たちとともに「和食」をユネスコの無形文化遺産にも押し上げた。
広島サミットの料理は各国首相に絶賛された。料理界を代表する文化人として史上初めての黄綬褒章を受け、文化功労者にもなり、「京都の伝統や日本文化のご意見番」としても知られている。
そんな村田氏も若き頃は、フランス料理のシェフをめざして行ったパリで放浪生活を送り、ソルボンヌの学食やフランス料理のレストランで受けた人情の温かさに感動する。
やがてフランス料理の文化的な奥深さに感じ入り、自分がなすべき仕事は「日本料理」と自覚する。
日本に帰ってきたあとは、修行先で包丁を突き付けられるほどのいじめにあうが、人の嫌がることを率先して引き受け何倍も働き、次第に周囲に実力を認められていく。
初めて店長を任された新店が閑古鳥が鳴く中、夜の商売のお客から大会社の会長まで、皆から何かを教えられ、やがて一流の料理人として、経営者として成長していく。
昨今の、おおげさに「うま~い、おいしい」を繰り返すテレビのグルメ番組や、「お金さえだせば、おいしいものを食べられる」と勘違いするグルメ・ブームには、ぴしゃり!とダメだしをしつつ、身近な給食や家庭の手料理まで「おいしさの本質」を追及し、後進を育てている。
抱腹絶倒! 歯に衣を着せぬ食の世界と波乱万丈な人生を語り、食の本質、食の未来に熱く迫る! (豪華カラー口絵つき!)

村田吉弘(むらた よしひろ)プロフィール
「菊乃井」三代目主人。1951年京都生まれ。立命館大学在学中にフランス料理研究のため渡仏。帰国後、日本料理をめざし1993年父親のあとを継いで「菊乃井」三代目主人となる。現在、「菊乃井 本店」、「露庵 菊乃井」、「赤坂 菊乃井」を統括する。「ミシュランガイド」では、京都、東京で併せて7つの星を獲得している。2017年にはお弁当や甘味を供する「無碍山房」を開店。海外での日本料理の普及活動、地域の食育活動など、料理人の育成、地位向上の為に精力的に活動を行っている。2012年「現代の名工」「京都府産業功労者」、2013年「京都府文化功労賞」、2014年「地域文化功労者(芸術文化)」、2017年「文化庁長官表彰」を受賞、2018年「黄綬褒章」を受章。同年、「文化功労者」に選出される。著書に『京都料亭の味わい方』(光文社新書)、『割合で覚える和の基本』(NHK出版)ほか多数。

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ほんまに「おいしい」って何やろ? のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    料理界唯一の文化功労者・村田吉弘さんの本。グルメ番組とかに対する自分のモヤモヤとしていた思いが「ああ、そういうことだったのかと。」腑に落ちました。

    0
    2025年10月10日

    購入済み

    料理人・村田吉弘の半生

    「おいしい」の本質を探し求めながら人生の旅をする、菊乃井・村田氏の半生をユーモラスにつづった一冊。果たして答えは見つかったのか、それは本の中に。
    YouTubeで村田氏のレシピ動画を拝見し、細かくないのに分かりやすい独特な表現、語り口に興味を持ち読んでみました。自分の経験を元に、おいしいとは何か、料

    #深い #カッコいい #タメになる

    0
    2025年09月19日

    Posted by ブクログ

    「鮨屋の『あて』のようなものばっかりいくら並べても、それでは『懐石』にはならん。食べ物を並べて出して、それがうまければよかろうというのは料理屋やなくて居酒屋や」先代の言葉は京都らしい。おかしやとおまんやとが違うみたいに強い階層意識が素敵だ。創業者と老舗のぼんの話。美山荘の先代、たん熊の先代との交流、

    0
    2025年05月09日

    Posted by ブクログ

    京都の老舗料亭「菊乃井」のぼんが、何の考えもなしにフランスに渡り、
    しかしそこで日本料理を広めたい!と目覚め、他店での修行を経て、
    跡を継ぎ、、、文化勲章まで得た著者のおはなし。
    最近のテレビのグルメレポーターの、一口食べて目をむいて「おいしー」という
    リアクションに苦言を呈す。
    また、法外な値段で

    0
    2024年11月30日

    Posted by ブクログ

    素晴らしい本でした!
    そして、菊乃井三代目主人で、作者村田吉弘さんも、とても素晴らしい人です。

    料理人の矜持としては、「八十パーセントおいしかったら、それでいい」。
    一〇〇パーセントの「おいしさ」に至る、あとの二〇パーセントは料理そのものではない部分ということになりますが、もしかしたらその「何かの

    0
    2024年11月06日

    Posted by ブクログ

    確かに本当においしいってなんだろう。
    ポテチ、ハンバーガー、ラーメンなんかは単純にうまい。しかしこれと、精進料理をうまいと感じるのとは違うんだろうなぁ。口先舌先だけのうまさと全身で感じるうまさの違いなのか。

    人生には、上り坂と下り坂、そして「まさか」という坂がある。これは使える。


    0
    2025年08月28日

    Posted by ブクログ

    多くの本を著している人だけど、この本は集大成と言えるかも。「村田さんってどんな人? 彼の思想、哲学ってなに?」て聞かれたら時に真っ先に薦められる本。

    0
    2025年08月25日

    Posted by ブクログ

    関西に暮らしてる人なら
    テレビにも顔を出してらっしゃるので
    菊乃井の村田さん(親しみを持ってるのであえて)を
    知ってる人も多いのではないでしょうか?
    京都の料亭『菊乃井』の3代目
    と知った感じに書いていますが
    料亭に行かせてもらったことはありません
    昨年初めて料亭のお隣
    『無碍山房 Salon de

    0
    2024年11月17日

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