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江戸川乱歩賞作家・鏑木蓮が描く、京都を舞台にした純文学ミステリーのシリーズ第2弾。
人は誰しも、人生という「階(きざはし)」を歩いている。上っているのか、それとも下っているのか。そして、その先に待っているものは――。
「苦しんでいる人に寄り添う医師でありたい」という心療内科医・本宮慶太郎が、傷ついた人たちの心を癒しながら、事件を解決に導いていく。
京都・東山にある神社の階段下で、一人の男性の遺体が発見された。同じころ、京都で心療内科クリニックを開院している本宮慶太郎のもとに、あるセールスマンがやってくる。彼には家に引きこもって出てこない5歳上の姉がいた。近頃は会話も成り立たない姉のことを、意を決して慶太郎に相談するところから、運命の歯車が動き始める。悲しすぎる現実の中にも、どこか希望と温もりを感じさせるミステリー。
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Posted by ブクログ
鏑木蓮『見えない階 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ2』潮文庫。
京都という古く落ち着いたしっとりした土地を舞台にした心療内科医が探偵役という異色のミステリーシリーズ第2弾。タイトルにある『階』は『きざはし』と読むようだ。
患者を第一に考えながら、複雑に絡み合った糸を丹念に解きほぐすかのように難事件を解決に導いていく過程が面白い。スピーディなアクション、サスペンスも好みであるが、このくらいのゆっくりした調子のミステリーも面白いものだ。
そして、素晴らしい結末。この世もまだまだ捨てたものではない。
物語は『第一章 現在』と『第二章 過去』と『第三章 未来』の三つの章に加え、『プロローグ』と『エピローグ』で構成される。
『プロローグ』に描かれた殺人の描写。犯人は女性と思われるが、主人公に相談を持ち掛けるセールスマンの姉が犯人なのか……
相変わらず訪れる患者が少なく、厳しい経営を余儀無くされている本宮慶太郎は友人で経営コンサルタントの沢渡恭一から京都の町屋へのクリニックの移転を提案される。
ある日、町屋に移転した慶太郎の元に空気清浄機のセールスマンという古堀孝昭がやって来る。古堀には引きこもりの5歳上の友美という姉がおり、近頃は会話も成立しない姉のことを慶太郎に相談する。
そんな中、東山にある神社の階段下で男性の遺体が発見される。遺体は弁護士で大学の教授とテレビのコメンテーターを務める44歳の島崎靖一という男性だった。島崎が握りしめていた証拠から古堀の姉に事件との関連が疑われる。
本体価格800円
★★★★★
Posted by ブクログ
鏑木蓮の長篇ミステリ作品『見えない階 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ2』を読みました。
鏑木蓮の作品は昨年8月に読んだ『沈黙の詩 京都思い出探偵ファイル』以来ですね。
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人は誰しも、人生という「階(きざはし)」を歩いている。上っているのか、それとも下っているのか。そして、その先に待っているものは――。
江戸川乱歩賞作家・鏑木蓮が描く、京都を舞台にした純文学ミステリーのシリーズ第2弾。
「苦しんでいる人に寄り添う医師でありたい」という心療内科医・本宮慶太郎が、傷ついた人たちの心を癒しながら、事件を解決に導いていく。
京都・東山にある神社の階段下で、一人の男性の遺体が発見された。
同じころ、京都で心療内科クリニックを開院している本宮慶太郎のもとに、あるセールスマンがやってくる。
彼には家に引きこもって出てこない5歳上の姉がいた。
近頃は会話も成り立たない姉のことを、意を決して慶太郎に相談するところから、運命の歯車が動き始める。
悲しすぎる現実の中にも、どこか希望と温もりを感じさせるミステリー。
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2022年(令和4年)に刊行された作品……心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテシリーズの第2作です。
■プロローグ
■第1章 現在
■第2章 過去
■第3章 未来
■エピローグ
■解説 小梛治宣
発売即重版!の第1弾『見えない轍(わだち)』に続く心療内科医・本宮慶太郎シリーズ第2弾! 京都が舞台、渾身の純文学ミステリー!!
京都にある神社の階段下で、一人の男性の遺体が発見された……同じころ、京都・鞠小路で心療内科クリニックを開院する本宮慶太郎のもとに、30歳の営業マン古堀孝昭がやってくる、、、
彼には家に引きこもったままの5歳上の姉・友美がいた……近頃は会話も成り立たない姉を心配し、意を決して慶太郎に相談することから、運命の歯車が動き始める。
心療内科医の本宮慶太郎は、効率化が進む医療現場の中で、あえて“時間をかけて話を聞く”という昔ながらの診療スタイルを貫く医師……その非効率さが読んでいる側にとって安心感となり、彼の視線を通して見える人間の弱さや揺らぎが、物語に独特の温度を与えていましたね、、、
派手さはないのですが、患者の言葉の揺れや沈黙の意味を丁寧に拾い上げる姿勢に、読んでいて自然と共感が湧きました……神社の階段下で男性の遺体が見つかった事件の真相については、引きこもりで過去にトラウマを抱える女性・友美に疑惑を感じてしまうような展開なのですが、その後、終盤で明かされる真相は、奇抜ではないのに意外性があり、読後に静かな納得が残りました。
本宮の丁寧な対話が伏線として効いてくるあたりにシリーズの魅力が良く出ている一冊だと感じました……じわじわと緊張が高まっていく構成も心地良かったですね、、、
登場人物の家族や人生も丁寧に描かれていてヒューマンドラマとしても愉しめましたねー 本シリーズ、現時点は本作品が最終作のようです……続篇が刊行されることを期待しています。
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