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近未来の日本、悪名高き独裁政治下。世を震撼させている感染症「月昂」に冒された男の宿命と、その傍らでひっそりと生きる女との一途な愛を描ききった表題作ほか、二作収録。「月」をモチーフに、著者の底知れぬ想像力が構築した異世界。足を踏み入れたら最後、イメージの渦に吞み込まれ、もう現実には戻れない――。最も新刊が待たれた作家、飛躍の一作!
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年01月24日
「そして月がふりかえる」
とにかく怖い。こんな事は絶対に起こらないとわかっていても、それでもゾッとする。
「月景石」
圧倒的なファンタジーの力。
あまりにも荒唐無稽なのに、ドキドキハラハラ夢中になって読んでしまった。
現実ではちょっと退屈な主人公が夢世界で獅子奮迅の大活躍するのかと思いきや、そうい...続きを読む
淡々として平易ではあるが底の見えない不気味さ.仄暗さを湛えた語り口.文体が大変に良い。自分自身のものだと信じて疑わなかった生活.家族が突然にすり替わったら という、SF ファンタジーなストーリー設定を非常に自然に表現している。テーマである「満月」の扱いも大変に巧みである。
Posted by ブクログ 2024年04月24日
小田雅久仁の残月記を読みました。
月に纏わる三部作で、最後の本のタイトルの残月記が五分の三を占めています。
未来の話で、月昂と言う病気が広がります。
月昂にかかると満月の日に異常に欲情して力もみなぎります。
発症すると、三年くらいで亡くなってしまいます。
政府は、捕らえて収容所に隔離します。
主人公...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月08日
何の本か分からずに読んだら、とんだ名作と出会ってしまった。
まず、テーマの妙。
月を題材にすること自体は珍しくないだろうが、月を美しいものではなく得体の知れない不気味さを持つものとして描いた点で逆転の発想が面白いと思った。
次に物語の妙。
終始どこかすっきりとさせない描写も質量も上手いと思っ...続きを読む
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