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「時は紀元前、戦いに勝ち地中海を制した共和制ローマ。一方、敗れたカルタゴは屈辱にまみれていた。ローマへの復讐を果たすため、若きカルタゴの将軍ハンニバルが立ちあがる。」という、いわゆるハンニバル戦争を描いた歴史マンガ。
ハンニバルの知略に満ちた戦い方は、巻を重ねるごとにキレ味を増し、ローマを追い詰めていく。驕れるものローマに産まれた一筋の希望スキピオは、戦いの中で成長していく。
二人を主軸にストーリーが展開されるのだが、ローマの「貴族と平民の軋轢」や「元老院での政争」なども展開に絡み、物語に厚みを持たせている。
おススメは3巻で描かれる「戦わない戦い」。ローマの周到さとハンニバルの閃きは手に汗握ること必至。
Posted by ブクログ
紀元前3世紀末、怪物的な軍才によってローマを滅亡寸前まで追い込んだハンニバルと、絶望的な戦局を回天させて祖国を危機から救ったスキピオ・アフリカヌス。第一次ポエニ戦争終結と二人の英雄の誕生から、アルプス越えに端を発してカンナエの戦いの完勝に至るまでのハンニバルの快進撃、カルタゴ・ノヴァの戦いによって歴史の表舞台に颯爽と現れたスキピオによる大逆転、ザマの戦いのローマの勝利で締めくくり、同じ紀元前183年に訪れた二人の死を後日談的に扱って筆を擱いている
内容はキングダムの王翦(ハンニバル)と李牧(スキピオ)が知略を駆使して戦うような戦争劇。『キングダム』のスケールを小さくしたような内容ではあるものの、全13巻と比較的短く、読みやすい。
ローマの第一の名将であり、ハンニバルの前に立ちはだかったマルケルスがあっけなく敗れたり、戦い方も基本的には土地を利用して敵を包囲・殲滅するといった形がほとんどで、知略を駆使した戦争劇としては、やや物足りなさを感じる。戦術も戦象、投石、投槍がほとんどでバリュエーションもそれほど多くない。
一方で、ハンニバルの快進撃の後の苦戦や、兄弟の死によって孤独となり、もはや引くことのできない状況で戦い続ける姿には、感情移入する部分も多い。さらに、苦肉の策として試みた和平交渉が決裂するなど、徐々に追い詰められていくハンニバルの苦境も丁寧に描かれている。
個人的には、主人公であるハンニバルによる逆転劇を期待して読み進めたものの、史実に基づいていることもあり、最終的には敗北し、そして自死という結末を迎えるため、読後感はあまり良くない。
とはいえ、全体としては読み応えがあり、絵も綺麗。戦争漫画として十分楽しめる作品で、個人的な評価も決して低くはない。
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