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Posted by ブクログ
中山七里の『ヒポクラテスの誓い』シリーズを読んで、「死者の声を聞く」という法医学のあり方に関心を持つようになりました。
日本ではなかなかアメリカのような監察医制度が定着せず、死因を明らかにすることが難しい状況も少なくないようですが、30年以上監察医として勤務し、日本に「法医学」を定着させ、「死体について語る」という行為を世間に受け入れさせた『死体は語る』の著者のエッセイは、法医学という学問に興味を持たせてくれます。
もちろん、医学部に合格して医師免許を取得する、という過程は難易度が高く誰もが達成できる目標ではありませんし、法医学者として検案する遺体は損壊していたり、幼い子どものものであったりと、正視に耐えないものもあるでしょう。文字では表現できないような腐敗臭にも直面すると聞きます。
大変な仕事だと思いますが、筆者が穏やかな語り口で、死者へ敬意を抱きながら丁寧に死体に向き合っているエピソードを読むと、法医学という学問分野がもっと注目されるべきだと思いますし、「社会医学」「予防医学」という観点からも、医者を目指す人の将来の選択肢のひとつに加えてもらえると良いな、と思います。
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