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22年前、美しい女子大生を殺したのは誰だったのか──ソウル警察庁凶悪捜査チームは再捜査を決定するがそこで見えてきた真実とは
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Posted by ブクログ
韓国の警察小説。 22年前の事件を追う3人の刑事の動向と、犯人の独白が交互に続く。 この巻の後半、被害者が所属していたドフトエフスキー小説を読む読書会のメンバーへの刑事のインタビューが始まるあたりから、犯人に近づいているような雰囲気が出始めるが、まだわからない。 下巻を読むのが待ちきれない。 内容...続きを読むとは別に、韓国語を勉強しているので、登場人物の名前や、ところどころに出てくる韓国語もとても興味深かった。 ・アイゴ---女刑事ヨン・ジヘの口癖 「ああ、まあ、はあ」という意味の感嘆詞 ・ノ・ナ・シロ---被害者の口癖 「あなた、わたしのこと、嫌いでしょ」の意
たまたま本屋でタイトルと帯をみて、ドストエフスキーが好きな私は読まずにはいられなかった。 ドストエフスキー作品についてかなり書かれているので同じドストエフスキー好きと語り合っているような気持ちにもなれたし、単純にミステリとしても先が気になる展開で一気に読めた。 ドストエフスキー作品を読んでいないと...続きを読むちょっととっつきにくいところもあるかもしれないけど、作中である程度の説明はしてくれるので全然ついていけないってことにはならないのじゃないかなと思う。 下巻も楽しみ。
ん?罪と罰?と思って手に取ったら、罰と罪、だった。タイトルも面白そうだし、書影もそそられるしで、上下巻ほとんど迷わず買ってしまった。韓国のミステリー小説を読んでみたい、という気持ちもあった。 もちろん、ドストエフスキーの罪と罰を反対にしていて、本全体の中にもところどころ、この作品の犯人と罪と罰の主人...続きを読む公とは反対であるようなことが語られる。犯人の独白というか手記というか、そういうものと主人公の刑事・ジヘが、事件の真相に近づいていく過程が交互に出てくる構成が面白い。 個人的にはなんか犯人この人じゃないかなーと途中で思ってしまったので(根拠はなかったけど当たっていた)、ミステリー的なワクワクは少なく感じてしまったけど、犯人の動機の部分は虚を突かれた感じだった。この年月はなんだったのかと、思わずにいられないオチ。 なんかこういう人間の欠損というか、実は最初から抉られているような部分を見せられる体験が、韓国の本を読んでいると多い気がして、そのなんともいえない心地よさがある。 一気に読んでしまわされる、強さのある本だった。
初めは読み難かった。エンタメに特化せず、ドストエフスキーの世界観が随所に描かれていて、現場を仕切る新米刑事のジヘさんの影が薄くなっていたような気がして、下巻はないかな、と思った所、どんどん面白くなった。下巻楽しみ。
この本を手に取ったきっかけは、正直に言えば軽いものだった。タイトルがドストエフスキーの『罪と罰』を思わせ、ページをぱらぱらとめくると、作中にもドストエフスキー作品への言及が散りばめられている。殺人事件とドストエフスキー。少しひねったエンタメミステリーとして楽しめそうだ、という期待があった。 けど、...続きを読む読み進めるにつれて、その期待は良い意味で裏切られる。これは、気軽に消費できるタイプのエンタメじゃない!むしろ「ちゃんと本と向き合え」と要求してくる、負荷の高い読書…。 物語は、22年前に起きた未解決の女子学生殺害事件を軸に進む。現在パートでは、女性警察官ジヘが、被害者の同級生たちに話を聞きながら事件を再調査していく。一方で章を交互に挟み込む形で、犯人と思しき人物の内面、やれ啓蒙主義だ、新啓蒙主義だ、功利主義やら、トロッコ問題といった哲学的思考が、執拗なまでに語られる。 犯人側の思考は正直、小難しい。でも、読んでいて苦痛かというと、そうでもない。 だってそれらの思想が、真理の探究なんかじゃなく、自分が刑務所に行きたくない、その一点のための自己正当化として積み上げられていることが、あまりに透けて見えるんだもん。どれほど高尚な言葉を使っても、どれほど複雑な倫理を持ち出しても、所詮はへりくつ。その必死さが、かえって滑稽。 現実世界でも、失敗した人間ほど理屈をこね、言葉を難解にし、思想を盾にする。そう思いながら読むと、この哲学パートは「難しい」のではなく、「人間観察」として読めてしまう。 対照的なのが、捜査側のジヘ。彼女は冷めている。しかし、仕事への誇りがないわけではない。感情を排した職業的距離を保ちつつ、現実の中で生きている人物として描かれている。 印象的なのは、被害者の同級生たちとの会話だ。彼らは延世大学に進学できるだけの学力を持ったエリートだったが、夢を追い続け、40代になっても独身のまま過去を引きずっている。一方のジヘは、特別な成功者ではないかもしれないが、現実に地に足をつけて生きている。 この対比は、単なる世代間ギャップじゃない。能力と人生の着地点のズレ。理想を手放せなかった人間と、現実と折り合いをつけた人間の差が、静かに浮かび上がっているかのよう。だからなのか、物語は私にとって一段階深い場所に踏み込んできたように感じた。 正直に言えば、私はどちらかというと、被害者の同級生たちに近い人生を歩んできた側だ。だから読み進めるうちに、血を流しているような感覚になる。一歩引いて俯瞰すれば、その姿が滑稽であることも分かる。だがそれは、自虐ネタとしてヘラヘラ笑えるラインをとうに超えている。この小説は、容赦なく、しかし冷静に、人生の処理しきれなかった部分を突きつけてくる。 上巻を読み終えた今、はっきり言えるのは、これは期待していたエンタメではなかった、ということ。そして同時に、しんどくても、読んでよかったとしか言えない本だった、ということ。 下巻で何が明かされ、何が回収されるのかは分からない。この抉られた感覚を抱えたまま読み続けてみたい。
まさか韓国ミステリで『デミアン(デーミアン)』の痛烈な批判が読めるとは…痛快でした。 ドストエフスキー好きなわたしとしてはまさかの韓国警察小説との融合を楽しんでいますが、そうでない人は戸惑うかもと心配になります。
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罰と罪
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チャンガンミョン
カンバンファ
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