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世界であいつぐ迫害や人権侵害.「自国第一」を掲げるポピュリズムの台頭.状況が年ごとに複雑になるなか,国際社会は葛藤を抱えつつも難民保護の取り組みを続けている.各国はいかなる論理と方法で受け入れを行なってきたのか.日本の課題は何か.政策研究の知見と実務経験をふまえ,多角的な視点で難民「問題」を考える.
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Posted by ブクログ
Xなどで流れてくる「難民問題」の投稿は、いかに都合よく歪められているかがわかる。世界で起こっていること、日本の立場を正確に理解することからスタートしたい。
日本は、国とは、重要なものは何かといった根幹について共通認識が生まれるほど議論せずに進んできた結果として様々な価値観の間の折衝ができなくなっているものと思う。
第6章の各国のパラダイムシフト についてとても興味深い内容だった。 デンマーク 2020年から毎年上限200人 スウェーデン 第三国定住枠900人まで削減 フィンランド 第三国定住枠500人に半減 ノルウェー パラダイムシフトが起きていない。 年間1000人から3000人程度受け入れてきた。 難民...続きを読む後進国の日本が第三国定住にふさわしいのか、 悪い国から来る人たちが住み良いのか、ふと思いました。 いきなり隣国のハングルしかない国に私が暮らすとして長期に渡り生きることができるのだろうか? 人間は適応していくのかもしれないが 日本があまりにも他国と違いすぎないかと 思ってしまった。。 ノルウェーのように国民が受け入れる環境、政府、王室、世論全てが整っているところだと暮らしやすいとは思う。 普通の日本人がこの本から学ぶことは多い。
「生まれの偶然性」この概念を冒頭に掲げて難民問題をあらゆる方面から説いていく。 自分の無知さを恥ずばかりであった。難民問題を身近に感じることのない不自然さ。日本の取り組み方には首を傾げすぎてもげそう。
難民の定義と分類、日本における難民政策、北欧諸国の難民政策などについて書かれている。 難民の定義がとても分かりやすく書かれていて、読みやすかった。 「認定の故に難民となるのではなく、難民であるが故に難民と認定されるのである」とは、UNHCRのハンドブックの有名なフレーズだそうだ。 つまり、難民手続き...続きを読むを経てその人が「難民ではない」と確認されるまでは、全ての庇護申請者は「難民である可能性がある人」として扱われなくてはならない(p13) 北欧、特にノルウェイでの難民政策はお手本となるようなものだと思う。脆弱な人々を受入れたり、きちんと自立できるように手助けしたりしている。 そうすることで、難民、受入国双方にメリットがあると思う。デメリットばかりが取り上げられるように思うが、要は取り組み方次第である。 日本の場合は、国際的な批判をかわすための難民政策となっていて、難民の人権や受入れた後の長期的なビジョンが欠けているように思える。 しかし、ノルウェイの場合は現国王ハーラル五世が過去にロンドンに亡命せざるを得なかったという「難民」の背景がある。(p245) そのため、熱心な難民保護推進はである。 また、脆弱な人々を受入れることに対して国民が容認するのも、国民に福祉国家としてのプライドがあるからである。 日本においては政府だけでなく国民も人権意識が低く、難民問題に関心を持つ人は少ないと思われる。 政府だけでなく、日本に住んでいる日本人の意識を変え世論に反映させることも必要だ。 「はじめに」で、「生まれの偶然性」という言葉が出てくるが、これは私が今まで漠然と感じていたことを明確にしてくれる言葉である。 難民とは「たまたまそこに生まれた」というだけのことなのである。迫害されるべき人などいないのである。 (私の中で今まで感じていたのは、難民についてではなく、国内での貧富や教育の格差についてだが、国内か国外かの規模の違いでそれらは同じだと言える)
難民対応問題における、人類最大の失敗が「ホロコースト」である。 本書で幾度か綴られるこの一文のパワーが凄い。難民、移民問題の本質がそこにあるという意識が至っておらず、このメッセージに触れるだけでも一読の価値があった。日本に来る外国人に対し、少し見る目が変わる。だからといって、日本の厳しい難民認定制...続きを読む度に対して海を越えてくるクルディスタンに何を感じ取れば良いか、至近時増えている台湾人、昔から多い中国人にどのような感情をもつかは非常にデリケートな問題である。そもそも、移民に対し寛容な気持ちで受け入れられる国は多くない。 本書によれば、多くの政府が、潜在的な庇護申請者が自国にたどり着かないように必死で策を講じている。それは、いったん外国籍者が自国の管轄圏内にたどり着いて庇護申請を行ったら、難民認定審査を経て「難民ではない」と判明するまでは、迫害を受けるおそれがある出身国には絶対に送り返してはならないという大原則が国際的に確立しているからだ。「ノン・ルフールマン原則」と呼ぶ。難民保護を論じる上で極めて重要な原則であり、難民条約明確に定められている。 本書で興味深い事実を知る。発展途上国の方が、受け入れに積極的だというのだ。例えば、バングラデシュは、ミャンマー軍による迫害を逃れたロヒンギャ難民を100万人近く受け入れている。レバノンもヨルダンも。なぜ「途上国」は一般的に「先進国」よりも難民受け入れにおいて寛容なのか。国境管理がずさんだから、支援金目当てか、などの邪推もある。だが、本書の結論は、国境をまたいだ同一民族が受け入れている事例が多い、という事らしい。 日本における外国人労働者を受け入れるための技能実習生制度は、「現代の奴隷制度」と揶揄されることもあった。これは、技能実習生が劣悪な労働環境や人権侵害に直面するケースが報告されているためだ。また、最近では運転免許制度の緩さが外国人による交通事故を誘発させているとの論調もある。いずれも制度設計の不備が、却って外国人への不必要な憎悪を増幅させてしまう。良いと思って対処しても、大衆の反感を買う。 レイシストが集団をまとめ上げるようなレトリックは、反日政策で大衆の不満を反らすやり方と大差が無い。ホロコースト、関東大震災の時のような虐殺を二度と起こさないという観点が重要である。大衆のミスを助長、期待してはならない。
包括的で勉強になる。国連関連機関の難民定義と各地域の広域法、そして法運用、EUの事情と日本の事情などを定量的資料も含め紹介してくれる。しかし、一読で理解できるほど易しいとは言えず、それ自体がこの問題の広範さと複雑さを体現しているようでもある。二読はするつもりでしっかり取り組むのがよい。
海外の難民受け入れを学べてよかった ただ日本の難民認定率2022年は2%と異様に低いにも関わらず、それを批判せず、日本も、ベトナムからのボートピープルやウクライナ避難民を受け入れてそれなりに頑張っているんです、と言うスタンス。日本の難民に対する政策は破綻しているのにそれが書かれてない。
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橋本直子
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