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近未来。ゴミに溢れた巨大な橋のたもとで、少年の死体と一本のカセットテープが発見された。いま、再開発計画に予算を落とそうと、会議室に集まる人々の前でそのテープが再生されようとしていた。耳障りな雑音に続いて、犬に似た息づかいと少年の声。会議室で大人たちの空虚な会話が続くなか、テープには彼の凄絶な告白が……! 第4回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した幻の名作が、ついに電子書籍で刊行!
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苦しく悲しい
何ともいえない読後感でした…。 そしてこれが現実にありそうで恐ろしい。
Posted by ブクログ
評価は分かれるかな‥この本の内容は、ありきたりのサスペンスや恋愛ものから一線を画した内容。読んでみる価値はあると思う。
全ての予想を覆してくれたお勧めの短編文庫でした・・・ 文体が全て会話形式でページ数も少ない・・・ それなのに読み進めると、どんな状況なのか鮮明にイメージされる それでいて、この一冊中に色んな喜怒哀楽の全ての感情が書き込まれている グロ態勢が無い方は厳しい…特にそれを会話形式で表現しちゃっている...続きを読むものだから尚更で妙にリアルに…その情景が浮かぶようだった… たぶん 個人的に今まで読んだグロ系の中でもこれが一番きつかった… でも、グロい文はそんなに長く無いけれども… そして激動のラスト… 全てにおいて・・・ 感動した!!! 人間の感情、本質は環境に依存するなんて言われているけれども それだけじゃないっていう思いを感じ取ってしまった一冊だった
ゴミ捨て場と化したD-ブリッジで一人の少年の遺体が見つかった。 彼が最初で最後に残したテープ、その内容とは…。 生きるということを、そして無慈悲な世界が、短く淡々とした言葉でつづられています。 久しぶりに読み返して、胸にぐっと来ました…。
内容(「BOOK」データベースより) 近未来、ゴミに溢れた横浜ベイブリッジで少年の死体と一本のカセットテープが発見された。いま、再開発計画に予算を落とそうと、会議室に集まる人々の前でそのテープが再生されようとしていた。耳障りな雑音に続いて、犬に似た息遣いと少年の声。会議室で大人たちの空虚な会話が続く...続きを読むなか、テープには彼の凄絶な告白が…。弱冠23歳の著者が巨大な嘘を告発する新黙示録。第4回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。 日野日出志かジョージ秋山の絵で見たいような、陰惨で且つとっても美しい悲話です。捨てられた少年が、捨てられた少女を守る為にあらゆることを犠牲にしていく姿が胸を打ちます。グロテスクな描写の連発でドン引きする人もいるかと思いますが、それを凌駕する悲しさです。
嫌いな人にはただグロイだけだろうし、映像化したらただの13日の金曜日になってしまいそうだけど、この強烈な描写には圧倒される。いろいろと分からない事が一杯なんだけど、そこを想像してみるのも、野暮と言うものか。
沙藤一樹先生が4月の文学フリマで 久々に新刊を出されると聞いて、テンションが上がった状態で再読。 軽く読めるのに何度読んでも読み終わった後に この世界から抜けにくい。 グロ耐性があるのと、それに到るのに理由(もしくは必要性)があるので 描写から受ける嫌悪感ない。 ただただ、精神的にキツイ。
第4回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。正直、特に面白いと思ったわけではない。すごい作品だと思った。テープの語りの必死さと会議室の無関心さが、絶妙だった。どういう人生を歩めば23歳でこんな作品が書けるのか、とも思った。才能を感じる。
内容は ベイブリッジのゴミの山の中に捨てられた少年が 死ぬ時に自分の声を吹き込んだテープの内容。 食べ物がなく、ありとあらゆる生き物を食べる様 たとえば、蛾などを潰して中から出る茶色の汁を 利用して丸めて作る「虫団子」をはじめ、 数年後に死ぬまでの壮絶エピソード。 そのテープの合間合間の、会議室の大...続きを読む人の関心のなさ。 そして、最後の語り口がズシンとくる。
台詞が多かったので、スラッと読めました。 所々、表現が怖い所もあったけど、人は生きる為ならここまでするのかと実感する1冊だと思います。
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