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男はなぜ少女を拉致したのか?9年2か月にわたる監禁の全貌とその後の新事実を明かす衝撃のノンフィクション。新潟地裁から最高裁まで取材し続けた著者が、事件の経緯と男の心理を丹念に追い、監禁事件の真実を炙りだす。文庫化にあたり再取材を重ねて、大幅加筆。 《解説・大谷昭宏》
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Posted by ブクログ
丹念な取材と、細やかな筆致で事件を負ったノンフィクション。犯人の姿、そして警察の姿勢や裁判の状況まで、もやっとしたものが消えない。とことん犯人を守ろうとする弁護士とか。被害者が身内だったらどうするんだろうと、すごく残酷に見えてくる。しかも支払い能力のない犯人の弁護人の報酬まで、税金が使われてたなんて...続きを読む!もう犯人は出てきてる頃でしょう。なんだかなぁ。被害者さんはそっとしておいて、ただ幸せであることを祈るだけです。
発覚当時、大きな衝撃をもって世間の耳目を集めた事件。確かその後、警察の捜査に問題があったことも判明したのではなかったか。 ニュース等でなんとなくは知っていたが、本書を読み、被害者が受けたあまりに凄惨な仕打ちの数々には涙を禁じえず、無残に奪われた貴重な貴重な9年間を思って心底胸が痛んだ。彼女が耐え続...続きを読むけた地獄のような日々を知ったご両親の心痛がいかばかりだったかと想像し、そしてなお、自分を保ち命をつないでいた被害者の類い稀なる精神力の強さと聡明さに、深く感銘を受けた。 加害者は、自己愛性人格障害と強迫性障害という診断を受け、出所して2017年に病死しているという話だ。 現在は40代半ばと思われる彼女が今、幸せな人生を送っていることを心から願ってやまない。
本の大部分を占めるのが裁判の記録で、とても大事なのは分かりますが、もっと加害者の異常性にフォーカスし、作者自身の見解が読みたかったと思いました。
桐野 夏生著 『残虐記』はこの事件を参考にした作品である。犯人の設定、周辺などには違いがあるが、とらわれている少女の精神状態などについては詳しく描写がある。一方、こちらの本については事実を克明に調べ上げることでいっそうの恐怖を読者に見せてくれる。事実は小説よりもむごたらしいのだということである。
ノンフィンクションというより、裁判傍聴記という感じ。独自に取材した内容や、報道のまとめなどもないので、物足りないが、事件の概要や裁判の争点などは分かりやすい。
ある女流作家が書いたこの事件をモチーフにした小説を読んだので、ドキュメンタリーも読んでみた。犯人が二度目の犯行であったこと、警察の操作の不手際があったことは知らなかった。身の毛もよだつひどい犯罪だ。そういえば最近も小学生の女児が鞄に詰められ監禁されたという事件があった。監視社会はいやだけれど、他人へ...続きを読むの関心が皆無というのも怖い。
9年2ヶ月15日。 9歳から19歳までの長い期間、監禁されていた少女。 その犯人S被告の裁判記録。 裁判で最終判決が下るまで3年を費やした。 第一審での判決は懲役14年。 S被告、弁護側が控訴し、第二審判決は懲役11年。 その後、上告し、最終判決は懲役14年となった。 S被告の裁判での答え方...続きを読むや、態度や表情には、読んでいる方にまで不快感が込み上げてきた。 殺害までに至らなかったこと、ストックホルム症候群になっていないことが、せめてもの救いだったのでは。 にしても、日本の法律には歯痒さを感じずにはいられなかった。 平成24年現在、30歳前半の被害者であった少女が、幸せに暮らしていることを、ただただ願うのみです。
裁判傍聴だけで書かれたものをルポルタージュといっていいものか。時に著者の主観的な批判が邪魔になるが、自己中心的で身勝手極まる犯行の過程を知ればそれだけ被害女性の苦しさが伝わって来る。
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