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絶対不利な状況でも諦めない。白を黒と言いくるめ、絶妙の切り返しで逆転する。大企業から莫大な賠償金を勝ち取り、国家相手にも一歩も引かない。訴訟先進国アメリカで活動する弁護士たちは、「手ごわい頭脳」をいかにして手に入れているのか。イシュー・スポッティング、ファクト・ファインディング、アナロジー等々、彼らの思考法とリーガル・マインドを、現役アメリカン・ローヤーが解説する。
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Posted by ブクログ
アメリカは法律というより法的思考力を教える 陪審は法を無視することもできる 弁護士は、事実の調査と法廷における事実の表現の仕方非常に慎重でないといけない 言葉の定義を攻撃することが、よくある。 言葉の定義を、要するに、よかつまりという表現で正すことも戦術として良い 女性には中絶の権利があるというなら...続きを読む、夫とんる男性にもあると言わないといけない。同性愛いいなら、近親婚だってよくなってしまう 法の目的はなんか、法はそれをどのように果たそうとしているかを見極めるのが究極の法的思考 ロウ対ウェイド事件で中絶の権利を争ったロウさんは、実際には子供を産んで反中絶活動家になったのはれきしのひにく アメリカの弁護士倫理規定の中には依頼者とsexしてはいけないということまで書いてある州もある。 映画 ギルティーアズシン
90点。そもそも法的思考とは何か、法を解釈し、運用するとはどういうことなのかを教えてくれる。 アメリカはふざけた風なものも含め訴訟が多い国という印象だけど、こんな裏があったのね。 マックのコーヒーが熱すぎる訴訟だとか実例は興味深いし、アメリカの法律家の思考形式を窺い知ることができる。
ふぉぉ弁護士こわ!>< 視点の柔軟性に圧倒されました。 ここに書かれている考え方を脳内の片隅におきつつ、いざというときに使えると良いと思います。しかし普通の人間と仲良くなるために使ってしまうと、単なる揚げ足取りになります。 アメリカン弁護士の考え方を知る参考になったと同時に、アメリカの司法制度...続きを読むを(理由つきで)俯瞰できて良かったです。
米国の弁護士資格を持ち、日本の法科大学院教授をしている(執筆当時)著者の、アメリカの法曹の思考方法を解説した本。日本のように依拠する法律が全国で統一されているわけではない米国では、法律の条文を覚えるよりも、相手に負けないための思考法の習得が重要になる。 英文の契約書の解釈にはその思考法が当然ながら重...続きを読む要となるので、英文契約書の作成や締結に関わるビジネスマンは必読の書であると感じた。
弁護士について、誤解のあるところをしっかり説明してくれている。 もっとも、この本を一般の人が読むことはあまりないのだろうが…。 タイトルにあるような感じの本ではないので、期待していた人はさぞがっかりだろうな…と思う。 私にとってはタイトルのような内容だけでなかったのが良かったので、評価...続きを読むが高いのですが、がっかりする人の方が多いかも…。と、私の評価に対する注意を喚起しておきます(^。^;)
「アメリカの弁護士の思考法」について議論が尽くされたわけでもなく、全然関係ないと思われる記述が多い。しかしながら、制定法主義が採られる日本と、判例法主義が採られる米国では、司法試験の内容も、法律家として求められる資質も、更には裁判の進め方から判決に至るまでの過程や法廷闘争術もまるっきり異なる、といっ...続きを読むた視座が非常に面白く、参考になった。
[ 内容 ] 絶対不利な状況でも諦めない。 白を黒と言いくるめ、絶妙の切り返しで逆転する。 大企業から莫大な賠償金を勝ち取り、国家相手にも一歩も引かない。 訴訟先進国アメリカで活動する弁護士たちは、「手ごわい頭脳」をいかにして手に入れているのか。 イシュー・スポッティング、ファクト・ファインディング...続きを読む、アナロジー等々、彼らの思考法とリーガル・マインドを、現役アメリカン・ローヤーが解説する。 [ 目次 ] 第1章 法律を知らなくても弁護士はできる 第2章 ルールを見つけよ 第3章 陪審員だけは敵に回すな 第4章 解釈という名のテクニック 第5章 政府を信頼するな 第6章 倫理と報酬の狭間で 終章 法律は森である [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
法廷における民主主義の国「アメリカ」 アメリカにおける弁護士とは?司法とは?をテーマにした新書。訴訟大国の実情がよくわかります。「訴訟が多い、そんなどう仕様も無い国」と思いきや、訴訟が多いのにも意味がある! 中絶を巡る訴訟やマックのコーヒーが熱すぎたという理由で起こされた訴訟などなど具体的な話も...続きを読む盛りだくさんで面白く読めた。
アメリカの弁護士が生きる法曹界の世界と弁護士的世界観を知ることを中心に、彼らがどのように考え、ものごと見るのかなどを客観的に見ていきながら、それらと僕ら日本の一般人との違いから学んだり考えたりしていけるつくりになっています。200ページほどの紙幅なのに、単純にかいつまんで中身を紹介できないような濃密...続きを読むさがありました。 今回は、箇条書きで感想を。 *アメリカには連邦としての法律と州法とがあります(複雑なのです)。そんなアメリカ西部の判例集は、百科事典並みのサイズで、ファーストシリーズは300巻、セカンドシリーズは999巻、さらにサードシリーズが100巻を超えている、とありました。網羅的に、最大パワーでローラー作戦をやらないと気持ちが落ち着かない文化だからでしょうか。これら判例もそうだけれど、アメリカ法自体が多岐にわたり覚えるのが不可能なので、弁護士に求められるのは臨機応変な「情報処理能力」となります。そこで、「自分なりに論理立てて考える」力が自然と必要になるから、各々が頭を鍛えていかざるをえなくなる。記憶型・暗記型でやっていく限界に、アメリカはその、網羅的にやらなければ落ち着かないといったような不安症型文化のために、行き着きやすかったのではないか。逆説的だけれど、どこかで「どうでもいい」という感覚を持っている文化に影響された人のほうが、ここぞのときに網羅的・完璧主義的にやっていこうとするのかもしれなません。判例集を目の前にしたときのような、「こんなの無理だよ……」とあきらめざるを得ない、それも大きな意味での諦念を持たされる体験が、脱完璧主義への入り口だったりするのかもしれないなあ、と。 *アメリカでの不法侵入に対する厳しさには目を見張る(日本ではこのあたり、どの程度なんでしょうか?)。アメリカでは他人の土地に踏み入ることは重い罪とされ、これはおそらく個人の心理領域の感覚とも重なっていると思われます。アメリカでの個人の独立感覚の強さは、日本人である僕からすれば行き過ぎのようにも感じられるところがあります。でもおそらくそこには、安全を希求する気持ちの基点としての強い不安や不信があり、なぜそれほどまで不安や不信があるのかといえば、治安の悪さとか騙し合いとかが社会や文化の中に根深く根差しているが故なのかもしれません。そういう歴史を歩んできた人たちだからだろう、と。さきほど書いたことではありますが、法律の分野の判例に関しては、ローラー作戦型でやっていき、膨大で細かなデータをこしらえ網羅することで手抜かりをしないという志向があると思うのです。だけど、それを人は覚えられるものではないからポカが生じる。そこで彼らには諦めが生まれて、完璧主義は荒唐無稽という観念が生まれるのではないか、という推測を立てることができもする。その結果どうなるか。アメリカの法曹界で行われているのは、真実を探していくことではなく、勝ち負けのためのゲームという面がどうも強くある(ここはちょっと僕の誤読的なところではあるのです。でも、弁護士個人に「良心をもつこと」を日本の弁護士の世界では規定でしているのですが、アメリカではそれはなく、日本のように倫理観を持つことを押し付けられていないからゲーム的にふるまう、という理由はありそうなのです。しかしながら、個人の「良心」に任せてしまうと、「私にとってはこれは正義だと思った」という独りよがりの善、つまり悪の場合もありますから、日本のそういった感覚が優れているとは言い切れません)。日本の法曹界ではまだ真実の追求は言われるというのだけど、アメリカの弁護士の感覚では正義が勝つかどうかは二の次らしい(庶民のほうでは正義を求めている)。これは一連の流れからの先鋭化であって、洗練ではないのではないのかなあ、と思いました。先鋭化であるならば、今一度ある時点に立ち戻って内省してみることは、高等手段ではあるけれど重要な選択です。不可逆的に思えるような先鋭的なものにも、おそらくその状態をほどいてもとに戻せるケースはあります。過去をよく知ることが、その一助になったりしそう。先鋭化して抜け落ちた大切なネジなんかは珍しくなさげですから。 *アメリカ人は基本的に、政府を頼りにしながらも政府を信頼していない、といいます。政府に権限が与えられればその権限は必ずいつか悪用され市民の人権が侵害されるという恐れが意識の根底にあるかもしれない、とあります。この著者は、人権とは基本的に政府を相手にして主張すべきものだという認識を持っているのです。「永久の警戒は自由の対価である」というトマス・ジェファーソンの言葉が引用され、警戒とは自国の政府に対する警戒だと解説している。つまり、民主主義のメンタリティってこういうことなのでしょう。日本でメディアを通じてアメリカや他国の情報を摂取すると、やれ大統領がこうした、というように、僕たちは大統領たち権力者などとと、知らないうちに同じ目線にさせられている。これ、ほんとうに気づかないうちにそうなっているのだけど、しれっと国家主義的マインドに誘い込まれているとも言えます。大統領や総理大臣たちと同じ目線に立って、まるで彼らと肩を組むような気持ちで気軽に話の種にしたり、彼らと話そうとでもする気持ちでフランクな気分でいたりするのは、やっぱりお門違いではないかと思うのです。「風刺」でとどめておくべきものが、権力側からの笑い返しを待ち構える類の「冗談」になっていたり。要するに、権力とは距離を保ちつつ警戒する、というのが民主主義ではないかと思うわけです。民主主義の先輩であるアメリカ庶民のマインドがそんなふうだっていいますから。政府にあれをやれ、これをやれ、とうるさく言って、やったら「いいぞいいぞ」と破顔するというような関係は、日本固有なのかもしれないですよ。 *法律を制定して取り締まるという方法。まず制定されるまで長い時間がかかり、その間に被害者が出ても泣き寝入りになりがち。さらに法律が制定されてからは、違反を取り締まるコストがかかり、場合によっては法律はあるのに機能していない状態にも陥りうる。それなら訴訟が良いとするのがアメリカ人。訴訟で勝てば法律が制定されるよりも、スピーディに効果が見込める。判例ができたから同じことをすると訴えられて負けるので民衆は自主規制するようになる。これがお上に期待しない、アメリカの訴訟型民主主義。ボトムアップ型ですよね。アメリカの民主主義の大きな一面といえそうです。 最後に引用をひとつして、終わります。 __________ ロジックや理論は所詮道具に過ぎない。問題を解決するための手段である。ある考えや結果が「合理的」であることが即ち「良い」とされることがよくあるが、合理的であるかどうかは「善」や「悪」とはまったく別次元にある。理論を使えば、殺人でも戦争でも合理化することができる。(p199) __________ →言い得てます。人の心理は「合理化」に弱い。合理化されているという点だけを見てそれがなされていたら、あとは思考停止に陥りがちなのかもしれません。ほんとう、気を付けないと、です。
アメリカの弁護士の思考法を紹介したもの。 日本とアメリカの法制度・慣習などの違いから、アメリカの弁護士が日常の業務で物事をどのように考えているかまとめられている。 アメリカでは「法は作っていくもの」という観念の下、法解釈が変えられる土壌があるために、アメリカの弁護士は、法解釈を自分サイドに有利な方向...続きを読むに読み替えて、それを論理的に主張していくスタイルをとる。そのため、法が事実にどのように適用されるかではなくて、事実に照らして、法の解釈を自ら作り上げていくとのこと。なので過去の判例を否定するなんてことも結構ある。 大事なのは「事実の見極め」と「自分の方の解釈を説得させるための論理構築」。日常のコミュニケーションでの基本スキルに集約される。 日米の法制度の違いから、アメリカの弁護士の思考法を照らす本書の構成は理解できるのだが、単純にアメリカの法制度の紹介にとどまる箇所が結構ある。3章、6章なんかは特にそう。なので「だから?」という疑問が読んでいる中で何度も出てきた。
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