漣の王国

漣の王国

946円 (税込)

4pt

4.0

綾部蓮という青年は、私たちにとって遠い国の王様のような存在だった。神の贈り物と呼ぶべき肉体と才能に恵まれ、美貌をもって周囲の人々を侍臣のごとく傅かせ、それでいて何時も退屈を持て余していた。だから彼が自殺した時、その理由を知る者もいなかった――。ひとりの才能ある若者に羨望を抱いた者や憎悪した者、誰もが彼の年齢を追い越し忘れ去っていくなか、私たちは思い出す。なぜ青年は自ら命を絶ったのか? 人生の一時期に齎される謎と恩寵を忘れ難い余韻とともに鮮やかに描き切る連作ミステリ。/解説=大矢博子

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漣の王国 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月13日

    キリスト教、イスラム教、仏教、源氏物語、そして京都という舞台がなんとも表現できない不思議な読後感を生み出します。どちらも京都が舞台ということもあり、同じ作者の作品「水底は京の朝」にも通ずる不思議な感覚でした。

    蓮には何も感じなかったけれども、蓮に直接的・間接的に人生を翻弄された者に心をかきむしられ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月30日

    傑作。これは凄い。
    こんな小説はちょっと読んだことがないぞ。。。
    感想が言語化できない。は~良かった。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月24日

    自ら命を絶った肉体と才能に恵まれつついつも退屈を持て余せていた綾部蓮という1人の青年を取り巻く人たちについての連作ミステリー小説。
    極めて流麗で端正な文章で、宗教的知識が散りばめられていて、ミステリーとしてもよく練られており、とても読み応えのある小説らしい小説だった。

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月20日

    内容紹介に惹かれて読んでみた作品。
    『綾部漣という青年は、私達にとって遠い国の王様のような存在だった。神の贈り物と呼ぶべき肉体と才能に恵まれ、美貌をもって周囲の人々を侍臣のごとく傅かせ、それでいて何時も退屈を持て余していた。だから彼が自殺した時、その理由を知る者もいなかった』

    読む前の予想としては...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月10日

    容姿端麗で俺様気質の天才スイマー・綾部蓮の自殺を巡る四つの物語。敢えて小難しい言い回しを多用する詩的で流麗な文体に序盤は馴染めなかったが、情景的で色味のある描写や宗教観を絡めた筋運びは耽美で感傷的な独自の世界観を醸成し、第二章以降はすんなり物語に没入出来た。然しながら、肝腎要な綾部の存在感が希薄な為...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年04月23日

    面白かった
    文章がくどくて後半は読み疲れるけど面白かった
    綾部蓮は大人になれなかった子供だった
    狐塚教授はずっと変だった

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年04月21日

    YouTube「ほんタメ」で紹介されていて、手に取りました。
    -------------------------
    ただならぬ
    緊張感と、
    ままならぬ
    人生の不穏な謎が、
    心をざわめかせる。

    巷に溢れる、
    底の浅い「真相」に
    飽き足らぬ人は、
    ぜひご一読を。(恩田陸)

    若くして自ら命を絶った天才と...続きを読む

    0

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