漣の王国

漣の王国

946円 (税込)

4pt

綾部蓮という青年は、私たちにとって遠い国の王様のような存在だった。神の贈り物と呼ぶべき肉体と才能に恵まれ、美貌をもって周囲の人々を侍臣のごとく傅かせ、それでいて何時も退屈を持て余していた。だから彼が自殺した時、その理由を知る者もいなかった――。ひとりの才能ある若者に羨望を抱いた者や憎悪した者、誰もが彼の年齢を追い越し忘れ去っていくなか、私たちは思い出す。なぜ青年は自ら命を絶ったのか? 人生の一時期に齎される謎と恩寵を忘れ難い余韻とともに鮮やかに描き切る連作ミステリ。/解説=大矢博子

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漣の王国 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    とても上質で綺麗な文章と、それぞれ個性があって魅力的な登場人物に心惹かれる。
    読後も余韻に浸り、普段あまり縁のない充足感に満たされたような気がした。
    もっと岩下さんの文章に触れたい。

    0
    2024年10月18日

    Posted by ブクログ

    1ページ目、あまりにうつくしい文章に何度も同じ一文を読んでしまった。美文に圧倒され、はじめからおわりまでどっぷりと浸かり、「うつくしい文章の小説しか読みたくない」という普段は口にしない望みを満たしてもらえた。
    化学、祈り、運動、恋慕、「反復」することでしか至らない魂の領域。そして至らない、未完である

    0
    2024年08月02日

    Posted by ブクログ

    ミステリー性と文学性が両立してなきゃ満足できん! 一般人レベルの文章力で作家を名乗るな! って考えてる面倒な読み手(自分もそう)に全力でおすすめしたい。

    0
    2024年06月15日

    Posted by ブクログ

    『あまりに美しいミステリ。震える。 反復の尊さと、ジハードの本当の意味。 この余韻に、しばらく揺蕩っていたい。 大切な友人に読んでほしくて、 半ば押しつけるように渡した。』

    女優・小橋めぐみさんの評に納得。
    私も大切な友人に読ませよう。

    0
    2024年06月01日

    Posted by ブクログ

    なんだろう…スケールの大きい海外文学を読んだ読後感。
    京都っていう限定された空間の話なのに、時間的にも空間的にも無限が広がってた。
    めちゃくちゃ刺さった。

    0
    2024年05月07日

    Posted by ブクログ

    キリスト教、イスラム教、仏教、源氏物語、そして京都という舞台がなんとも表現できない不思議な読後感を生み出します。どちらも京都が舞台ということもあり、同じ作者の作品「水底は京の朝」にも通ずる不思議な感覚でした。

    蓮には何も感じなかったけれども、蓮に直接的・間接的に人生を翻弄された者に心をかきむしられ

    0
    2024年03月13日

    Posted by ブクログ

    傑作。これは凄い。
    こんな小説はちょっと読んだことがないぞ。。。
    感想が言語化できない。は~良かった。

    0
    2024年01月30日

    Posted by ブクログ

    綾部蓮という怪しい青年を巡って語られる連作短編集。しっとりした文体が心地よく、最初の作品での猫堂というトリッキーなキャラに戸惑ったが、2篇目の「ヴェロニカの千の峰」が心にズシンと来るくらいに良かった。

    0
    2025年11月26日

    Posted by ブクログ

    綾部蓮は見た目も良く、自由形のトップスイマー。常に彼女がいて、直ぐに違う人女性になるような男だが、嫌われたりせず、何時も人に囲まれている。しかし、自殺した。
    瑛子は彼にひっそり憧れる1人であり、同じ大学の水泳部員であり、伸び悩むスイマーでもある。そんな瑛子が毎日泳ぐ姿は修行僧のようで、魅せられている

    0
    2024年09月04日

    Posted by ブクログ

    綾部蓮という青年は美しく、周りにいつも人がいて、才能にも恵まれていた。しかし彼は自ら命を絶った。

    彼と出会った4人の話。

    文章ひとつひとつが美しく、特に水泳の様子の文章は驚いた。泳いでいる様子を描くだけで、こんな表現があるのかと。
    大きなミステリーがあるのではなく、4つの話を通して小さな謎が紐解

    0
    2024年07月31日

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