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著者の映画作品『プリズン・サークル』は、日本で1か所だけ、刑務所の中で行われているTC(回復共同体)という対話による更生プログラムを、20代の受刑者4人を中心に2年間記録したドキュメンタリー。本書はこの映画を手がかりに、著者と10代の若者たちがサークル(円座になって自らを語りあう)を行った記録。映画に登場する元受刑者の2人や、犯罪被害の当事者をゲストに迎え「被害と加害のあいだ」をテーマに語りあう。
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Posted by ブクログ
この本、とっても面白かったです! 10代など若い子向けの本を、親世代の私が読んでも、非常に感銘を受けたので、若い子が読んだら、きっと世界が変わるんじゃないかなと思います。 私も日頃から、悲しいニュースなどを見て、加害者の肩を持つわけじゃないけど、可哀想だな…こんな事件を起こす前に誰か気づいてあげら...続きを読むれなかったのかな…と思う事が少なくなかったんだけど、少なからずそういう感情は抱いて良いものなんだと思いました。 この先もなくならないであろう学生のいじめ問題も、いじめられた方のフォローばかりではなく、いじめる方の子のメンタルのフォローを、何故もっとしてあげられないのだろうとも思う。 いじめないとやってられないメンタル状態ってことは、家庭や友人関係など、何かでストレスを抱えているのだろうから…。 このシリーズ、他の本も読んでみようと思います。
自分が今まで関わったことのない人の話を聞けることがかなり新鮮だった。そして対話している4人が悩みながらも自分の言葉で言語化していくのを見て、「わからない」の一言で済まさずに思ったことだけでも言葉にしていくことの大切さを感じた。修復的司法という考え方を初めて聞いたが、確かに大切な考え方だと思う。もう少...続きを読むしそこについて勉強していきたい。 中学生の頃にこういう本を読みたかったな、と思う。
対話の可能性を感じる。生育歴の中で隠さざるを得なかった自分自身について、安心して語ることができる場があるか。自分自身と正直に向き合い、自分という存在を捉え直した上で、信頼できる人の前でさらけ出すことができるか。本書だけでなく『プリズン・サークル』(岩波書店)も合わせて読みたい。
加害者と被害者を一人ずつ呼び、中高大学生の有志が全5回の対話をする。 かなり厳しい現実を話されているのに、柔軟に自分と照らし合わせて理解しようとする学生たちの発する言葉が素晴らしい。 島根あさひ社会復帰促進センターは、もっと全国に広めるべきではないのか?
根っからの悪人っているの?: 被害と加害のあいだ。坂上 香先生の著書。根っからの悪人っているの?きっと誰もが一度は持ったことがある疑問。私は根っからの悪人はいないと信じている。根っからの悪人がいたとしたら根っからの悪人として生まれてしまったら夢も希望もない。自分以外の誰かを根っからの悪人と上から目線...続きを読むで断定して恨んだり蔑んだりそんな資格は誰にもない。根っからの善人もきっといない。根っからの悪人っているの?: 被害と加害のあいだを読んでもう一度真剣に考えてみる価値がある問題。
あまりの情報量というか、自分が触れてこなかった未知の状況・感情が多すぎてショックが大きかった。いかに自分が何も知らないか、何も考えていなかったかを痛感し、対話に参加した方々の言葉が思慮深くてもう感情がぐるぐるしてしまった。今ここにいるすべての人にバックグラウンドがあり、ヒストリーがあり、理由がある。...続きを読むすごいことだ。
#根っからの悪人っているの #坂上香 #創元社 気に入った #あいだで考える シリーズです。#プリズンサークル という映画を作成した映画作家がファシリテーターとなり、一般の若者と映画に出ていた少年犯罪の加害者(被害者でもある)と被害者が対話する。居場所と対話。誰にでも必要なものなのだ。
自分の感情の筋肉を鍛えていくこと、それは自分もまだまだできていないと感じた。 「自分が今この瞬間に何を感じているか?」という意識が無くなってしまうほど、日々の仕事に追われていたり。それを考えないように、周りに合わせるように半ば強制された学校という教育の場での過去があったり。筋肉を使わない癖が知らない...続きを読む間についてしまっていたのかもしれない。その存在を忘れてしまうほど。 社会では、対話の機会は本当に少ない。自分と違う意見や感情と対峙することはすごく体力を使うけれど、人と人とが共に生きていくために必要不可欠な場であることを再確認した。分かり合えるかは定かではないけれど、歩み寄ること、優しい第3の空間を創り出そうと努力することが重要なのではないかと思う。
映画「プリズン・サークル」を見てから、著者の本をいくつか読んでいますが、このタイトルにある、根っからの悪人っているの?という問いかけが常にあるような気がします。その答えは対話から導かれること、個別性があり、各人がその答えを考えるよう問われているように感じました。言葉は優しいですが、内容は決して優しく...続きを読むはなく、繰り返し読みたい本です。
映画プリズンサークルを見ました。 映画に出てくる元受刑者と青少年との対話等が中心です。佐賀バスジャック被害者の方との対話もあります。 心に響く、考えさせられる内容でした。 大切な本になりました。 心のサンクチュアリ(聖域、自分の居場所となるもの)を大切にすること。 感識(今、自分はどんな感情でいる...続きを読むか)など、大切な言葉も知りました。 加害者は元被害者(主に虐待の)であること、 被害者と加害者の修復的関係作りなど、考えさせられる内容でした。
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