世界中で言葉のかけらを ――日本語教師の旅と記憶

世界中で言葉のかけらを ――日本語教師の旅と記憶

1,705円 (税込)

8pt

3.8

「ぜんぶ英語でいいじゃない」という乱暴な意見に反論し、複言語能力の意義を訴え続けてきた日本語教師が、中国の雲南省、セルビア、フランス、ブルガリア、ハンガリー、エストニアなど、世界の各地を旅して慣れない言葉を使い、感心し、絶句し、立ち止まり、また歩き出す。あるいは日本語を教えていて、慣れない言葉を使う学生たちの日本語の魅力に気づく――そのような、言語を体験した驚きの瞬間とその記憶を読者の皆さんと共有したいという想いから綴られた、言葉をめぐる旅の記録。 【目次】まえがき/第一章 ちがう言葉でおなじ世界を夢に見る──日本語教師としての経験から/1 落ち葉を拾う/2 週末、何をしましたか?/3 いつも、はなちゃんのせい/第二章 どうかあらゆる泉に敬意を──「ぜんぶ英語でいいじゃない」への長い反論/1 君は僕の髄液/2 地図と鉛筆と紙があれば/3 色気あるカミュの声と、「せんせい、まっておれ!」/4 積みあげれば自分の背の高さになるまで/5 おばあちゃんと話したいから/6 ひとつのちから/第三章 そういえば猫さえも国がちがう──三者三様の言語教師/1 良い風が巡っていますように/2 私はワイマールに生まれました/3 ひまわり畑がすごくって/第四章 ぶらごだりや──言葉が通じない場所への旅/1 長く、安く、遠くに/2 季節はずれのサンタクロース/3 みなさまのために歌います/4 レモンをはさんだ枝で/第五章 さえぎらないで、妄想中だから──歩くこと坐ること、食べること着ること/1 行きなさい、迷うことはない/2 あの味を手に入れるために/3 へりに立つ人/4 はじめてのママ友/5 あなたに平安がありますように/6 風をさがす――二〇二〇年/注/あとがき

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

世界中で言葉のかけらを ――日本語教師の旅と記憶 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    出会った言葉のかけらが核心をついていたり、心に響いたり、美しい言い回しだと感嘆したりうまく表せなかった自分の気持ちを代弁してくれたり、そんな本だった。しばらくしたらまた読もう。
    #山本冴里
    #世界中の言葉のかけらを

    0
    2025年05月15日

    Posted by ブクログ

    日本語教師になることに興味があって、この本に辿り着きました。
    面白い。想像以上に面白いと一気読み。
    それぞれの国に、それぞれの言葉があること、それはその国の文化でもあり、その国が成り立ってきた歴史でもある。そこに国民性が現れる。
    愛を伝える言葉で、プロポーズに日本では『同じ墓に入って』日本では当たり

    0
    2025年10月03日

    Posted by ブクログ

    本書に登場する皆さんがどうして日本語を学ぼうと思ったのか、その理由も事情も、本当に様々で切実な思いにうたれる。偶然にも、近ごろ立て続けに「言葉」に関する本を読んでいるのだけれど、結局のところ「相手のことを知りたい」「大切だと伝えたい」人間の素朴な心から、言葉は生まれてきたのかも‥。

    0
    2024年12月17日

    Posted by ブクログ

    日本語教師とあるけど、日本語に関するものは少ない。心が痛んだのはとある幼稚園での「はな」の記憶。幼児は使えることばが少なく、意味が分からず使ってしまう言葉で時にはこちら側が残酷と感じることがある。旅の部分はきれいな旅でなく、埃っぽい、むせかえるような雰囲気が感じられるような記憶だった。

    0
    2024年05月30日

    Posted by ブクログ

    「私をずっと惹きつけてやまないものは何なのか、ようなくわかったような気がする。見知らぬ他人への、他人からの、基本的な信頼感。言葉を交わし、微笑みあって、そば近くにいることの楽しさ。人生に吹き入れる風。」

    それらに惹かれるのは貴方だけではありません。でも、物語として大事にしまっておいて、共有してくれ

    0
    2023年12月30日

    Posted by ブクログ

    言語の本と言うよりも、副題の通り、海外での滞在記として面白い。文章は情緒的過ぎるが、行動は冒険的だ。今からでも知らない言葉を勉強してみようかな、なんて思えてしまう素敵な本だった。

    0
    2024年02月09日

    Posted by ブクログ

    作者の言葉への興味や熱意が伝わってくるエッセイ。亡くなった妻の最期の言葉を知りたいと日本語を学び始めたおじいさんの話が印象的だった。

    21歳、友人との中国旅行。初日に腹痛で昏睡したにも関わらず、友人と別れてまでも奥地を目指す作者の強さには驚いたが

    「新たな言語やその言語が使われている文化と、いち

    0
    2024年01月03日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     副題的に添えられた「日本語教師の旅と記憶」に惹かれて読んでみたもの。

     前半、日本語教師として接してきた外国人とのやりとりが面白おかしく描かれている。10年以上前だが、漫画であった『日本人の知らない日本語』(2009)を彷彿させる。

     「ニコラ」という自分の名前に「笑良」と当て字をしたり、勝手

    0
    2024年08月05日

世界中で言葉のかけらを ――日本語教師の旅と記憶 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

筑摩選書 の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

同じジャンルの本を探す