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現代社会が生み出したリスクは、われわれの世界をどう変えたのか? 国境を無効化してしまうテロリズムの遍在と、それに対抗して形成される「対テロ連合」という諸国家間の結束。環境破壊や核の脅威をもたらす一国家の決断に対する、国を超えた草の根レベルの運動の勝利。リスクはグローバル化を促進し、内外、上下、あらゆる角度から「国家」という枠組みを掘り崩して、近代社会の根本原理に見直しを迫っている。このリスクにいま、いかなる危機と可能性が秘められているのか。現代ドイツを代表する社会学者が鋭く切り込む。『危険社会』の著者によるもっともわかりやすくコンパクトな入門書。
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Posted by ブクログ
リスク管理できない<危険>のグローバル化が引き起こすことについて。
危険(テロ、環境問題など)はいつどこにいても振りかかるものだから、国民国家という枠組みにこだわっていては防いだり対向したりできないし、そもそもそういった概念では捉えられないものになっているので、危険について考えるなら、ともかく国民国家という概念や戦争モデルを捨てて、グローバル化した世界(というか地球)を前提に新しい概念とモデルを考えないといけませんね、という話。
内容の検討は専門家に譲るが、理解はしやすかった。現実的な状況の変化と、概念を刷新する必要との関連がよくわかる。
※癖のある文章構造をしていて、最初手間取った。頭の方から理解しようとしないで、分からないところがあっても読み進めてしまって、最後にわからなかった辺りにもどるのがオススメ。
Posted by ブクログ
講演にもとづくふたつの平易な文章が収められている。
前半の一編が新しいもので、9.11米国のテロ事件に触れている。
著者によると、チェルノブイリも米国同時多発テロも、無差別に多くの民間人を死に追いやった点で共通しており、特に後者に関しては、敵が「国」ではなく、グローバルな何者かという点が強調される。
「敵」も「リスク」もグローバル化した事態だというのが著者の観点だ。
いっぽうで、国家という枠を超えた、新しいグローバルな政治的パワーとして(「サブ政治」と名付けられている)、この本では「グリーンピース」がどうやら評価されている。日本人にとってはグリーンピースは悪いイメージの方が強いのだが、思うに、あちこちで批判を浴びながらクジラを採り続ける日本も不思議だ(クジラの肉なんてあんまり美味くないし)。
インターネットの活用がさらに加速した、この本の書かれた頃より以降の「現在」、もっと「グローバル化」は突き進んでいるのかもしれないが、この「グローバル化」は、実は「個人」を場所から切り離し、どんどん孤独化させていっているようにも思える。
この本を踏まえて、「さらに」のパースペクティヴを開示するような、未知の書物に出会いたい。
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