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現代社会が生み出したリスクは、われわれの世界をどう変えたのか? 国境を無効化してしまうテロリズムの遍在と、それに対抗して形成される「対テロ連合」という諸国家間の結束。環境破壊や核の脅威をもたらす一国家の決断に対する、国を超えた草の根レベルの運動の勝利。リスクはグローバル化を促進し、内外、上下、あらゆる角度から「国家」という枠組みを掘り崩して、近代社会の根本原理に見直しを迫っている。このリスクにいま、いかなる危機と可能性が秘められているのか。現代ドイツを代表する社会学者が鋭く切り込む。『危険社会』の著者によるもっともわかりやすくコンパクトな入門書。
...続きを読むPosted by ブクログ 2012年09月01日
リスク管理できない<危険>のグローバル化が引き起こすことについて。
危険(テロ、環境問題など)はいつどこにいても振りかかるものだから、国民国家という枠組みにこだわっていては防いだり対向したりできないし、そもそもそういった概念では捉えられないものになっているので、危険について考えるなら、ともかく国民...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月10日
ドイツの社会学者ウルリッヒ・ベック
による社会リスク論。
著者によると、世界リスク社会とは、
本来、予見可能且つ制御可能なリスク
が、従来の国民国家の枠を超えて世界
規模で広がり、グローバルなリスクと
なってしまうことであり、具体的には
①環境破壊、②金融危機、③テロの
3つの次元に区分されるとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月16日
講演にもとづくふたつの平易な文章が収められている。
前半の一編が新しいもので、9.11米国のテロ事件に触れている。
著者によると、チェルノブイリも米国同時多発テロも、無差別に多くの民間人を死に追いやった点で共通しており、特に後者に関しては、敵が「国」ではなく、グローバルな何者かという点が強調される。...続きを読む
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