フェミニスト紫式部の生活と意見 ~現代用語で読み解く「源氏物語」~

フェミニスト紫式部の生活と意見 ~現代用語で読み解く「源氏物語」~

1,980円 (税込)

9pt

4.0

平安文学研究者出身の作家・奥山景布子が、「フェミニズム」「ジェンダー」「ホモソーシャル」「おひとりさま」「ルッキズム」など、現代を象徴するキイワードを切り口に「源氏物語」を読み解く。そこに浮かび上がってきたのは、作者・紫式部の女性たちへの連帯のまなざしだった。時空を超えて現代の読者に届くメッセージ――希望ある未来へとバトンを繋げる新解釈。著者初の古典エッセイ。

<目次>
はじめに 「サブカル」、そして「ジェンダー」「フェミニズム」――紫式部の追究した「人間の真実」
第一講 「ホモソーシャル」な雨夜の品定め――平安の「ミソジニー」空間
第二講 「ウィメンズ・スタディズ(女性学)」を古典で――「女の主観」で探る夕顔の本心
第三講 ほかの生き方が許されない「玉の輿」の不幸――「シンデレラ・コンプレックス」からの解放
第四講 「サーガ」としての「源氏物語」――光源氏に課せられた「宿命」と「ルール」
第五講 「境界上」にいる、破格な姫君・朧月夜――「マージナル・レディ」の生き方
第六講 宮家の姫の「おひとりさま」問題――桃園邸は平安の「シスターフッド」?
第七講 「教ふ」男の「マンスプレイニング」――紫の上の孤独な「終活」
第八講 「都合の良い女」の自尊心――花散里と「ルッキズム」
第九講 平安の「ステップファミリー」――苦悩する母たちと娘の「婚活」
第十講 宇治十帖の世界と「男たちの絆」――「欲望の三角形」が発動する時
第十一講 薫の「ピグマリオン・コンプレックス」――女を「人形」扱いする男
第十二講 「自傷」から「再生」へ――浮舟と「ナラティブ・セラピー」
おわりに 古典を現代に

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フェミニスト紫式部の生活と意見 ~現代用語で読み解く「源氏物語」~ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年04月23日

    研究書って、読みにくいのだけれど。
    これは面白い!
    と思ったら、研究者でもあり作家さんでもあるんですね。
    ならば、他の本も読んでみたい。

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月08日

    源氏物語を、現在の女性の視点で解説する。

    いや、実に面白い。
    作者がそこまで考えてたのかと思うところはあるが、人物描写が真に迫ってるんだ。それを、当時の社会環境も踏まえ、あくまで、現在の女性の視点で語る。

    型どおり、通り一遍じゃないんだね。「女性の」心の描き方が。
    男性は、型通りだが。
    だがそこ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年01月03日

    フェミニズム的な視点で源氏物語を読み解く。
    源氏が紫の上や玉鬘に「教ふ」ことが多いこと、どれもキモいんだけど、それを「マンスプレイニング」でまとめるとなるほどなと思う。昔も今も、おっさんは若い女性に上から目線で教えたがるもの。
    薫は誠実な男性の印象が強いけど、妻ではなく都合よく関係を結べる召人が結構...続きを読む

    0

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