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2005年3月で1周忌を迎えた、いかりや長介の自伝。音楽は四流、笑いは素人。それがドリフターズだった。東京の下町に生まれ、バンドマン生活を経て、ドリフターズに加わったいきさつ。お化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。そして、「踊る大捜査線」の大ヒットまで。豪快半生と秘話の数々。
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Posted by ブクログ
あのいかりや長介さんの声が聞けなくなって何年たつのか…その間にメンバー達もリーダーの側にいくかたたちも… 今でも、私にとっての愛すべき笑いの師匠はドリフターズ! 日々…だめだこりゃ、だから、もういっちょ〜 ぜひ〜
いかりや長介氏の自伝。荒井注さんの死をきっかけに今まで書く気が無かった自らの記憶を活字にすること決心したとのこと。読んで思うのは、人生何がチャンスになるかわからないということ。大抵の人は、それが大きなチャンスだとしても、目の前を通り過ぎたそれに気付くことなく生きてしまうことなんだろうということ。一握...続きを読むりの人が幸運にもそのチャンスを知ってか知らずか手にするのだろうな。
明和電機の社長がTwitterで絶賛してたので読んでみた。 だから私はいかりや長介もドリフもほとんど知らない。小中学生の時にエンタの神様を見た世代だ。 それでもこの本はすごく刺激になった。いかりや長介ってカッコイイ人なんだな。 その死のわずか3年前に発売された、カリスマコメディアンの自伝。 それ...続きを読むは戦前の隅田川近くの長屋の生まれではじまって、いかにも老人の昔語りだった。 なんだかんだ、ドリフターズの一員となり、お化け番組を持ち、そしてそれを辞め、俳優という第二の人生を歩む。そんな思い出話だ。 私の知らない時代の話だ。 それでも、こんなヤツがいた、こんなことがあったと語られるものから滲み出るのは、語り手本人の人柄、物事への姿勢。 それが最高にカッコイイ。 彼は、ドリフターズという日本じゅうを沸かしたグループのリーダーだったのだ。 お笑いというものを真剣に考え、メンバーひとりひとりがコントの中でどうしたら面白いのか、考えた。 そしてゆうに10年以上も、そんなことをしていた。 真剣だから周囲との軋轢もあったようだ。ひたむきに真剣だから、よく怒っていたし、同時に、謙虚さも学ぶ姿勢も、周りへのリスペクトも絶やさなかった。 読んでいて、鬼のようだと思った。仕事の鬼。 そんなんだから、「ドリフ不仲説」なんかも出たようだ。でも、そういうんじゃないと、いかりやは主張する。 「ピアノの弾けないピアニストで、荒井注という男もメンバーでしたが、残念ながら亡くなってしまいました」 本文中の、この言葉のうらにある沢山のその背景を、薄めの文庫本ひとつでひとの人生をつまみ食いして、一片を感じられるだなんて。 実生活において、彼のような大プロジェクトを成し遂げたリーダー(つまり、そういうことだ)の長話を聞いて、その背中から学ぶだなんて、そうそう機会は無いだろう。 本って、すごい。
大好きないかりや長介さんの自伝。米軍基地でバンド演奏をやっていた頃から、全員集合時代、晩年の俳優時代までを一通り振り返っている。荒井注さんのエピソードがたくさん書かれていて嬉しい。(荒井注のコントを生で見たこと無いんだよな~)
「8時だよ!全員集合」終了と「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」開始に関わるあれこれについての記述から、いかりやさんの人生観が現れている。 流れて来た機運をしっかりと掴める人なのだと思った。
懐古厨って言われるかもしれないけけど。 昭和〜平成前期は、全国の老若男女、本当に誰もが知っている、大スターと呼ぶに相応しい人たちがたくさんいました。運と努力する才能がないと、ブラウン管の中にいられなかった、今みたいに誰もがカジュアルに発信する側にはなれなかった時代の話。 そんな時代に冠番組を持ち、...続きを読むしかも毎週生放送のコント番組という恐ろしい手法で毎週視聴率30%〜50%を叩き出していたドリフターズ。 メインの冠番組がなくなっても、メンバーがほとんど亡くなった今でも、彼らを冠した特番やドラマが作られ続けている、お化けみたいなバンドです。 2025年正月には、SnowManやKAT-TUN亀梨くんなどトップアイドルも出演した「ドリフ」が放送されてびっくらしたのも記憶に新しいところ。 NHKメインで、アニメもほぼNGの我が家でしたが、土曜日8時だけは、なぜか家族で全員集合を見てました。ダミ声でメンバーを怒鳴り散らし大威張りの長さんにプンスコしていた子供時代。長さんの良さと凄さが分かるのは、はるかはるか先の、自分もだいぶ大人になってからでした。 確かに、親の立場になってあれを我が子に見せたいかと言われると苦笑するしかないんだけど(笑)子供時代、躾に厳しかった祖父母や両親含めて家族全員でドリフを見て笑ったあの時間があって、本当に良かったな、と思います。 何より、コメディアンであっても、当時のタレントさんたちはたたずまいが美しかった。太っちょや個性的な顔をウリにすることはあっても、わざとらしいおかしさやだらしなさを売りにはしなかったし、無学ではあっても、下品なことをしていても、どこか品がありました。 ⋯良く言い過ぎ? そうかもしれないけど、過去は美しいもんですよ。 本当は、もっともっと枯れきった長さんも見たかったな。志村さんや仲本さんも、コロナや事故がなかったら、今でももしかしたら5人揃ってたのかもしれないと思うと、なんかもう、すごく悔しい気持ち。 いかりや長介という一人のバンドマン、ドリフターズというコメディアンたちの歴史を通じて、もう何十年も前の、子供時代や実家の茶の間、世の中の空気まで思い出すような、そんな一冊でした。
この方が亡くなってからもう20年近く経っている。亡くなる前年に本書は書かれており、人生の集大成だったのかと思える。当時はかつてドリフのメンバーだった荒井注氏が亡くなって間もない頃だった。 紆余曲折あったドリフターズの結成と、地道なライブ活動からテレビで大人気になっていく過程が時に面白おかしく語られ...続きを読むる。よく世間で言われていたように芸にはかなり厳しい人だったようだが、終始謙虚な語り口だ。 結成から半世紀以上経ったドリフターズだが、いまだに「ドリフ」の名前は見聞きする。成功の要因は長さん曰く「各メンバーの立ち位置を確立できたから」だそうだ。これからもずっと、特に「昭和」が語られる時は話題に上ることだろう。
長さんが亡くなって、志村けんがコロナで逝ってしまい、仲本工事が交通事故で亡くなった。そんな折、古書でしか手に入らなかったが、本書を読みたいと思った。子どもの頃に週刊誌で漫画を読んだ記憶が残っている。8時だョ!全員集合で不動のコメディアンへと駆け上っていく過程を知ることができた。俳優いかりや長介はあま...続きを読むり見なかったが、荒井注と志村が入れ替わったドリフだけを知る者としては、ほぼ不動のメンバーを見てきて、21世紀の今を見ていること幸いでもあり寂しくもあり。
ザドリフターズのメンバーであった、いかりや長介の半生を振り返った自伝本。本人曰く、ドリフがお笑いとして成功した要因に、メンバーの位置関係を確立したことだという。実際、ドリフ結成後の途中で加わった故志村けんは、かつてメンバーの一員であった新井注の役を継ぐことなく、彼独自のネタを披露した。このように、各...続きを読む自に備わっている個性を生かせるための環境作りが、結果として、各メンバーの特徴を目立たせて、当時の視聴者を釘付けにしたのだろう。また、いかりや長介は、すべては成り行き、偶然だったと語る。もともと、バンドの活動から、それも女にモテたかったという理由が全ての始まりであり、その活動からコメディアンへ、その後、役者へと活動場所が変わったが、興味深いことに、自分は特別な才能を持っていないと言うところである。芸能界で活躍したとき、明確な目標を持たず、他人を蹴落としても生き残ろうと思わなかった。これは今日の競争社会とは真逆の原理で、なすがままに仕事をこなしたのである。そういう意味で、個人の努力が過度に要求されて、その社会に悩む人におすすめできる本である。
先日『アイデンティティー』を読んで、ミステリー等の殺人シーンのある物語を読む気になれなくなったので、気分を変えるために「いかりや長介」の『だめだこりゃ』を読みました。 「いかりや長介」が「荒井注」、「ジミー時田」の死をきっかけに半生と秘話を綴ったエッセイ風の自伝です。 -----story---...続きを読む---------- 音楽は四流、笑いは素人。 でも、それが「ドリフターズ」だった。 東京の下町に生まれ、米軍キャンプやジャズ喫茶でのバンドマン生活を経て、「ドリフターズ」に加わったいきさつ。 最長不倒のお化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。 そして、俳優に転進してから「踊る大捜査線」の大ヒットまで。 豪快半生と秘話の数々を綴る、「いかりや長介」自伝。 ----------------------- 若い人にとって「いかりや長介」は『踊る大捜査線』の「和久指導員」のイメージが強いかもしれませんが、、、 私にとって「いかりや長介」といえば「ザ・ドリフターズ」、「ザ・ドリフターズ」といえば『8時だヨ!全員集合』なんですね。 子どもの頃、土曜日8時は必ず観てましたから、強く印象に残ってます。 当時、好きだったネタ、、、 「荒井注」の"ディス・イズ・ア・ペン"、 「加藤茶」の"ちょっとだけよ"、 「仲本工事」の"体操ネタ"、 「高木ブー」の"雷様"、 「志村けん」の"東村山音頭"、"カラスの勝手でしょ"、 等々のコント誕生秘話や、 芸名を酔った「ハナ肇」に命名されたこと、 等々、色んな裏話が明かされていて楽しく読めましたね。 それにしても、「ビートルズ」日本公演の前座が「ザ・ドリフターズ」で、日本武道館で初めて演奏したミュージシャンが「ザ・ドリフターズ」だなんて、驚きましたねぇ。 女にもてたいがためにバンドを始め、 バンドで笑いをとるのが好きになりコメディアンになり、 コメディアンの延長で役者になり、 そしてアカデミー賞最優秀助演男優賞の受賞ですからね、運命って、本当にわからないものです。 それにしても、、、 当時、『8時だヨ!全員集合』って、最盛期は視聴率が40%~50%だったらしいですから、本当に化け物番組ですよねぇ。 それも基本は公開生放送だったんだから、出演者の努力や緊張感は並々ならぬモノがあったでしょうね。 久しぶりに『8時だヨ!全員集合』のコントを観たくなりました。
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