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朝、いつものように、母親がぼくの背中に触れる。いつものように「行ってきます」と答えて学校に行けばいい。それなのに、ゾクッと寒気がした。ぼくは自分の反応に驚く。
異変は続く。昼休み、母親が作ってくれた弁当を開ける。母親はぼくの世話をするのが生きがいらしい。おかずたちが、「おいしく食べて欲しい」とぼくにプレッシャーをかけてきて、一気に食欲が落ちる。でも、これはせっかく母親が作ってくれたお弁当。無理やり食べたけれど、気持ちの悪さは残った。いったい、ぼくはどうなってしまったのだろう?
中学生男子・タツキの自立心は、弁当作りへの熱意に変わる。冷凍食品を使えば、料理が得意でなくても弁当が作れるらしい。弁当作りの先輩・マシロにアドバイスをもらったり、幼なじみ・カホに相談に乗ってもらったりしながら、タツキは自分の弁当を作り続ける。しかし、母親には「タッちゃんはそんなにお母さんが嫌いなの?」、父親には「どうしてお母さんの仕事を奪うんだ」と責められ──。
両親が決めたことを守らないのは、わがままなんだろうか? 自分の弁当を作りたい気持ちは、どうしたらいいんだろう?
映画化もされた『お引越し』で知られる児童文学作家、ひこ・田中が描く、一風変わった中学生男子の反抗期。弁当作り、さらには洗濯まで!? ユーモアたっぷりに描かれる反抗期の心情、必読です!
【対象:小学校高学年以上】
Posted by ブクログ 2023年06月30日
思春期、反抗期の子供が、どんな風に物事や親を見て、評価しているのかが、とてもよくわかる。
迷いながら考えながら、毎日を生きているんだろうなぁと、改めて思う。
親を、一人の人間として評価するところなどは、
あぁ、私もこの時期こうだったなぁと、思い出した。
子供の意思を尊重せず、この家のルールだから、自...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月10日
中学生のタツキは過保護な母から離れたい。これは反抗期なのか?母に触られたくない、部屋に入ってほしくない、その思いからお弁当を作ることにするが…。中学生男子にしてはちょっと思考が幼い気もするが、自立したいという思いが今まで見ようともしなかった色々なものに目を向けさせて、なかなか頑なな両親ともぶつかって...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月25日
弁当を作る
誰が?何のために?表紙の男性に見えるこの人?何歳?
など疑問たっぷりで読み始めた。主人公は中学生龍樹。=タッちゃん。
亭主関白モラハラな父と、専業主婦の母に重く世話されることに違和感を覚え、背中を触られるのもゾクっと不快になるお年頃。
本人はうっすらとした自覚を哲学者の様に考え自問自...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月04日
中学1年生の龍樹は、仕事が忙しくてあまり家にいない父親と、専業主婦の母親との三人家族。ある日、いつもと同じように母そやから「行ってらっしゃい」と背中を触れられた瞬間、悪寒が走ります。母親には触ってほしくない…。それ以降、母親の「重たい」愛情から逃れたいという気持ちと、母親を邪険にしては申し訳ないとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月06日
読み始めてすぐなんだか読み心地が悪く感じたけど、それは作品との相性が悪いとかではなく…きっと私自身が親(反抗される側)だからなのかと気付いた。そして読み進めて主人公の両親が頻繁に登場するようになると…その両親に対する違和感(本音を言えば、気味悪さ)に変わっていく。そして、最後は主人公の言動に頷きなが...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月18日
思春期の男子中学生のお話。母親目線で読んでしまいドキッとした。作中の母親の気持ちも分からないではないけど、今の時代、それは子の自立をおおいに妨げる。ニートや引きこもりをつくりかねない。
主人公は聡明で、自分できちんと考え、さらに思いやりもある子。その独白が分かりやすく、ぜひ、中学生、親も読んでもらい...続きを読む
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