あした、弁当を作る。

あした、弁当を作る。

1,265円 (税込)

6pt

朝、いつものように、母親がぼくの背中に触れる。いつものように「行ってきます」と答えて学校に行けばいい。それなのに、ゾクッと寒気がした。ぼくは自分の反応に驚く。
異変は続く。昼休み、母親が作ってくれた弁当を開ける。母親はぼくの世話をするのが生きがいらしい。おかずたちが、「おいしく食べて欲しい」とぼくにプレッシャーをかけてきて、一気に食欲が落ちる。でも、これはせっかく母親が作ってくれたお弁当。無理やり食べたけれど、気持ちの悪さは残った。いったい、ぼくはどうなってしまったのだろう?

中学生男子・タツキの自立心は、弁当作りへの熱意に変わる。冷凍食品を使えば、料理が得意でなくても弁当が作れるらしい。弁当作りの先輩・マシロにアドバイスをもらったり、幼なじみ・カホに相談に乗ってもらったりしながら、タツキは自分の弁当を作り続ける。しかし、母親には「タッちゃんはそんなにお母さんが嫌いなの?」、父親には「どうしてお母さんの仕事を奪うんだ」と責められ──。
両親が決めたことを守らないのは、わがままなんだろうか? 自分の弁当を作りたい気持ちは、どうしたらいいんだろう?

映画化もされた『お引越し』で知られる児童文学作家、ひこ・田中が描く、一風変わった中学生男子の反抗期。弁当作り、さらには洗濯まで!? ユーモアたっぷりに描かれる反抗期の心情、必読です!
【対象:小学校高学年以上】

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    児童書 / よみもの
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2023年02月08日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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あした、弁当を作る。 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今幼い孫もこの過程を辿るんだろう。その時には味方になってやらなければ。
    親特に母親と息子の関係はこの段階で一気に変わらなければならない。親も承知して時には緩めながら手を貸すことだ。可愛い、可愛い、と言っているいまの溢れる言葉を何に変えよう。2025.11.10

    0
    2025年11月30日

    Posted by ブクログ

    読みながらすごく考えさせられた。母親の気持ち、家族の関係、そして主人公の中学生男子の気持ち
    私は母親だから同時に両方の気持ちがわかる
    ただ、母親にもっと自分の気持ちをわかってもらうように話したらどうかと思った…

    0
    2024年07月02日

    Posted by ブクログ

    自立とは何か
    変化から始まる主人公タツの成長
    愛と支配、男と女、役目と趣味……似たようで、全然違う、大切なことに気づける中高生に一番読んでほしい物語
    きっと読み終えた後はお弁当を作ってみたい、洗濯物をしてみたい、と家事に対する興味が少しだけ湧く……かもしれない

    0
    2024年05月08日

    Posted by ブクログ

    思春期、反抗期の子供が、どんな風に物事や親を見て、評価しているのかが、とてもよくわかる。
    迷いながら考えながら、毎日を生きているんだろうなぁと、改めて思う。
    親を、一人の人間として評価するところなどは、
    あぁ、私もこの時期こうだったなぁと、思い出した。
    子供の意思を尊重せず、この家のルールだから、自

    0
    2023年06月30日

    Posted by ブクログ

    中学生のタツキは過保護な母から離れたい。これは反抗期なのか?母に触られたくない、部屋に入ってほしくない、その思いからお弁当を作ることにするが…。中学生男子にしてはちょっと思考が幼い気もするが、自立したいという思いが今まで見ようともしなかった色々なものに目を向けさせて、なかなか頑なな両親ともぶつかって

    0
    2023年06月10日

    Posted by ブクログ

    『あした、弁当を作る』
    最初は子どもの反抗期の物語かと思った。
    でも実際は、ジェンダーバイアスや夫婦関係の歪み、その中で「子どもとしての役割」を強いられる姿が描かれていた。

    成長するにつれて違和感を抱き、自分の要望を伝える子ども。
    それを「笑顔」でかわそうとする親。その笑顔が時に嘲笑に見え、ゾクッ

    0
    2025年10月11日

    Posted by ブクログ

    自分で自分の弁当を作りたい、
    自分の衣類を洗濯したい、
    自立に向けて喜ばしい一歩を踏み出したはずの中学生が、両親の反対を受け、親の庇護という名目で、支配下に置かれ続けようとするお話。

    息子といるときは息子に甘えて夫の悪口を言い、夫がいるときは夫に頼り、息子の言動を逐一告げ口する母親。

    「わたしは

    0
    2025年09月07日

    Posted by ブクログ

    反抗期にいろんな葛藤があるんだなと思った。自分の時はそんなに深く考えてなかったので、これから迎える息子の反抗期に参考になると思った。
    しかし、この父親と母親、両方ともろくな人間ではないのに、よくまともな良い子が育ったなって思った。

    0
    2025年08月06日

    Posted by ブクログ

    子供が中学生の時、急に触られるのを嫌がって、手を払い除けられたのを思い出しました。部屋に入るのも嫌がって「ノックを5回して」って張り紙をされたことも。
    反抗期だからって思ってたけど、この本を読んで子供の気持ちが少しわかった気がしました。
    こちらは共働きだったけど、子供が失敗しないように、子供の先回り

    0
    2025年07月17日

    Posted by ブクログ

    まず、こんなに色々考えて、悩んで、実行する中学生のタツキに驚いた。そして、自分からやってみようとする子どもを否定するタツキの親に失望した。タツキのまわりには、お互いの話を聞いて認め合う友だちがたくさんいて、それぞれがちゃんと自分をもって考えて生活してて、なんか、いいなぁと思った。傲慢で、他人を認めな

    0
    2025年05月06日

あした、弁当を作る。 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    児童書 / よみもの
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2023年02月08日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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