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「プーチンも悪いが、ウクライナも悪い。どっちもどっちだ」。国際法や倫理など歯牙にもかけない言論を、われわれが現代日本の知識人から聞くとは夢にも思わなかった。しかも、同じ風潮は欧米人の言論にも垣間見える。そう、民主主義はまだまだ世界に広まっていないのだ。21世紀において自由と民主主義の強さを証明したのが、ロシアに対するウクライナの抵抗だった。ところがウクライナ人に対し、降伏や「妥協による平和」を勧める信じ難い人々がいる。一般に、自由と民主主義は戦争に弱く、独裁主義は強いと思われている。しかし歴史を紐解けば、むしろ逆である。独裁体制の国は、民主主義国に対して経済でも軍事でも敗北を重ねてきた。ロシア経済は一見、天然ガスと石油の価格高騰で優位に映る。だが実際には、ロシアのGDPは「韓国並み」である。短期・中期・長期にわたる経済制裁の効果が発揮され、技術も資本も入らなくなる。さらに、豊富な天然資源はかえって経済低迷を招き、天然資源が豊かな国ほど貧困の深刻化や経済発展の遅れに悩まされる、という。すなわち「資源の呪い」である。本書を貫くのは「自由と民主主義は、危機においても有効に機能する」という考え方である。命懸けの戦いを愚弄する知識人を正し、ロシアの惨憺たる経済力と軍事力、独裁者プーチンの大失策を明らかにする。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年02月08日
本書は、著者が昔から不思議に思っていたことで書く機会がなかったことを一冊の本に著したものだそうです。それは、独裁者の目的は何か、自由と民主主義は素晴らしいものなら何故世界に広がらないのか、第二次世界大戦でフランスがドイツにあっさりと負けてしまったのは何故なのか、戦争やパンデミックに自由主義体制は対応...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月19日
未だ解決の見えないロシアによるウクライナ侵攻。著名な学者の中には西側がロシアの干渉地帯を踏み躙ったとか、人類学史的には他民族国家のウクライナをプーチンが取りに行くのは必然であるとか意見は様々だ。また独裁に近いロシアが国民世論を味方につけて国を挙げて侵攻を歓迎しているといった報道もあり、一概に現状とそ...続きを読む
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