ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承

ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承

ビジネス・実用
2,200円 (税込)

11pt

3.6

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「くねくね」、『探偵!ナイトスクープ』の「謎のビニールひも」、「八尺様」、鳥居みゆきと動画共有サイト、『あまちゃん』と奇人、「南極のニンゲン」――怪談や怪奇現象、妖怪、秘境、未確認生物などをめぐる説話は、ネット時代にどのように伝承されているのか。
ネット以前からネット黎明期、そして現在と、ウェブ発達の端境期を体験してきた著者が、「都市伝説」「オカルト」「噂話」などの奇妙な「ハナシ」がインターネット上で増殖していく仕組みを「2ちゃんねる」などの掲示板を中心に、SNSや動画共有サイトも視野に入れて明らかにする。
ダイヤルアップからADSL、光、そしていまの通信環境へとつながる技術的な発展とともに、「ハナシ」の内容と伝承のスタイルが変容するさまを描き出す。口承文化や文字文化などでの「ハナシ」の伝承を研究する著者が、ウェブ時代の「都市伝説的なもの」の流通・受容を解き明かす異色のネット研究書。

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ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019」に出ていたので。

    民間説話の研究では、時代に無関係な「昔話」、歴史時代が舞台の「伝説」、同時代が舞台の「世間話」に分類する。
    (これに対して、始原の過去が舞台で、神々が舞台である「神話」がある)
    そして、ネットで生まれた説話だけでなく、
    ネットの世界で流布して広がっていく説話を「電承説話」つまり「ネットロア」と著者は呼んでいる。

    インターネットの登場は、説話の世界にも革新的な変化をもたらした。
    地縁・血縁を母体としない説話(従来型の都市伝説)はすでに存在していたが、
    「超都市的空間」で流通する伝承説話では、
    巨大化した「関心や興味を共有する人間関係」によって、
    異なるスピード、時間軸、流れで説話が発生し、拡大化していく。
    (勝手に「拡大化」という表現を使ったが、
    ネットの性質上それは物理的な広がりではなく、
    他の媒体(書籍や口コミ、テレビ)への伝播の意)

    いろいろ面白かった。
    そもそも、元のお話「くねくね」「ビニール紐」「八尺様」を知らないので、
    その話自体が興味深かったし、
    その話題に右往左往するネットの人々、
    しかも「板」によって、不可思議な現象を理解しようとする傾向と、
    理解による解決を遠ざけようとする傾向があるとの解説も面白かった。

    残念ながらアングラな方の鳥居みゆきを知らないので、
    その章は共感度が低かったが、
    理解したら発狂するという「くねくね」の電承を支えているのは、
    解釈しようという欲求だとか、
    電承の場を支えているのは送り手ではなく、圧倒的な多数の受け手たちであるとか、
    興味深い指摘が散見された。

    「ビニール紐」の話では、
    探偵ナイトスクープで取り上げられた話が、
    実際の番組内容より、ネットで書き込まれた内容の方が怖かったというオチが
    可笑しかった。
    キーワードでテレビ番組が自動的にじゃんじゃん録画されて、
    ネットにすぐアップできるような時代でなかった頃は、
    テレビって一度見逃すと二度と見れない貴重な媒体だったのが嘘のようだ。

    あとはところどころで、
    ネットの特性を思われる事項を、既存の文化に置き換えるところが笑えた。
    趣味や興味を共有する人間関係を、江戸の俳人同士の交流を例示に出したり、
    画面のスクロールさせたり画像をうめこみ興味を引く手法を、源氏物語絵巻と大差ないと断じたり、
    ニコニコ動画に登場した「八尺様」を題材とした連続静止画の作品で、
    視聴者たちのコメントが殺到した画面を、
    歌舞伎における玄人客の掛け声を連想するとコメントしたり。

    という訳で最も怖かったのは、
    混んだ朝の電車の中で、
    くすくす笑いながら次々とこの本に付箋を貼っていく自分を見かけた人だろう。

    0
    2024年05月11日

    Posted by ブクログ

    ネットを発祥とした怪談がどのように流布したかを考察する本。くねくねや八尺様などオカルト板で有名な箇所の考察は特に面白かった。後半は既存メディアからネットへと盛り上がりを見せたあまちゃんについても取り上げている。オカルト、メディア、民俗学が好きな方におすすめしたい本です。

    0
    2023年01月16日

    Posted by ブクログ

    ポップな表紙に反して、わかりやすくも専門的な民俗学の本。
    なぜ都市伝説とインターネットがこうも相性がいいのか?そもそも都市伝説とは何なのか?が少しわかったような気がする。

    0
    2022年07月05日

    Posted by ブクログ

    ネットロア=電承。2ちゃんねる(本書で取り上げられていないが、おそらくパソコン通信から)を中心とした事例が、これまでの伝承とどのように異なるか。良い悪い、ではなく、民俗学的に分析・解体。特に「正解」も出さない。

    0
    2016年12月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ネット上で話題になった怪談をテーマに取り扱った本。

    個人的には2ちゃんねるの話題が、懐かしく感じました。

    0
    2020年07月18日

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