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十二世紀の中国、北宋末期。世の乱れを正そうと梁山泊に集まった好漢たちがいた。彼らの夢は潰えたが、それから数年、変わらず悪政がはびこるなか、散り散りになった生き残りたちが不思議な縁に導かれ再会。過酷な運命に涙をのんだ者たちは熱き心を胸に再び蜂起する! 『水滸伝』の痛快な後日譚を田中芳樹が現代の読者向けにリライトした新しい物語。
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Posted by ブクログ
田中版「水滸後伝」の後編である。よくもまぁ2巻にまとめたなぁと思えるほどの怒涛の展開ではある。 上巻では、「水滸伝」生き残りの32傑が次第と再結集し、李俊や楽和、童威、童猛たちが(現在の)上海東海にある架空の島国・金ゴウ島の主になるまでを描いた。 下巻では、遂に李俊が金ゴウ島隣の王国・暹羅(せん...続きを読むら)本島の王様になってしまう。妖術入り乱れてさまざまな戦いの後、32傑は武松を除いて一堂に集まり、新しい義兄弟4名、他に義を結んだ者4名、義兄弟たちの息子4名が集まって物語が終わる。 清代の陳忱(ちんしん)が原作を書いたのは、ひたすら悔しかったからだろう、と腹落ちした。水滸伝108星の好漢たちの終わりがアレでよかったのか?弱きを扶け強きを挫く。それが発展して宋軍をも打ち負かす梁山泊になったのに、天命に支配された宋江の命令とは言え、あっという間に宋王朝に「帰順」し、主要星76人を失ってしまった。あの魯智深が、林冲が、秦明が、李逵が、九紋龍史進が、こんな終わり方で良かったのか!!本来なら彼らは理想の国を作りたかった筈だ。歴史は変えられない?そんなことはない。私に任せなさい。ようわからんが、海の東の彼方には幾つか王国があるらしい。台湾とか琉球とか、そんな名前使わんかったらいいんやろ?中華思想かも知れへんが、そこなら梁山泊残党でも充分支配できるやろ。彼らの夢はそこで叶えたらいいねん(←何故かだんだん関西弁に)。と、陳忱は思ったに違いない。その証拠に、今度は仲間は増えこそすれ、1人たりとも減らなかった。 水滸伝で心残りだった、宋王朝への「礼」は燕青が叶え、憎き宦官や童貫などの宋軍の「腐った輩」は、きっちり落し前をつけ、案外いい人たちの聞煥章、何故かピンピンしている王進、扈成たちが重要な味方になってしまう。なんでもあり。パラレルワールド!ともかくハッピーエンド!田中芳樹は、ホントは「後伝」をひたすら編集者に読ませることで、講談社に普及版を刊行させたかっただけらしい。それがいつの間にか自分で描くことになった、と後書きでボヤいている。もっとも、楽しそうに描いているので、それはそれでいいのかも。 扈成が言う。「この国はまだまだ豊かになれるよ。宋、高麗(韓国)、占城(ベトナム)、日本、天竺(インド)‥‥これらの国々のちょうど真ん中にあるから、貿易の中心地になれる。漁場も豊かだし、島の奥地は黄金が産出するし、森には香木がぎっしり生えている」()内は私の注。(198p) こういう書き方は、田中芳樹の分析なのだろうけど、実際台湾や琉球が、戦争に巻き込まれなかったら、豊かな独立国になっていたと私は思うのである。 因みに、暹羅国の南側にいっとき李陵たちと敵対する三つの小さな島(と言っても五千人の軍隊を出す人口はあるのだが)がある。その一つが釣魚島という。ゲ、これは尖閣諸島の日本名魚釣島のことじゃないか!やはり清代から中国は魚釣島を占拠していたのか?と思ってはいけない。先ず位置関係が全く違う。しかもホントの魚釣島は数千人が生活できる島ではない。多くて数十人でいっぱいになる島なのである。清代に島の実態を全く知らなかったことが、これでかえって証明できるだろう。結局三島は李俊の王国と平和友好条約を結んでいる。
やっぱり、ただこの面々が活躍しているというだけで胸躍る。でも結局それ止まり。北方水滸伝がなければ、もう少し好印象だったのかな。いや、それを読んでなければ、きっと本作にも手は伸びていない。 幻術的な部分を一切排して、致死軍とか隠密の世界に置き換えたところに、件の作品の圧倒的素晴らしさの一因はあるんだけ...続きを読むど、本作を読んでみて、やっぱり幻術は要らんな、という思いを新たにした次第。そんなもん、並の人間が立ち向かえる訳ないがな。という訳で、本作のラスボスが幻術使いだったことにもげんなり。
梁山泊の好漢達は、新天地を求めて、宋から飛び出して、豪快な好漢達が強敵を相手に暴れまわる。 愛された梁山泊の好漢達を生き長らえさせたかったため、後伝ができたのだろう。
そう、こんなラストが見たかったのだ。 生き残った梁山泊の好漢たちが再び一つ場所の集い、数々の戦いを乗り越えて、自らの生きる場所をつかみ取る。 いやあ、これぞ実に期待したとおりの展開。 水滸伝の悲壮さを我慢できなかった元祖『水滸後伝』の作者の気持ちが良く分かる。 田中芳樹版でもラストの幸福感がとても良...続きを読むかった。 ただ翻訳を意識したのか、いつもの作者の口調はあまり感じられなかったけれど。 でも面白かった。
108人まではそろわないものの、梁山泊の生き残りの好漢たちが、いよいよ建国へ。強敵が現れる中でも、自分たちの考える楽天地を作るために、それこそ命をものともせずに、侠の気持ちで天命を尽くそうとする。ロマンを感じます。
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