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来たるべき300年後の社会を実行可能な形で構想した画期的試論、ついに文庫化! この複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能か――。これが本書の中心にある問いだ。生命の起源から説き起こし、膜と核の問題が社会制度と地続きであることが、最初に示される。社会の〈なめらかさ〉とは、膜の機能を弱め、諸物が連続的なつながりをなすネットワークへと開いていくことにほかならない。それは、情報技術の支援の下、貨幣・投票・法・軍事というコアシステムの変革によって実現される。近代のメジャーバージョンアップだ。巻末には、原著刊行後に顕在化した問題を俯瞰する新論考を付し、本書の現代性と可能性をあらためて照射する。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年03月24日
残念ながら、本著で説明する新たな貨幣モデルも選挙モデルも、その数理的論拠を理解する余裕も無ければ、魅力を感じるには至らない。個人による発行株を通貨として取引するPICSYと呼ぶ投資貨幣。従来の通貨は決済貨幣として両立させるその仕組みは面白そうではある。
そうした社会改善のアイデアとは別に箴言のよう...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月14日
複雑な世界を単純化せずに、複雑なまま生きることを可能にするために、情報技術やそれに基づく発想は何ができるかという問いを立てた上で、それにできる限り具体的なもので応えるという試みの記録と言えるだろうか。実際、具体的な提案が存在する貨幣や投票システムについてに比べると、そうしたものを欠いた後半の記述は明...続きを読む
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