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Posted by ブクログ
これを契機に、検察の巨大な犯罪性が白日の元にさらけ出され、過去にさかのぼって何千人規模の告発・逮捕がなされ、これをもって今年を正義の検察元年とするに結果したのであります、なんてことは幻想で、おそらく個人の過失・犯罪でしたチャンチャンで終わってしまうのに決まっています。
でも、継続する一連の検察の暴走のなかで初めてといっていい黒星です。
いくら悪党の検察でも、良心の呵責に苛まれて思わず墓穴を掘ったのか、それとも、わずかな少数派の良心的な人たちの抵抗があったのか。
それにしても、いったい村木厚子さんに口添えしたとでっち上げられた民主党の石井一議員が、その日はゴルフをしていたということすらきちんと調べられずにいた大阪地検特捜部の前田恒夫主任検事の創作した供述調書は、本当に呆れ返るというか情けないというか、思わず立場性や敵味方が入り乱れした感じですが、エリートなんだからもっとしっかりきちんとした仕事をしろなどと言いたくなります。
はたして、この事件の問題性を的確に伝えられるメディアは、今の日本にあるのか、お手並み拝見といきましょう。
Posted by ブクログ
なぜ検察はここまで暴走したのか? なぜ関係者は次々と供述を翻したのか?この本は『村木事件』の発生からその顛末までを丹念な取材を重ねて書き下ろされたものです『売れなくてもいいから出す』という矜持に乾杯!
いわゆる『村木事件』とはいったいなんだったのか?その疑問について丹念な取材をかさね。売れないことを承知で出版した版元の覚悟に敬意を表したいと思います。
事件が発生してから周辺の人間が逮捕され、村木厚子氏のところにまで検察の捜査が及び、取調室や裁判の様子がここには克明に描かれておりますが、『ストーリー』に何が何でも容疑者の『証言』を当てはめていこうとする彼らと『自分は断じてやっていない』と主張する村木女史との攻防は本当に行き詰るものでありました。よく『取調室で検察官と向き合うのは全人格をかけた戦いである』という話を聞きますが、まさにその言葉がふさわしいものであるなと感じました。
僕はこの本で村木女史の経歴を知ったのですが、地方の国立大学からキャリアとして入省し、以来、仕事にまい進していたのだなと。末は女性初の事務次官といわれながらもこういう形で『塀の中』に落ちてしまった彼女の心中はいかばかりであったろうと思わずにはいられませんでした。
ハイライトは裁判の際に検察官から「ゴメンナサイ」してしまえば執行猶予がつく。あなたの犯した罪はたいしたものではない。と『ささやいた』時にそれを認めるくらいだったら「恋に狂って殺人に問われたほうがまし」と啖呵を切った場面でした。僕の頭の中にある村木女史のイメージでは、とてもそんなことをおっしゃる方だとは思えないので、よほど腹に据えかねるものであったのだろうな、ということと、取調べがいかに過酷だったのだろうなということ。そして、彼女がその半生をかけて取り組んできた仕事に対する矜持を感じました。
この『村木事件』は日本の検察捜査の歴史の中でも重要な意味を持つものであると思いますので、こういう『記録』を残してくれた方々に深く感謝いたします。
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