作品一覧

  • 原子力ムラの陰謀

    原子力ムラの陰謀

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,870円 (税込)
    住民工作、思想調査、マスコミ・政界対策、選挙……。原発推進のために「原子力ムラ」が水面下で繰り広げてきた暗黒の活動の数々を、謎の死を遂げた旧動燃幹部が残していた門外不出の機密資料で詳細にあぶりだす。週刊朝日大反響連載を大幅加筆したスクープノンフィクション。
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    私は無実です

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,760円 (税込)
    2009年6月14日、霞ヶ関に衝撃が走った。厚労省の現役女性キャリア官僚が逮捕されたのだ。偽の障害者団体に便宜を図った疑いだという。しかし、それは全くのでっちあげだった。関連した容疑者の裁判で次々と無罪判決が下り、検察の作ったストーリーが否定されていく。なぜ検察はここまで暴走したのか? なぜ関係者は次々と供述を翻したのか? 10年9月10日無罪判決に向けて事件の全貌を丹念に描く。

ユーザーレビュー

  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    原子力ムラの中枢にいた西村茂生氏。動燃(JAEA)の総務部次長であった彼がもんじゅ事故のあった後の1996(平成8)年1月13日の早朝に変死体で見つかる。
    彼が残したダンボール7個分にも及ぶ資料を読み解くうちに原子力ムラの闇が露わになっていった。

    3.11以降も続く旧態依然とした原子力ムラの対応はこの資料を読み進めるうちにその体質がハッキリとする。
    組織を守るために原発を稼働させるためにこのムラの中では驚くような工作や組織だった細かな指示が各所に徹底されている。その恐ろしいムラの構造がこの西村ファイルを徹底的に調査、取材して暴いた渾身の真実が書かれた一冊である。

    本文の中に書かれたこの部分が原子力ムラを言い得ている。

    【福島第一原発事故をめぐる対応を見ていても分かるように、「原子力ムラ」の根本にある旧態依然とした体質は今も何ら変わっていない。
    それどころか、いまだに原発事故の現場では高線量の放射線がまき散らされ、行き場の無い汚染水が増え続け、最終的な廃炉のめども立っていない状況だというのに、この悪夢のような大惨事をもはや忘れてしまったかのように、再稼働話が浮上している。民主党から政権を奪還した安倍晋三率いる自民党は、これまで日本の原発政策を強く推進してきた“戦犯”としての反省など微塵もなく、安全やモラルよりも経済を優先させて原発再稼働を大前提としたエネルギー政策に突き進んでいる。「成長戦略」という名のもとで安倍首相自らが海外への原発輸出を積極的に進める姿には、国としての意識の低さを感じざるを得ない。
    そして、こうした「原発維持」の流れを強力に後押ししているのが、政官財ががっちりとタッグを組んだ「原子力ムラ」の面々だということはいうまでもない。】
    このムラの力学を彼らがどう結びつきどう活動していたのかがこの西村ファイルが全てを解き明かしてくれたと言ってもいいだろう。それ程の闇を全て明らかにさせたとてつもないファイルをこの本は暴いている。

    なぜ地方が原発を受け入れるのか?そこにはありとあらゆる法整備によって受け入れる自治体にお金が落ちるようになっているからである。
    原子力施設の地元には、国から「電源三法交付金」が支払われる。
    電源三法交付金は74年に制定された電源開発促進税法、電源開発促進対策特別会計法、発電用施設周辺地域整備法の三つの法律に基づいて地方自治体に交付されるもの。要は、安全へのリスクがある原子力施設を受け入れる代わりに、地元にお金を落とそうという制度である。その原資は、我々の電気料金に上乗せすることで捻出されている。
    こう言う税金や電気料金を使った目に見えないお金が実は原子力発電には余計に掛かっており、決して安価な電気ではないと言うことである。
    その額はもんじゅなどを抱えている福井県を例にとってみても毎年200億円以上の交付金が支払われている。

    原子力ムラは組織でやらせや選挙活動、恫喝といった表に出ないものも含め恐ろしいほどの活動をしている。それらがこの西村ファイルには克明に書かれており、それを読み解いたこのチームは素晴らしい情報を暴露してくれたこととなる。

    この本に書かれたことはそれこそ一人の命と引き替えに暴かれた闇の一部であり、原子力ムラはもっともっと深い闇があるのでは無いかと思う。こう言うほんを本に国民はこの原子力ムラという組織を監視し続けていかないといけないと思う。

    0
    2020年02月24日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

     もんじゅの事故の内部調査を命じられた後、極めて不自然な状況で「自殺」をした西村成生、その西村氏の残した膨大な内部資料を読み解き、原子力ムラの闇を暴いた労作です。「これが証拠だ」と、手書きを含む当時の秘密文書そのものが多数掲載されています。人形峠のウラン採掘から危険で無益な高速増殖炉もんじゅ、ひいては福島原発の大爆発までが1本の線で繋がり、あの爆発が起こるべくして起こった人災であることが明確にわかります。
     原子力ムラ住人のやり方は徹底していますが、この「住人」の中に国も何もみんな入っているのが日本の姿なのでしょう。例えば、93年、NHKが「プルトニウム大国・日本」というドキュメンタリーを放送した際、「雑誌、新聞等のマスコミや有識者を用いたNHKへの反論や、寄稿、投稿、電話によるNHKへの対抗手段をお願い」したのは、現在は文部科学省に統合されている科学技術庁でした。とにかく、人の命など歯牙にもかけない、ここまで腐っているのかという原子力ムラの実態は、想像を超えていました。
     西村成生氏が原子力ムラによって命を奪われたことは間違いありませんが、その死が追いつめられて自ら選んだものなのか、文字通り殺されたのかがわかるまではと、自らも原子力関係者であった妻のトシ子氏は、夫の遺骨を未だ埋葬していません。
     罪の意識を感じる能力すらもう残っていないらしい原子力ムラの住人には、この本は邪魔なだけであり、理解もできないでしょうが、事実に基づいて自分の考えを持とうと思っている人には、是非読んで、その後の自分の行動に役立ててほしい貴重なルポです。
     余談ですが、93年、国を挙げての執拗なやらせ工作にNHKは抵抗しました。
     現在の変わり果てた姿が無残です。

    0
    2016年08月15日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    汚染水以上に「汚い」、電力会社の社員たちと政治家。

    ムラの弾圧に負けず、広く読まれることを希望する。

    0
    2013年11月04日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正義を貫くはずの検察が、自ら組み立てたストーリーを基に架空の犯罪を仕立て上げてしまった郵便不正事件(村木さん事件)に関する真相に迫ったドキュメンタリー。
    「何が彼女を容疑者としたのか」という点を考えさせられた。
    後から覆られる関係者の自白、根拠のない検察のストーリー、面白おかしく伝えるワイドショーなど、、
    第三者が、一人の人の人生をあまりにも軽々しく扱ってしまうこと
    すでに村木さんの無罪判決がくだされてから1年以上が経過したので、この本から感じたことをちらほらと。
    1.人間の記憶は曖昧だ。
     村木さんが起訴されるきっかけは、物証ではなく様々な証言。
     その証言はあいまいな記憶から生み出されていた。
    2.ぶれないことは難しい。
     拘置所と裁判所で発言のぶれが大きい事件だったが、
     ほぼ村木さんだけは一貫して無罪を主張していた。
     何らかの拠り所、自分自身を信じ抜くことができなければ、
     決してできないだろうと思った。
    3.証拠の可視化は必要だ。
     物証が無くても、自白を証拠として採用する仕組みがある以上、
     自白を得るまでの過程の可視化は必須だと思った。

    読んでからすぐにレビューを書かなかったので、ちょっと支離滅裂だけど、警察や検察は、市民の主権を制限する立場にあるのだから、その行使は誰からも疑われない、きちんとした証拠に基づいて欲しい。それを思った。

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    2012年07月05日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    事実は小説より稀なり。なんていうけど、この本を読むと強い憤りを禁じ得ません。この本が出版されたのは厚生省の村木さんの無罪が確定する前です。なのに。

    検察官個人の問題に帰するには余りにも不合理です。

    で、我々が気をつけなくてはいけない事は、、、
    クリアな日記をつけて、開示する。
    役人に言われた書類にサインしない。
    役人を信用しない。

    そんな日本って寂しいですよね。優秀な国家公務員の皆様、立ち上がってください。

    0
    2012年01月27日

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