テヘランでロリータを読む

テヘランでロリータを読む

小説・文芸
1,672円 (税込)

8pt

全米150万部、日本でも大絶賛のベストセラー、遂に文庫化! テヘランでヴェールの着用を拒否し、大学を追われた著者が行った秘密の読書会。壮絶な彼女達の人生とそれを支える文学を描く、奇跡の体験。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    河出書房新社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    河出文庫
  • タイトル
    :
    テヘランでロリータを読む
  • タイトルID
    :
    1113859
  • ページ数
    :
    592ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年04月08日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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テヘランでロリータを読む のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    まずこの本が幾多の制限から出版に至り翻訳され日本にまで届いている奇跡を痛感する。

    小説かと思いきや、文芸評論のようなスタイルも織り混ざり、学ぶべきことが多い内容だった。
    まずは気になるイラン情勢、厳格なイスラム教の中で葛藤する女性たちの現況にハッとする。
    先生の自宅に集まる女学生たちは
    そこに訪れるときだけ、なりたい自分のスタイルを演出する。
    ある女性は、ヒジャブを脱ぐとTシャツにデニム姿に。
    その友人はピンクのセーターに赤のネイル。
    外でその格好をするもんならどんな処罰を受けるかわからない。
    さらにヒジャブから赤のネイルが覗いただけでも
    アウト。黒レースの手袋で全て覆い隠す。

    本当に心から信仰が篤く、歴代からイスラム教の規律を忠実に守ってきた人たちからしても、
    イラン革命による厳格化には、本来の信仰心とは異なる強制的な空気に違和感があったり…
    0か100かなんて当たり前に不可能な、
    複雑な環境下で100を求められる。

    "制限が多すぎると、その狭い世界の中で最大級の自由を探す。"
    第二次大戦のドイツを舞台にした小説でも
    多々感じたけれど、いつの時代も人間は同じ。

    ごく当たり前の人生の要素に憧れた、女性たちの心髄に触れる。



    「彼のフィクションの中にも人生の中にも、私たちが本能的に理解できるものがあった。
    それは、あらゆる選択肢が奪われたときの限りない自由の可能性である」

    「ばかげた作り事が私たちの生活を支配していた。私たちは開かれた空間で生きようとした。私たちを守る繭となったあの部屋と、魔女や小鬼が展する外の検閲官の世界のあいだにできた裂け目で生きようとした。二つの世界のどちらがより本物で、私たちは本当のところどちらに属していたのだろう。自分でももうわからなかった。真実を見つけ出すひとつの方法は、私たちがしたように、想像力を駆使して二つの世界を明確に表現しようと努め、その過程を通じて、自分たちの夢とアイデンティティに形をあたえることではないかと思う」

    0
    2026年04月22日

    Posted by ブクログ

    この本をイスラム教国、マレーシアで読み切ったことを誇りに思う。
    奢りではない。
    数年前に買って何回か日本で読んでるがその都度途中でやめてる本である。それを、イスラム教が身近になった今ようやく読み切ることができて単純に自分を褒めてあげたい。ただそれだけの話である。貧弱で陳腐なメンタルの持ち主なのである私は。

    話をこの本の感想に移そう。

    表現の自由がマジで規制されてるイラン。
    女子の教育の推進をかかげるも、スカーフの着用を強制させたり、西洋文学に染まってると頽廃的だと取り上げられたりもうなんだかよくわからない国だった。

    彼女たちと筆者の過ごした日々を遠くから眺めてる感じだった。
    特にギャッツビーの模擬裁判(本を裁判にかける)では、表現の自由が奪われることで他者を想像する力までも奪われてしまうことがよくわかった。
    私たちは小説を楽しんでいる。それは登場人物に感情移入して、身を重ねてみたり、憧れてみたり、何かしら私たちに感情の体験をもたらしてくれるものである。ただ、それは私たちに想像する、想像できる自由があるからできるのであることを痛感した。
    これはフェミとかの本じゃないと思う。
    裁判でこの本を真っ向からイスラムの精神()に則って批判してる男性、この人も被害者だと思った。それも、真綿で首を締めるように、自分では奪われてることに気づいてないからタチが悪い。

    さて、平成のイラン革命は昔だが、またイランは同じような渦中にいると考えてる。あくまで想像だが。心が痛む。特に、このマレーシアではムスリム女性は各々好きなヒジャブをつけ、いや、下手したらつけてない。だからこそ、なぜ、と思ってしまう。

    0
    2026年02月15日

    Posted by ブクログ

    2003年に発行され、日本語訳版が出版されたのは2007年なので、些か時代遅れなのですが…
    今まで自分が読んできた本の中でTOP10に入る素敵な本でした。
    イランと中東諸国の対立構図、また元米大統領トランプ氏の経済制裁撤回による中東諸国の核兵器使用の危険性は現在進行形で存在しているため、数年前の本という気がしないと思います。
    また中東情勢に関わらず、この本でたびたび触れられている、宗教やイデオロギーの対立、国間のパワーアンバランスは今この瞬間も世界中で緊張状態を作り続けています

    0
    2024年07月17日

    Posted by ブクログ

    激動のイランを冷静に見つめた記録。
    そして女というだけで抑圧されながら文学を手に自分らしく生きる道を模索する筆者とその生徒たちの記録。
    ページを捲れば捲るほどイランが暗黒の道へと進んでいく。
    その延長線上にあるのが今のイランなのだ。
    今、イランで女性たちが命を懸けて声を上げているのはこの作品で触れられるような数々の女性への酷い仕打ちの積み重ねであることが痛いほどわかる。
    胸が張り裂けそうだった。

    でも今このタイミングで読んで良かった。
    イランを知るために映画を観るのも勿論良いけどこの本から始めても良いのでは。
    私はこの本を強く推したい。
    あと文学批評本としても完成度がとても高いのでそういった意味でもオススメ。

    0
    2023年07月09日

    Posted by ブクログ

    とても長いので時間はかかったが、読み終わることができた。不思議と挫折しようとは思わなかった点が、この本の素晴らしい点だと思う。改めて、文学が持つ力を教えてくれた。さらには、想像がつかなかったイランという国、ひいてはイスラム教という宗教も教えてくれた。様々な文学作品が筆者に染み込んでいる様が、とても美しく、また健気だと感じた。

    0
    2023年05月08日

    Posted by ブクログ

    西加奈子さんのiでミナが想像するってこと、で触れていて気になった本、あとがきもよかった

    深くて重くて、全然消化しきれなかったけど想像力の世界が持つ力についての言及は一貫しているなって思った。政治がそれらに関与するのは最も囚われているから、みたいな描写はそうだよなあと思った、私たちには力がある

    読んでいて何度も涙が溢れそうになって、ピンときた箇所でもメモしておけなかったところも沢山ある、一周じゃこの本を5%も味わえた気がしない(それでも読んでよかったとなるのだけど)

    0
    2022年11月24日

    Posted by ブクログ

    イラン革命直後に母国のイランに戻った著者が、大学の教え子で優秀な6人の女性と秘密の読書会を行う。
    著者はテヘラン大学で教鞭を取ったが、ヴェールを着用することを拒み追放されてしまう。
    女性の価値が男性の半分以下ともされ、美人ということだけで逮捕され処刑されてしまうような社会で、文学を学ぶ意義を問う。本書で取り上げられる『ロリータ』『傲慢と偏見』などタイトルだけは知っている著書が多かったですが、政府側とすれば規制したいような内容なのだと思う。その中に彼女らは何を見出したのか。

    0
    2021年12月12日

    Posted by ブクログ

    この本を発行できたことが奇跡だと思う。
    読んでいてこれが現実だということを忘れそうになった。そのくらい私にとって彼女達の日常が現実離れしていた。

    しかし彼女達の悩みに共感できることがあったり、ハッとさせられることもあった。
    人の感情はとても単純だけど、社会や道徳、願望が複雑にしているのだと思う。

    心の準備ができたらロリータを読んでみたい。

    0
    2021年12月04日

    Posted by ブクログ

    簡単に言葉が出ない。

    旅のお伴に選んだ本。ふとした時間に少しずつ読む。空港のロビーで、機内で、ホテルで。

    本を開けば、女性が刻一刻と支配されていくイラン・テヘラン。法律が、女性の権利が男性の半分に制定される。簡単に処刑される。

    大学で教鞭をとる著者が扱う英文学を通じてぶつかり合う学生の価値観、その学生らひとりひとりを取り巻く状況、家族、政治。決して踏み込めない刑務所や家庭で受けただろう扱い。著者の譲れない一線さえも奪われていく。

    ロリータ、グレート・ギャッツビー、、世界中で読まれている名著と折り重なって綴られる回顧録。世界中で読まれるとはどういうことか。重たい石とかすかな希望。

    0
    2025年11月20日

    Posted by ブクログ

    イラン革命後の抑圧された全体主義社会で、女の価値は男の半分と言われる中、女性だけで密かに行われた西洋文学の読書会の回想録。

    文学とは、この本で描かれるように、読者が自らの人生の痛みや現実と照らし合わせながら読まれてきたんだな

    0
    2023年09月23日

テヘランでロリータを読む の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    河出書房新社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    河出文庫
  • タイトル
    :
    テヘランでロリータを読む
  • タイトルID
    :
    1113859
  • ページ数
    :
    592ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年04月08日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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