P＋D BOOKS がらくた博物館

大庭みな子

米国最北端の町で繰り広げられる人間ドラマ。

――彼等はみんなその祖先に流れ者の血を持っているので、流れ者に対して寛容であり、理解もあった。――
命からがらの逃避行でロシアから逃れ、中国、そしてアメリカ最北端へと流れ着いたマリヤ。マリアの飼う4頭のシベリア犬に飼い猫を殺されたにもかかわらず、友人づきあいをする日本人アヤ。そのアヤは、前夫との子を連れ日本に一時帰国するが、元夫とはやはり心を通わせることができず、親子ともどもさみしい思いを抱いてアメリカに戻る。
アヤとも知り合いのカルロスはスペイン、中米から自作のヨットで漂着し、そのまま居着いてしまった印刷屋の主人。ある日フェリーでやってきた東洋系の女性と知り合うが、彼女もまた、韓国系の母親と日本人の父親を持つ“漂流者”の一人だった――。
第14回女流文学賞を受賞した名作長編。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内文学
• 出版社: 小学館
• 掲載誌・レーベル: P+D BOOKS
• ページ数: 244ページ
• 電子版発売日: 2022年04月14日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

津田梅子続きで同じ作者の本を。やっぱり作者が津田塾でてるからかアメリカが題材だけど、アメリカに行き着いた日本人の話。
アメリカも好きではないけど日本に捨てられたからもうアメリカの悪いところは見ないようにして生きている。と。

でも日本に居続けるじゃなくてでていく勇気がすごいなぁ、と思う。