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Posted by ブクログ
●は引用、その他は感想
朝日新聞社のデジタルマガジン「&」の「クリックディープ旅」に連載中から断続的に読んいたが、”路線バスと徒歩で行く”とはタイトルに偽り有りで、実際に歩くのは1日1時間程度(日によって違う)。それ以外はバスの他、鉄道、タクシー、レンタカーを利用して、いる。どうでも良いことだが。
●石巻市と登米市の路線バスを調べていく。そこで登場してきたのは、市民バスとか住民バスと呼ばれるバスだった。民間のバス会社の路線バスのほかに、もうひとつのバスが生まれていた。調べてみると、かつては民間会社がバスを運行させていたが、人口が減り、マイカーが増えていくなかで採算割れに陥ってしまった。しかし路線バスには、公共の乗り物という役割があった。そこで行政との協力体制を模索することになる。市町村とタクシー会社が手を組むケースも出てくる。運賃を割り引いたり、定額にして負担を減らす。赤字分は行政が補填する。石巻市や登米市には、そんなタクシーもあったが、市民バスもあった。これまでのバス会社に行政側が委託する形をつくり、バス路線を維持していた。→バス路線はインフラ維持費がが少ない分、鉄道に比べて路線変更、廃止を容易に行なえる。また逆に行政側が資金援助して維持することも容易ということ。先に読んだローカルバス路線が令和になっても存続している理由の一端と思われる。
●夜のバス停というものは不安なものだ。市街地なら周囲に灯もあり、人の気配がある。しかし地方に出、人家も少ない道端に立っていると、バスが現れなかったら今晩は・・・と思ってしまうのだ。たぶんその不安は、ほかの人よりも強い気がする。僕はアジアや発展途上国を歩くことが多い。バス停に時刻表が貼りだされていることはまずない。いつバスがくる?近くにいる人に訊きながら待ち続ける。結局、バスが姿を見せなかったことは何回もある。ここは日本だから、そんなことはない・・・と自分にいい聞かせても、アジアの路上で刷り込まれてしまった不安は、トラウマのような塊になって心のなかを占めていた。
Posted by ブクログ
アジアを中心に海外を旅する著者がカメラマンと二人で、1日1時間歩きで路線バスを乗り継いで「おくのほそ道」をたどる。
テレビでお馴染みの路線バス旅のような感じで、ゆるやかなタッチで楽しめる。この手の旅番組につきものの道中の食レポは残念ながらコンセプトから外れているが、その分、松尾芭蕉と河合曾良の旅に想いを馳せて趣深さが味わえた。
印象に残った記述を以下に箇条書きしておく。
・「おくのほそ道」の道中は基本的にストイックで、温泉や料理といった今風の旅の楽しみはほとんど登場しない。
・旅に必要な資金は、出発の際の弟子たちからの餞別と旅先での句会で商人や有力者から得る餞別という名の授業料。曾良はそれらを管理したり、資料集めや宿の手配をするスーパーマネージャーだった。
・旅のハイライトとなる松島では、芭蕉は絶景に興奮し、苦悩、いい句が残せていない。
・太平洋側の松島に対し、日本海側では象潟(きさかた)を訪ねることが目的だった。象潟は鳥海山の岩なだれによって出現、潟の中に小島が点在する景勝地だった。だが1804年の地震で土地が隆起、潟の水がなくなり、小山になってしまった。
・「おくのほそ道」は紀行文だが、物語の要素もある。市振(地名)では遊女を登場させているが、それは読者の「飽き」を乗り越えるための工夫。芭蕉はなかなかのストーリーテラーだった。
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