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Posted by ブクログ
人は誰しも口癖を持っている。勿論自分でそれが口癖だと気づいてるケースは少ないと思うが、部下と1on1している際にもそうした口癖を必ず聞く瞬間がある。私はそれを聞き逃さないようにして、この言葉が出れば大丈夫だろう、少し支援や説得が必要な時だな、と次のアクションを決める際の判断材料にしたりする。聞き上手という言葉があるが、いつも賑やかに議論し、うまく回っているチーム、成果を上げ続けているチームは大抵の場合、上司がそういった聞き上手な人間で、部下の話をしっかり聞いており、飲み会などで部下の話になると、その分析力に舌を巻く事がある。忙しい最中に切り詰めて時間を作って、合間合間でやっている部下とのコミュニケーションの場だと、内職しながら聞いてしまうケースもあり、そういった部下からの重要なサインである口癖を聞き逃してしまう事がある。以前の私はそうだったが、チームマネジメントに悩んだ頃に、話に集中しようと改善した経緯がある。その中で沢山の口癖があることにも気付いた。
本書はそのような口癖から、いったい発言者がどの様な意図や思考でそれを口に出しているかを解説している。大きくはマイナス面、プラスの面のいずれかの背景や事情があるが、本人が経験してきた過去からの状況が、そうした発言(口癖)を生み出していることに気づく。当たり前ではあるが、失敗ばかりを繰り返し、周囲からも中々認められないなど、苦い経験が多ければ、性格も卑屈になったり極端に怖がりになる。逆に理由は何であれ、ある程度の実績を常に作りながら、褒められたり持ち上げられたりする経験が多いと、多少なりとも自信に満ち溢れ、行き過ぎると天狗になった様な言い回し(口癖)が出る事が多い。意外にも前者なら勇気づけたり、自信を持たせる様な言葉がいくらでも思い浮かび、ある意味楽なのだが、問題は後者だ。上手く行ってる状況だったとしても、決して本人だけの能力ではないし、周囲への感謝も忘れているような場合は、それを気付かせるのは難しい。やり過ぎると思わぬ批判や、予期せぬモチベーションダウンを招くこともあるからだ。私の部下にも、自分に絶対的な自信があり、周りが止めても会議で自論を展開したり、反論にあえば、反論した人の考え方を悪く思ったりしてしまう者がいる。その部下の口癖や話し方も把握しているが、いかにもロジカルに考えているかのような、「つまり」や「従って(よって)」を多用する。実際の中身は話が飛躍的だったり、途中の解釈が自分の考え方一本で決定してしまったりと、問題が含まれている事が多い。少なくとも、その部下との1on1では、「つまり」がでたら警戒している。
本書を読むと私にも、例示されている言葉と似たような口癖がある事に気づく。凡そ発言の背景にある考え方も一致する。私自身も部下や上司から分析されているだろうから、注意しなければならない。何より、その言葉がマイナスであれば、発言に至った自分の思考から改善しなければダメだ。人の批判ばかりしていられず、先ずは自分からだ。言霊という言葉があるように、音として口に出せば、それが誰かの耳に届けば、受け取った人間はその言葉をベースに、発言者の性格や人物像を形づくる。
あの人はこんな人間だ、こっちの人は素晴らしい人だ、というように多くの場合は、その人が知り得た情報を整理して各々勝手に描いてるものには違いない。然し乍ら、そう思っていたら、実は口癖でついつい出てしまった言葉を聞いた事で、180度違った評価に変わることもある。実はそういう人間なんだな、と勝手に決めつけられないようにしたいが、案外マイナス面はよく気付かれ、印象に残りやすいのも事実である。だから、余計に口癖には気を付けたい。
本種の後半で、自分を勇気づけたり奮い立たせるための口癖も多く紹介されている。嬉しい事に、自分がよく使う言葉もそこに多数載っていた。長生きしただけあって、私の中にも少しは筆者に近い思考が身に付いているのかもしれない。自信のない人、周囲からの評判に悩む人、他人の目ばかり気にして前に進めない人、失敗して次の一歩が踏み出せない人、部下を持って関係性に悩む人。人は様々な状況に置かれて今を生きているだろうが、本書にはそれを解決するヒントがあるのではないかと感じた。
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ビジネス・実用
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