石原慎太郎・大江健三郎

石原慎太郎・大江健三郎

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

3.0

一九五〇年代半ばの鮮烈なデビューから〝怒れる若者たち〟の時期を経て、それぞれの一九六八年へ――。同世代随一の批評家が、盟友・石原慎太郎と好敵手・大江健三郎とに向き合い、その文学と人間像を論じた批評・エッセイを一冊にした文庫オリジナル作品集。
〈解説〉平山周吉

■目次

【一九六八年】
知られざる石原慎太郎
私にとって「万延元年のフットボール」は必要でない

【石原慎太郎】
石原慎太郎論/「肉体」という思想/「言葉」という難問/『完全な遊戯』/『日本零年』
*
顔/石原慎太郎と私/石原慎太郎のこと/『石原慎太郎文庫』によせて/偉大なアマチュア

【怒れる若者たち】
新しい作家達/政治と純粋
*
シンポジウム「発言」序跋/文学・政治を超越した英雄たち/今はむかし・革新と伝統/生活の主人公になること

【大江健三郎】
大江健三郎の問題/自己回復と自己処罰/『死者の奢り・飼育』/『個人的な体験』/私の好敵手/大きな兎/谷崎賞の二作品/大江健三郎氏のノーベル文学賞受賞

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

石原慎太郎・大江健三郎 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    石原慎太郎は、昭和の時代における若者のアイコンであった
    石原が何をやっても、世間はそれを支持した
    江藤淳はそんな石原を評して、「無意識過剰」と呼んだ
    にじみ出る石原の無意識が
    日本国民のそれと自然に呼応しているというほどの意味である
    敗戦後の、新しい日本を作り上げていこうとする若き大衆は
    石原のような存在を求めたのだった

    そう考えると、「万延元年のフットボール」を契機に
    江藤淳と大江健三郎が決裂したのも無理のない話だった
    三島由紀夫の死に先駆けて
    英雄の死と、その神格化を書いた大江は
    それによって
    石原の、真に健康な肉体を、冒涜したも同然であったから
    今では信じがたいことに
    石原、大江と江藤を加えた3人組は
    もともと政治的にも近いところにいる同志的存在だったのだ
    それが結局、時の流れによって引き裂かれたわけであるが
    いずれ避けられない衝突だったにせよ
    狂言回しを務めたのが江藤だったことは間違いない

    江藤の言うように
    「万延元年~」には、反近代的なところがあった
    大江健三郎は
    三島とは違った形で天皇にこだわり続けた作家である
    表現としては反天皇かもしれない
    だが、その存在の無力に、価値を見出すようなところもあった
    無力であっても生きる資格が人にはある
    だが一方、それはもちろん「個人」を否定する思想でもあった
    …「共生」とはそういうものである
    そう言われると、返す言葉もないんだが
    しかしそうであればなおのこと
    社会維持のために、強固なシステムが必要となるはずだ
    旧来的な意味でのシステムならば
    いずれ卵を壊す壁となろう
    今更それを認めることはできない
    江藤としては
    「個人」を突き詰めた先に、新たな共生のシステムが生まれると
    そう信じたいのだった
    現に、石原と日本国民は無意識で通じ合ってるじゃないか、と

    いずれにしてもロマンチックな話である
    戦後昭和だから成立した物語である
    未来を生きる我々としては
    江藤流と大江流、2つの匙加減で味見を繰り返していくしかあるまい
    それが泥のスープであったとしても

    0
    2021年07月23日

石原慎太郎・大江健三郎 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

中公文庫 の最新刊

無料で読める 雑学・エンタメ

雑学・エンタメ ランキング

江藤淳 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す