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はじめて愛した人は、最愛の母の仇だった。
幾百の空砲がイスラの青空に虚しく響いた。本来、死者を納めるべき木棺は、主なきまま聖泉へと落とされていく。
「――わたしは卑怯だ」
仮面の裏に感情を押し込めることには慣れていたはずの、クレアのこころが揺さぶられる。若き飛空科生徒たちの死は、ひとり避難し、生きながらえたクレアの身を苛んでいた。
「――辛いよ。カルエルくん」
目の前で仲間を失い、一回り成長したかにみえたカルエルはしかし、皆の信頼を受ける一方で激しく焦燥していた。その晩、感情のままに叫び、走り、思いがけず辿り着いたシルクラール湖でクレアと再会したカルエルは、その心情を吐露し、自分の正体を明かしてしまう。しかしクレアは、カルエルの期待と裏腹に、彼に別れを告げた。
「好きだから……さよなら」
追いすがるカルエルがクレアを抱き留めようとしたそのとき、夜空から伝う爆音――。空の一族! 空爆と対空砲火により、紅い炎に包まれるセンテジュアル。その炎を背に影絵のように映し出されたクレア。その白い顔からは、感情が失われていた。
「……きみ……は……」
ついにクレアの正体を知ってしまったカルエルは――。
王道スカイ・オペラ「飛空士」シリーズ、衝撃と絶望の最新刊!!
※※この作品は廉価版です。廉価版にはイラストが入りません。
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Posted by 読むコレ 2014年07月07日
実は本シリーズ、誓約3まで積んでおります故そこまでは読みます。
さて、まるで口を開かなければ貴公子なあのキャラの様に、引き続き戦闘描写と台詞の質の差に苦笑いのシリーズにも慣れてきたこの頃。
理由や伏線に拘らなければ、偵察機を介した戦艦同士の砲撃戦は航空機の空戦とはまた別の趣で読み応えがありました...続きを読む
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